ホープの壁 ロジャー・メイウェザー(米)⑮ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/10/09

ホープの壁 ロジャー・メイウェザー(米)⑮ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/10/09
 
 

 

ロジャー・メイウェザー(米)のピックアップ15日目。
 
 

前回は、マリオ・マルティネス(メキシコ)との「フリオ・セサール・チャベス(メキシコ)に負けた者同士」の
戦いを際どい点差で制し、再起を飾ったところまで。
 
 

続いて、ウォルター・シムズ(米)との対戦。
ブレット・サマーズ(米)との当時期待の新鋭同士の一戦に勝ち抜いて名前を挙げてきた選手。
 

試合開始のゴングとともに強いプレッシャーでロジャーを追いかけるシムズ。
この試合のオープニングヒットはシムズの強烈なジャブ。
追撃を狙うシムズ、大きく左を振ったところをかわしたロジャーは
体を流してしまったシムズにすかさず撃ち降ろしの右を振りおろす。

シムズはバランスを崩してリングにグローブをタッチ。
幸先よくダウンを奪います。

その後、うかつに攻め込めなくなったシムズ。
手が出なくなったシムズに対してロングレンジでの長いパンチを撃ち込みながら、
入り際を綺麗に捉えるいつものロジャー。
 

2R、力強いパンチを持ちながら手数が減ってしまったシムズ。
当然圧力は弱まり…ジャブで刺され、入り際綺麗に叩かれ、内側に入ってもクリンチで捕まる。
わずかなヒットしか奪えぬまま一方的にラウンドが終わる。
 

3R、シムズはアタックの数を増やし始める。
ラウンド中盤には飛び込んで、打撃音が響くほどの右フックでロジャーの顔面をはじき、
ラウンド終盤にはダッキングしたロジャーをアッパーで突き上げ、ジャブにクロスを合わせる…
シムズが意地を見せたラウンド。
 

4R、気性の荒いロジャー、先ほどのラウンドで攻め込まれたのが気に障ったか…。
このラウンドでは距離を詰める。
より近距離でジャブを刺しながら、シムズの顔面をゆがませるほどの
アッパーを突き上げ、左フックをダブルで突き刺す。
シムズの反撃は軟体動物のようにいなして殺す。

中盤、一旦小康状態になった後、シムズがコンビネーションをヒットさせて挽回。
しかし、シムズの何倍速かのようなコンビネーションでロジャーがやり返すと
以降の主導権はロジャーが握ったままこのラウンドを終了。
 

5R、距離を完全につかんだロジャー。
近距離でフックを引っ掛け、相手のストレートは鼻先で躱す。
時折反撃は食うものの、その間にその何倍もの数のパンチを入れる…。

ジワジワとシムズを痛めつけていく。
しかし残り10秒を切ったところで、ロジャーの体がずれる一撃をヒットさせたシムズ…。
まだまだ二人の戦いはスリルを残します。

このラウンド終了のゴング後にロジャーはシムズの頭を押さえつける。
怒ったシムズは、ロジャーの顔面に右フックを叩き込む。
ロジャーが倒れ込んでしまえば反則負けもあり得る行為…

インターバル中、突然ロジャーは立ちあがり、相手コーナーまで行って何か言葉を吐き捨て…。
ヒートアップする二人…。
 

6R、開始直後にシムズをホールディングするロジャー。
レフリーが引きはがそうとしても離れず…二人は猛烈な口喧嘩…。
やっと引きはがしたところで、ダッキングしたロジャーの背中にシムズは拳を振りおろす。
そのまま一気に攻め立てるものの、右フックにカウンターを合わされバランスを崩したところに…
背中にロジャーの一撃…見事にやり返されます。

かなり荒れた試合、ロジャーは足を使う気もなくなったよう。
ジワジワ詰めながら、近い距離でシムズのパンチをいなして殺し、力のこもったパンチを刺していく…
クリンチに逃れるのはシムズの方。
 

7R、開始直後から一気に攻めたシムズ。
入り際に被弾し、撃ち終わりに被弾し…それでも構わず攻め入ってパンチを当てる。
3発の強打を当てる為に、10発ほどの派手なパンチを浴びる…。
ポイント的には大きく離されていそうな状況。
逆転を狙うには、タフさに任せて逆転のKOを奪う形しかないようにも思えます。
 

8R、このラウンドも開始とともに攻め立てるシムズ。
しかし、先ほどのラウンドと少し違うのは、ロジャーが先ほどより疲弊していること。
互角の撃ち合いに持ち込みパンチ力に勝るシムズが撃ち勝つ。

圧力と手数で押し込み、シムズのKOも期待できそうな勢い。
しかし、シムズのコンビネーションの中、左フックのカウンターを3連続で突き刺したロジャー。
先ほどまでとは打って変わってたたらを踏んだシムズ。
襲いかかるロジャー…シムズの根性の手数をかわしながら、的確なカウンターで捉えていく。

必死にクリンチに逃げながらダウンを拒否するシムズ。
何度も何度もロジャーに組みつき…このラウンドをなんとか乗り切ります。
 

9R、前のラウンドの撃ち疲れもあり、足を使ってシムズとの接触を避けるロジャー。
ただ休むだけでなく、シムズの入り際にはきっちりパンチを合わせてダメージを蓄積。
後半、浅くダッキングしたロジャーの後頭部を叩いたシムズ。
ロジャーはまた熱くなり…足を使わずにシムズに向かっていく。
いくつかコンビネーションをもらいながら、カウンターの右フックを叩き込んでシムズをぐらつかせて報復。
 

10R、最終ラウンド、撃ち合いに挑んだロジャー。
くねくねとシムズのパンチを殺しながら2倍速のようなハンドスピードで攻め立てる。
シムズは焦れて、背中に肱を突きたて、後頭部を殴りつけるなど形振りかまわない。
しかし、そんな抵抗も空しく…ロジャーに支配されたまま試合終了のゴング。
 

危ない場面はあったものの、試合通じてロジャーが圧倒した形。
前戦とは違い、こちらは見た目通りにポイント差がついての3-0。

強敵との戦いで再起2連勝。
ライト級での2階級制覇にぐっと近づきます。
 
 

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