2021/11/28 -愛知・刈谷あいおいホール- 第3試合~第5試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【ミニマム級4回戦】
今井 聖也(とよはし) vs 宮澤 蓮斗(蟹江)
今井 聖也 デビュー戦
宮澤 蓮斗 1戦1勝(1KO)
宮澤のデビュー戦を見て、全日本新人王候補…そう感じていた。
本当にそう言い切れるのかどうか、1Rで終わってしまったこともあり、
宮澤の次戦については、そこを確認する気持ちでいた。
しかし…この日立ちはだかった今井は宮澤以上のポテンシャルを発揮。
過去、佐伯 瑠壱斗(岐阜ヨコゼキ) vs 菅原 秀馬(市野) が、プロの記者に
「4回戦をはるかに越える1戦」と評されたが、それに匹敵する感覚を受けた。
新人王戦には将来のチャンピオンがエントリーすることも多い。
例年なら獲れる実力があっても、飛び抜けた選手がいれば、その栄冠は勝ち取れない。
同じ年、同じ階級、中日本に二人の全日本新人王候補がいる。
両者ともその実力は充分…トーナメントは怪我やコンディションの問題も孕む。
また、エントリーするかどうかは、生活環境に依存したりもする。
仕事上、連戦を戦うことが難しければ見送る選手もいる。
あとは運命次第。
試合開始と共に空気が一変し、リングの中に引き込まれるようなハイスピードバトル。
来年の新人王戦を楽しむにあたって、必見の一戦だと感じた。
【バンタム級4回戦】
梅村 吏玖(薬師寺) vs 大城 雄都(トコナメ)
梅村 吏玖 1戦1敗
大城 雄都 2戦1勝(1KO)1敗
完全なファイター型となった大城が、梅村を下がらせ延々と追い立てた試合。
前の試合と比較して欲しい…ファイターとしての形がどんどん固まっている。
そこには、このスタイルで生きていく…断固たる決意を感じるほど。
結果としてはこの日の大城が良すぎた印象。
梅村としてははっきりとして敗北を喫していたが、
攻め立てられる中で強烈に撃ち込んでいた左ボディは、磨いて欲しいパンチだと感じる。
デビュー2連敗だが、まだまだ楽しみにできる要素が存分にある選手。
次の試合での変化に着目したい。
【スーパーフェザー級4回戦】
宮崎 裕也(薬師寺) vs 花田 太一(HEIWA)
宮崎 裕也 6戦2勝(2KO)3敗1分
花田 太一 4戦3勝(2KO)1敗
この試合は自分にとってこの日一番楽しみなカードだったが…。
偶然のバッティングにより、試合はほぼ何も行われないまま終了した。
両者とも不完全燃焼となった試合。
切り替えて次に挑んで欲しいと感じる。
花田に関しては、先を目指して九州から中日本にやって来たが、
自身の怪我や、不運もあり、思うように試合が消化できていない中でのこの結果。
ロープを蹴り上げる気持ちは痛いほどわかる気がした。
ただし、何のために試合が止まったのか…。
試合を捌く人たちが守ろうとするものは命だけではない。
彼らはボクサーの将来も守ろうとする。
カットが癖になれば、それを理由に引退せざるを得なくなる選手もいる。
登り詰めるということは、それだけ様々なものを背負っていく作業になるとも感じる。
この日、花田太一の将来を守ろうとした思い…それもまた、強くなる要素として欲しい。
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