カジノ法案に期待するボクシングファン(コラム) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2017/02/18

カジノ法案に期待するボクシングファン(コラム) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2017/02/18
 
 

 

カジノと言えばボクシング、ボクシングと言えばカジノ…。
これはボクシングファンだけの認識だろうか。
 

先月カジノ法案が成立。
日本にカジノが出来上がることとなる。

ボクシングの本場と言われる…ラスベガス。
なぜラスベガスなのか…NYのマディソンスクエアガーデン以上に
ラスベガスのリングに熱視線が向けられているように思える。
 

それは当然のこと、ラスベガスにカジノがあり、
ボクシングが賭けの対象として扱われることが大きく関係する。

ビッグマッチと言われる試合を観戦に訪れる世界中のセレブたち。
彼らが手にするチケットは、ラスベガスのバカ高いホテルとセットになっている。
世界中から訪れたセレブはボクシングを楽しみ、カジノを楽しむ。
 

ボクシングが果たして賭けの対象になるかどうか…は、まだわからない。
しかし、フィリピンもタイも米国も、ボクシングは賭けの対象である。
遅ればせながら日本でも、そうなってほしいと感じるのは率直な思いである。
 

ギャンブルとなると、裏社会を想像しやすいが…
暴対法がある今、カジノがきっかけでボクシングに注目が集まれば集まるほど
裏社会の人間たちは身動きが取りづらくなると想像してしまう。

それでも、関わろうとする者は出てくるだろうが…
社会のありとあらゆるところにそういった勢力は存在しており、
“ギャンブル”というイメージから過大に語られることはあっても
他の経済活動と大きくかけ離れて、ふさわしくない密接な関係が出来上がることは
考えにくいのでは…なんて考えてしまう。
 

また、判定に対する紛糾も多くなるだろうと思う。
判定が割れることはよくある…つまり、見方に様々な角度があるのがボクシング。
自分の感覚が正解と思っているファンが、糾弾の声を挙げるのは今でもある。
これに金銭が絡めば…当然その声は大きくなってしまうだろうし、
“八百長”や”ジモハン”…なんて過大に誇張された言葉が飛び交う頻度も増えるだろう。
 

そんなマイナス要素を差し引いても、カジノ法案には期待してしまう。
 
 

たとえば競艇では、ランクが一番低いB2選手の舟件もきっちり売れる。
そういう選手が勝った時ほど大穴になる…。
そのステージを注意深く見つめている人間がいる。
 

たとえば4回戦から賭けの対象になるのであれば…
ファンはより多くの情報を求める。
そして、より確かな情報は、その目で試合を見ることだと気付くはず。
 

昭和の時代と比較して、ボクシング人気は圧倒的に低い。
日本ランカー同士のタイトルマッチでもない対決がNHKのゴールデンタイムで中継された…
今では信じられない話。

この原因は何なのか…きっとリングの中は変わっていない。
「がんばれ元気」という古い名作漫画があるが…
登場する自分たちの気概や熱い思いは、
現代のリングに立つボクサーたちも何も変わらない。

ボクサーのそういった熱い部分は、どれだけ大袈裟に語っても足りない…
なんて僕は感じている。
 

リング上の1対1の対決の魅力は何も変わっていない。
王座管理団体の分裂、王座の価値…だとかに変化があるのは事実だが…
リングで拳を交える二人を見つめたとき、ボクシングの魅力は不変だと思うのだ。

目の前の1試合にのめり込んでリングを眺めるとき、
タイトルマッチか否か、その試合のグレードがいかほどか、ましてや王座の価値など…
何も関係なくなってしまう。

その試合に勝つか負けるか…ただ単純なそのドラマに飲み込まれていく。
 

知ればきっとファンが増える。
面白みに気付く人間はきっとたくさん出てくるはず。
そして、現地で4回戦ボクサーの人生を賭けた戦いに痺れたとき、
日本チャンピオンの凄さ、世界ランカーの凄さ…
そして世界王者がどれほど偉大な存在かを心の底から実感できるはず。
 

「この国は世界王者への敬意さえ忘れてしまったのではないか…」
海外から来日したチャンピオンに、わずかな報道陣しか訪れなかったときに漏れ聞いた言葉である。
 

また、ボクシングが賭けの対象となり、潤った時。
その金はどこへ行くのか…。
誰かが姑息に設ける余地などないのではないかと思う。
ボクシングは基本的に金が足りていない。

世界戦をやる為の数千万単位の破格の金は…
TV局の放映権料に頼らざる追えない。
だからこそ、TV局の都合でカードがとん挫することも多くある。

放映権料に頼らなくてもいいほど興行側(ジム)が潤えば、
制限なく魅力的なカードを組む余裕が生まれるはず。

井上 尚弥(大橋) vs 河野 公平(ワタナベ)がお互い王者のころに実現してほしかった…なんて思うファンも多いだろう。
彼らの対決を阻んでいたのは、井上を放映するフジと河野を放映するTV東京。
TV局の都合で、河野の王座陥落まで二人の戦いは待たれることとなったのである。
 

TV局があるからこそ世界戦が組める。
TVのボクシングへの貢献は絶大であり、批判する気にはならない。
しかし、TVに依存しなくて済む金の出所があれば、ファンの夢はより叶うはずである。

また、選手のファイトマネー…。
ランクのないボクサーはラウンド1万なんて言われる。
 

数か月試合のために身を粉にして鍛え上げ…命を賭けた報酬が、4回戦では4万円。
日本ランカーになったとして、サラリーマンに到底及ばず…。
何かしらの仕事をしながらの選手が大多数…ボクシング1本では食っていけない現実がある。
彼らがボクシングに専念できれば…さらに日本のリングは充実すると感じる。

また、仕事の都合でリングを離れるプロボクサー…。
彼らは納得いくところまで戦えたのだろうか…。
 
 

ボクシングの凄さ…
これをファンが心底の思いで発信し、ライトファンがその目でその凄さを体感する。
その入り口として、カジノ法案はきっと起爆剤になる。

だからこそ…どうかボクシングを賭けの対象に…。
 

実際そうなったら…俺…破産するんじゃね?なんて不安はさて置いて…。
 
 

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