2023/3/26 -愛知・刈谷あいおいホール- 第5試合、第6試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ！
【バンタム級4回戦】
青山 翼(岐阜ヨコゼキ) vs 松原 靖貴(トコナメ)
青山 翼 1戦1勝
松原 靖貴 1戦1敗
距離を維持するように下がりながらも射程に入ると足を止めて撃ち合う青山。
前に出続ける松原。
両者とも思い切りよく拳を振っていく。
終始振り抜き、お互いに強烈に顔面を捉え合う二人。
試合開始から時間が経過すればするほど、その激しさは増していく。
嫌な距離になれば、しっかり距離を取って仕切り直す青山。
再セットしてからまたも激しい撃ち合いに。
前に出続けるアグレッシブは松原だが、ロープを背負った際にするりと体を入れ替えるなど
巧みに拳を叩き込んでいるのは青山の方。
拮抗したラウンドが続いていく中、いつダウンシーンが起こってもおかしくなかった
スリリングな試合が終了のゴング。
マイジャッジは38-38
公式ジャッジも38-38×3でドロー。
デビュー戦に続いて激しい試合を戦った両者。
好戦的な二人の取り合わせは「面白い試合」と評されて欲しい内容になった。
今後、新人王戦なりオープン戦なり、二人のボクサーズロードが相まみえる決着戦が見たいと感じる。
心の中で期待するカードが、また一つ増えた。
【スーパーフライ級4回戦】
小川 椋也(天熊丸木) vs 百田 康平(唯心)
小川 椋也 2戦1勝(1KO)1敗
百田 康平 7戦2勝3敗(1KO)2分
ゴングが鳴るとともにお互い頭を付けてのファイト。
アッパー一つでも角度を変えるなどして多彩にパンチを繰り出す百田。
押し合いで勝る百田が小川を下がらせる場面も目立つが、
小川はサイドへの動きを見せ、優位なポジションを取りながら戦う。
お互いに死力を尽くしたファイト。
被弾も少なくない中、両者疲弊を見せることなく最後までファイトして試合終了。
マイジャッジ 39-37 小川
公式ジャッジ 40-36、39-37、39-37
3-0で勝者は小川
百田は勝ち星から遠ざかっているが弱い選手ではない。
強いと評判の相手に立ち向かい続けて白星から遠ざかっている。
負けるたびにあの手この手の引き出しを増やし、
冷静な思考をそのままファイトにアウトプットして来る選手だ。
この日は真っ向からのファイト、押し合いに負けることはなかった。
ファイター同士の戦いで見栄えをよくする重要なポイントをしっかりと抑えていた。
しかし、そんな百田を小川が乗り越えた。
撃ち合いの中、一つ多くパンチを足すイメージと、
サイドに飛んで優位な位置を獲り、各ラウンドを競り勝っていった。
シンプルかつ合理的なボクシングはまさに天熊丸木のボクシングを感じさせる。
エースの天熊丸木 凌介(天熊丸木)の進退が見えない中、
今の天熊丸木を、そして将来の天熊丸木を支える存在になれる選手。
強い相手に競り勝ったこと、自信として欲しい。
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