いばらの道 ロジャー・メイウェザー(米)㉖ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/11/01

いばらの道 ロジャー・メイウェザー(米)㉖ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/11/01
 
 
 

ロジャー・メイウェザー(米)のピックアップの27日目。
 

前回はIBF世界スーパーライト級王座決定戦でラファエル・ピネダ(コロンビア)に敗れ、
その後再起するも、再起2戦目で、当時は無名だったフィデル・アベンダーノ(メキシコ)によもやの敗北。

しかし、元WBA世界ライト級王者リビングストン・ブランブル(セントクリストファー・ネイビス)に
勝利してなんとか生き残ったところまで。
 
 

元王者を倒してしぶとく再浮上しかけたところで、次の相手は15勝1敗1分のホープ、ザック・パディージャ(米)。

期待の新鋭がかつて2度の王座を獲得したロジャーに挑んだ試合。
 

1Rが開始されると距離を測りながらロングレンジで戦うロジャー。
攻撃に偏ったスタイルのパディージャにいくつもロジャーのジャブとストレートが簡単にヒット。
そのまま足を使わずに戦おうとするロジャー…しかしパディージャもジワジワと距離を詰めると
インファイトに持ち込んでうるさく左右フックを振るう。
相手に付き合うように攻撃に偏重したロジャーは、この撃ち合いを受け入れる。
ラウンド後半は真っ向からド付き合う形でラウンドが終了。
既に右目下を腫らせるパディージャ…。
 

2R、ラウンド序盤こそ距離を取ったロジャーですが…。
パディージャの止まらない連打と前進に飲み込まれていく。
スピードも威力もそれほどなさそうに見えるパディージャですが…
連打に切れ目が無く、もらっても怯まず…ただひたすらに撃ちまくるボクシング。
次第にロジャーは手が出なくなる。
 

3R、ミドルレンジではロジャーが優位。
ボクシング自体の実力が違うようにも思えるほど…。
しかしひとたび密着すれば、終わりのないパディージャの攻勢が始まる。
パンチの合間に鋭利なパンチを強烈に突き刺しても、パディージャがその手を止めることはない。
一撃で倒れてもおかしくないような角度でパンチを浴びながら、ただただ撃ち返す…。
ロジャーの倍以上のパンチをヒットさせながらも、抱えたダメージではパディージャが上に見える。
 

4R、ここまでもらってしまえば判定では不利になるだろう状況。
しかし…ロジャーは倒せると踏んだか、一切引かない。
ぐらつくような足取りを見せるのはパディージャの方…しかしそれでも止まらない。
 

5R、展開は全く変わらず、二人は猛烈な撃ち合いを繰り広げる。
手数で怒涛のように攻め立てるパディージャと、その合間にエッジの効いたパンチを効かせるロジャー。
パディージャのタフさにも驚かされるが、本来撃たれ弱いハズのロジャーは
効いた素振りを見せることもない。
 

6R、気がつけば客席は大熱狂。
防戦一方になりながらも、合間に顎をえぐるアッパーでパディージャを泳がせる。
一旦距離を置いたパディージャですが…ロジャーはロープに張り付いたまま、
「コイコイ」とパディージャを撃ち合いに誘い込む。
 

7R、ずっとパンチを繰り出していながら、撃ち疲れさえ見せないパディージャ。
しかし、猛烈な手数は変わらないものの…
二人のヒット数が接近…合間に狙い澄ましたロジャーのパンチがパディージャを捉え始める
 

8R、延々と続く撃ち合いに、後半に入ると疲れの色を隠せなくなるロジャー。
しかし、疲労が重なっているのはパディージャも同じ。
攻めきれないままこのラウンドを終えます。
 

9R、ここから足を使い始めたロジャー。
しかしパディージャの突進を捌ききれないロジャー。
何度も接近戦を許してしまうもののクリンチで逃れながら、
的確なパンチでヒットを集める。
 

10R、ミドルレンジからペースを握りつつ、
そのペースを維持したまま接近戦へ流れ込んだラウンド。
火の出るような撃ち合いとなった最終ランド、
試合終了のゴングが鳴ると、二人は抱擁。
ズルズルに疲弊したロジャーのおぼつかない足取りが印象的。
 

判定は2-1と割れながら、勝者はパディージャ。

ラウンド毎のダメージで見れば、ロジャーを支持するジャッジがいてもおかしくはないものの
圧倒的な手数に飲み込まれてしまい、アグレッシブでもヒットでも圧倒的に上回られてしまったロジャー。
判定は妥当なものに思えます。
 

ちなみにパディージャは次戦でWBO世界スーパーライト級王者となり、
4度防衛した後、王者のままリングを去った強豪。
パディージャのその後の軌跡が世界再挑戦まであと一歩届かないこの頃のロジャーを物語ります。
 

この直後、兄のフロイド・メイウェザー(米)が麻薬の密売で逮捕。
ロジャーは甥っ子のフロイド・メイウェザーJr(米)を指導し始める。
しかし現役は継続。

まだまだ、3度目の王座獲得を目指して戦い続けていきます。
 
 

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