諦めない… ラリー・ホームズ(米)㉑ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/06/27

諦めない… ラリー・ホームズ(米)㉑ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/06/27
 
 
 

ついに…20回越え…○付き数字(①とか②とか…)の数が限界に達してしまいました。
まぁ…しょうがないよね。
世界ヘビー級を19回も防衛したチャンピオンですから。
 
 

さて、前回はラリー・ホームズ(米)が世界再挑戦するものの実らず…しかし諦めず再起を飾ったところまで。
 
 

その2ヶ月後、ロッキー・ペペリ(米)との試合。
この時点、ペペリは中堅どころに2連敗中ですが、のちにはNABF北米ヘビー級王者に挑戦する選手。
ホームズの実績から見れば格下にも思えますが、
28歳とまだ若く、ここまでの16勝のうち15がKO勝ちのリスキーな相手。
 

この試合では、距離を置こうとするときにバタつくホームズの足に
やはり全盛期との差を感じてしまいますが、中間距離で撃ち合いたいペペリに
強烈なカウンターを叩き込んでいきます。

また、ストレート系のスピードや威力は前戦を上回る…。
ペペリは右目上に大きなカットを追ってしまいます。

4R、距離を取りながら常にロープを背負うホームズ。
このラウンドの中盤、ペペリが攻め込むと、
それに答えるようにジワジワとした歩みで中央まで押し返したホームズ。

強烈な右ストレートを叩き込み…しかしペペリもやり返す。
ここでペペリのカットに一旦試合がストップ。

ドクターチェックの末に続行されると、二人は猛烈に撃ち合います。
…が、ホームズにいなされて思うようにパンチが当たらないペペリに対し、
ホームズののカウンターがいくつも炸裂し滅多撃ち状態。

しかしペペリも負けん気強く手を出そうとする…ラウンド終了のゴングが鳴ってもまだ攻めようとするペペリ。
レフリーが割って入り、ようやくこのラウンドが終了しますが…
言い合いになる二人…それぞれのセコンドが割って入ります。
 

熱くなり始めたこの試合、インターバルでペペリの傷を確認したレフリーがこのタイミングでストップ。
止まらない出血、大きくなりすぎた傷…ヒッティングによる負傷でホームズのTKOとなります。

おさまりのつかないペペリ、ホームズに何かしら言い放ち、またも小競り合いになりかけますが…
止まった試合が再開されることはありません。

続きが見たかったファンからの大ブーイングの中、ホームズは再起2連勝となります。
 
 

ハイペースにその翌月、カナダヘビー級王座を二度獲得した元カナダ王者、ケン・ラクスタ(カナダ)との戦い。
 

この試合では1Rから足を使うホームズ。
フットワークとセットだった強烈でシャープなジャブは足を止めるまで出ず、
全盛期ほど華麗とは言えないまでも、これまでよりさらに状態を上げてきているように見えます。

ラクスタは大振りのパンチを振り回し、芯は食わないまでもナックルを当てられてしまうホームズ。
しかし足を止めてフェイントの応酬からジャブを突き刺すホームズ。
ラウンド終盤にはワンツーがラクスタを捉えます。
 

2R、ホームズは足を止めて左を刺す。
それに対して左のカウンターを合わせようとするラクスタ。
序盤こそ相撃ち気味にヒットするモノの、時間が経つごとに対応できなくなっていく。
ホームズのジャブが面白いように刺さる中、ラウンド終了のゴング直前にホームズの右に合わせた
ラクスタの右がカウンターでホームズを捉える…ホームズ楽勝の流れに待ったをかけます。
 

しかし3R、ホームズが完全に距離を支配してしまう。
次々と突きさすジャブに強烈なワンツー。
ラクスタは飛び込んで近い距離での強打を狙うモノの…百戦錬磨のホームズにいなされてヒットは浅い。
やはりホームズ圧倒的か…と思いきやまたも終了のゴング直前に強烈な左フック。
圧倒的にやられている展開の中でもあきらめずに“あわや”を匂わせます。
 

4R、攻勢を強めたホームズ。
近い距離でのファイトではラクスタに分がありそうに見えるものの、
そこはディフェンスに優れたスタイルのラクスタ本来の距離ではなく…。
ラクスタ自信がスッと離れて距離を作ってしまう。
いたぶるようにホームズが強打を突きさしたラウンド。
 

5R、プレッシャーをかけてラクスタを追い詰め左を撃ち込んでいくホームズ。
ダメージの蓄積からか、動きが鈍りなかなかジャブを外すことさえ敵わないラクスタ。
攻め込む場面もすぐに断ち切られてしまう。
ラウンド通じて一方的に撃たれるラクスタ…
もらったパンチは軽いジャブがほとんどですが…疲弊は大きく…。

このラウンド終了後、ギブアップ。
少しずつ…少しずつ…かつての姿を取り戻してくるホームズ。
 

ここで拳を交えたのがポール・ポワリエ(米)。

1年前までニューイングランド地域のヘビー級王者。
このニューイングランドというのはボストンを中心とした6つの州を合わせた地方。
30連勝でこの王座を1度防衛したあとに連敗。
その後ようやく再起し、生き残りをかけてホームズとの対戦となります。

連敗したとは言え、そのうち一人は元IBF世界ヘビー級王者のトニー・タッカー(米)。
なかなか骨のある相手です。
 
 

静かな立ち上がりとなったこの試合。
ホームズのジャブを緊張感いっぱいに丁寧にブロックするポワリエ。
時折強烈なジャブを差し込まれはするものの飛び込みザマの左をヒットさせます。
 

2Rに入っても丁寧な左のやりとりが続く。
フェイントの応酬にお互いの手数は少ないまま。
 

3R、開始直後からホームズが攻め込みます。
しかしブロッキングで被弾しないポワリエ。
逆にアッパーに合わせて右ストレートを撃ち込む。
終盤、ガードを下げたホームズにポワリエのパンチがいくつかヒット
威力は感じないものの、かなり競った展開に…。
 

4R、さらに攻勢を強めたホームズ。
ポワリエが距離を詰めた一瞬、ショートアッパーが突き刺さる。
何事もなかったかのように装うポワリエですが…
ロープ際へ下がった数秒後、ひとりでに崩れ落ちてしまいます。

レフリーはダウンを宣告。
「パンチが当たってないのに倒れた?」会場は騒然。
しかし、明らかに足にきているポワリエ…。
もらった刹那をよく耐えたものです。
 

5R、ホームズのKOチャンスのラウンドですが…。
しかしポワリエが飛び込んでの強烈な左フックを合わせます。
ダメージを蓄積させられながら、全くあきらめないポワリエ。
しかし、ラウンド終盤にはボディへ、顔面へ…
ホームズの力のこもった連打をいくつも浴びせられます。
 

6R、序盤からボディを中心に攻められるポワリエ。かなり効いてきたか、腰が立ち始めます。
なんとか手を出していくものの、終盤には右ストレートの撃ち終わりにアッパーを合わされモロに被弾。
膝から崩れます。

なんとか立ち上がるモノの、ラウンド終盤には顔面への左フックからボディへの右フックで2度目のダウン。
立ち上がったところでゴングに救われるポワリエ。
片手を上げて、まだやれると観衆にアピール。
 

…しかし、セコンドはこのインターバルでレフリーにギブアップを伝えます。
ノー!と叫ぶポワリエに、セコンドは黙れ!…と一括。
ポワリエのやりたい気持ちは痛いほど…しかし、上も下も効かされ…
これ以上は命を削る戦いになりかねない…セコンドの英断に感じます。
 
 

これでまたもやジワジワ浮上してきたホームズ。
またも世界タイトルマッチの舞台へ上がることになるのか…

そんなところでまた次回…。
 
 

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