敗者復活戦 ロジャー・メイウェザー(米)⑭ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/10/07

敗者復活戦 ロジャー・メイウェザー(米)⑭ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/10/07
 
 
 

ロジャー・メイウェザー(米)のピックアップ14日目。
 
 

前回は、ようやく辿り着いた世界再挑戦。
伝説ともなるフリオ・セサール・チャベス(メキシコ)に痛烈な2RTKO負けを喫し、
また新たに階段の上り直しを強いられることになったところまで。
 

この敗北と減量苦から、ロジャーはスーパーフェザー級の道を諦め、
標準をライト級に絞って以降のキャリアを進めていきます。
 

再起戦で対戦したのは1年前にチャベスとWBC世界スーパーフェザー級王座の
決定戦を争い敗れていた、マリオ・マルティネス(メキシコ)

チャベスに負けた者同士での再起戦。
マルティネスはチャベスへの敗北後、5連勝。
負けて失うモノも大きく、連敗を避けたいロジャーの対戦は、熾烈な生き残り競争の色合いを濃くします。
 

最終的に獲得はなりませんでしたが世界王座へ4度の挑戦を叶えることになる実力者マルティネス。
ロジャーは、そんなリスキーな相手とお互いに階級を上げての対戦。
マルティネスのホーム、カリフォルニアに乗り込み、新たなチャンスをつかむ為、激戦の中へ身を投げます。
 

静かな立ち上がりの1R。

ロジャーは様子見のマルティネスに長いジャブとストレートを刺していく。
マルティネスが近付くとロジャーは右フックを強烈にヒット。
マルティネスも下がらずに左右フックをお返しする。

しかし、焦ることなくマルティネスの追撃をいなし、さらに右フックを浴びせたロジャー。
ここは一旦マルティネスが引いて、最初の撃ち合いが終了。

ヒスパニックが詰めかけたオリンピック・オーディトリアムはマルティネスのヒットに歓声が上がる。
…敵地を感じる瞬間です。
 

2R、お互いに手数を減らして狙いあう展開。
マルティネスの入り際に拳をぶつけていくロジャー。
ラウンド終盤に入ると、試合は接近戦になり…
ロジャーはマルティネスのパンチを至近距離でハズしながらボディを叩き込む。
 

3R、ロングレンジを保って左を刺していくロジャー。
リードブローで距離を制しながら飛び込んでの右フックを強烈にヒットさせる。

マルティネスはラウンド終盤までロジャーを捕まえられなかったものの…
残り30秒でロープに詰め、被弾も気にせず絶え間ない連打で、上下にヒットを強奪。
 

4R、ロングレンジを保つ二人。
左で牽制しながらマルティネスが飛び込むと、
ロジャーは痛烈にスマッシュをヒットさせる。
距離を渡さないロジャーがマルティネスを捌き切ったラウンド。
 

5R、前回のラウンドから一転して体をくっつけて撃ち合う二人。
スピードではロジャーに分があるものの、フィジカルの強さで押し込んでくるマルティネス。
マルティネスのパンチを上体柔らかくいなしながら、
隙を見つけてコンビネーションをたたき込むロジャー。

かたやマルティネスはスピード負けして被弾しながらも、手を出すことを辞めない。
マルティネスのタフさに次第にロジャーが撃ち負けていく…。
 

6R、距離を置いたロジャーがマルティネスをまたも捌き始める。
こうなると軽いロジャーのパンチが試合を支配。
時折カウンターで右をたたき込むなど、スリルのあるシーンはあるものの、
リング外に陣取る撃ち合い大好きのメキシカンたちはブーイングで撃ち合いを催促。
 

7R、スピードでもテクニックでも劣るマルティネスが、このラウンド終盤、
強引にインファイトを仕掛け始める。
馬力に勝るマルティネスは多少被弾しても強引に攻めて撃ち合いに巻き込む。
マルティネスにポイントが流れたように見えるラウンド。
一進一退の展開となってきます。
 

8R、入り際のタイミングをつかみきったと思えるほど、次々にカウンターをヒットさせたロジャー。
徹底的にロングレンジを維持し、ポイントと流れを引き寄せ返したロジャー。
 

9R、いきなり距離を詰めて右フックを叩きつけたマルティネス。
しかしロジャーは左フックを撃ち込みこの攻防を相撃ちにすると、
拳に感触が残るうちに…攻めて出たマルティネスにアッパーを突き刺して旋回する。

そんなロジャーをなんとかロープに追いつめたマルティネス。
スピードはロジャーが上回るものの、密着戦で馬力を見せつける。
かたやロジャーは少しでも距離があけば、マルティネスの腰が落ちそうになるほどの強打を叩き込む。
 

10R、最終ラウンド、相変わらず距離をとって戦うロジャー。
入り際を強烈に捉えられるマルティネスは、なかなか入るに入れない。
足を使わずして、ロジャーは戦いたい距離を手に入れる。

それでも試合終了直前はロジャーも撃ち合いに応じる。
タフで力強いマルティネスに致命的なダメージを与えることはできずとも
カウンターを幾度も幾度も叩き込み、最終のゴングを聞く。
 

ジャッジは思わぬ接近を見せ、(94-96、96-95、96-94)の2-1判定。
ロジャーの戦いが消極的に映ったのかもしれません。

とにもかくにもスレスレの際どい判定で切り抜ける形で再起に成功。

強豪との対戦を制し、世界トップ戦線に踏みとどまります。
 
 

【カテゴリ別】
2016年選手紹介一覧に戻る

選手紹介一覧に戻る

カテゴリ別記事一覧に戻る
 
 

【日付別】
【記事一覧】2016年10月に戻る

【記事一覧】2015年~2016年に戻る

【記事一覧】に戻る
 
 

 
 
 

各選手の戦績はこちら。
ボクシング選手名鑑
 
 
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました