2018/8/11 -住吉区民センターⅠ- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
世間がお盆休みに突入した8/11。
勇んで向かうは大阪で行われる六島ジムの興行。
「610ヤングフェスティバル6」
早めに現地に乗り込んで大阪を散策する予定…が、華麗なる寝坊をキメる。
目覚ましが鳴りっぱなしの中、何度起こしても起きない亭主にかみさんはブチキレ。
いつもの観戦グッズを詰め込んだリュックを慌てて背負い、怒号の響く我が家を飛び出す。
バスに揺られて名古屋駅まで出て、12:00頃には大阪に着く予定だったが…
時間をショートカットするため、少し歩いて地下鉄へ。
歩く距離が増えるが、地下鉄を利用した方がトータルの時間は少し早い。
名古屋駅に到着後、米原行きのホームへ。
事前に購入しておいた青春18切符を使い、鈍行で移動する。
人で溢れかえるホーム…流石お盆。
青春18切符組が溢れている。
ここで幸運。
乗り逃したと思った特別快速が、混雑で遅れて到着したことで、
ドンピシャのタイミングで乗り込むことができた。
交通費をケチって激励賞へ…所帯持ちの執念による立ちっぱなしの鈍行移動がスタート。
通勤ラッシュのような車内、米原で乗り換え大阪へ…
そこから大阪の地下鉄に乗り、難波まで移動。
移動時間は3時間半ほどに及んだ。
足に疲れを覚えたころに難波駅に到着。
少しだけ歩いてラーメン屋「友愛亭」へ。
関西のボクヲタご用達。
メニューには、「右ストレート」「カミソリパンチ」「浪速のジョー」…
ボクシングにちなんだ名前が並び、店内所狭しと貼られるポスターやボクサーのサイン。
グローブやヘッドギアまで置いてある。
ここで、同じく名古屋からやって来たボクヲタと合流。
お店の雰囲気に大興奮の中でラーメンをすすって店を出る。
南海電車に揺られ、仲良しボクヲタと会話を弾ませながら沢ノ町駅へ。
…のはずが、間違って快速電車に乗ってしまい、乗り過ごしてしまう。
沢ノ町駅は各駅停車しか止まらない駅。
慌てて逆向きの電車に乗り換えて事なきを得る。
15:00からの興行…時間に余裕があってよかった。
紆余曲折ありながら、なんだかんだ余裕を持って沢ノ町駅で下車。
線路跨ぎのホームはとってもレトロ。
ここで、現地のボクヲタと合流…彼にチケットを用意してもらっていた。
自分が応援する選手のチケットの引渡しを代行して行っていて、
手元にはたくさんのチケットと集金用の封筒。
「これくらいしかしてやれないから。」と言いながら、手元の現金を数える。
これをやってくれる人がいなければ、選手は自分が売ったチケットの
引渡しや現金の受け取りを試合前に自分でやることになる。
数多くの選手が自分自身でやっていることであって、
こういった雑務を買って出てくれるファンに恵まれた選手は運がいいとも言えると思う。
ファンの選手との関わり方は様々…選手たちは様々なファンの力を借りてリングに上がっている。
今、華々しくスポットを浴びる選手も、そういったファンたちが支えた時代を経て、
世の中に知られるところまで辿り着いている。
アマエリートと呼ばれる選手たちも、アマ時代から支える人々がいるし
無名選手たちでも応援する人々はいる。
どんな選手も漏れなく、一人で戦っているわけじゃない…
僕らが一喜一憂する選手たちの活躍は、彼らの身近なファンや支援者などに支えられてのモノ。
これもまた、ボクシングのリアルな部分だったりする。
「応援してくれている人たちのおかげで勝てました」
リップサービスにも聞こえるこの言葉は、実はとっても重いものだったりする。
そんな場面を経て、いざ会場へ。
■56.0kg契約4回戦
小林 央昌(大鵬) 4RTKO 戸田 健一(陽光アダチ)
小林 央昌 デビュー戦
戸田 健一 1戦1敗
ガチガチに緊張しているように見えるデビュー戦の小林 央昌。
対して、アマキャリアもあり、既に1戦を経験している戸田は落ち着いて入場。
ワンツーで攻めていく小林に対し、足を使って入って来る小林を迎え撃った戸田。
なかなか戸田を捕まえられない小林は、時折ステップを乱してバタバタと追いかけて襲撃。
そこに戸田の右ストレートが炸裂して小林がダウン。
2Rに入り、ようやく硬さが取れたように見えた小林。
前の手で戸田のアゴを跳ね上げる場面も作ったが…
カウンターを綺麗に撃ち抜かれ、何度か腰を落とした後、ロープに詰められてラッシュを受ける。
ここでコーナーからタオルが投入、同時にレフリーが試合をストップ。
TKOタイムは2R 2分16秒。
デビュー戦の小林はきっとその力を見せる前に試合が終わってしまったんだろうと思う。
プロのリングを肌身で感じた経験こそ、次の成長になるハズ。
デビュー戦に負けて世界王者になった選手だって何人もいる。
まだまだそのボクサーズロードは始まったばかり。
戸田は嬉しい初勝利。
小林のバタバタと追いかける姿はなかなか目にしない姿。
普通ではない相手の形に自分の形をおかしくしてしまう…というのもよくあるパターン。
自分を崩さずにしっかり勝った戸田は見事だったと思う。
■62.0kg契約4回戦
湯浅 響仁(六島) vs 田中 佳依(ロマンサジャパン)
湯浅 響仁 デビュー戦
田中 佳依 4戦2勝(1KO)1敗
湯浅のパンチ力に驚いた1R、ガードの上からのパンチで効かせてしまう。
田中も湯浅のパンチの合間に差し込む形で応酬。
両者ともしっかり上を守り、お互いにボディから崩そうとする…。
その結果、二人は激しいボディの削り合いに。
試合は39-37、39-38、40-36の3-0で湯浅の勝利。
下から崩せる選手は強くなる…4回戦を見るときの一つの僕の中の指標。
二人とも今後が期待できる選手に感じた。
今時点でどうこうではないけれど…来年、新人王の西軍代表戦に現るようなことがあれば大興奮。
1年もあれば、グンっと来るボクサーは何人もいる。
可能性は、持っていると感じる。
■ミニマム級6回戦
ぴょん 拓也(六島) vs 櫛部 好充(K&W)
ぴょん 拓也 11戦5勝(3KO)5敗1分 サウスポー
櫛部 好充 12戦6勝(1KO)4敗2分 サウスポー
最軽量級の迫力を感じた試合…。
櫛部が詰めていくところにぴょんが応戦する。
手数多く、捉え合う撃ち合いの時間が長い試合。
お互いに被弾の多い展開に、内心ヒヤヒヤしながらの観戦となった。
後半、どこか止めれるタイミングが訪れたら止まっていいんじゃないかと思えるほど。
しかし、お互いに手が止まることなく、ストップのタイミングは訪れず。
最後までしっかりと撃ち合って最終のゴング。
拮抗したラウンドがかなり多く、割れる可能性も高いと感じた試合。
マイジャッジは57-57でドロー。
公式ジャッジは3者ともが58-57でぴょんを支持しての3-0。
結果はぴょんについたが、どちらが勝ちでも納得できた試合。
ただただ、熱戦に唸らされた。
■ミドル級6回戦
国本 陸(六島) vs グォン・ギャンソク(韓)
国本 陸 デビュー戦
グォン・ギャンソク 9戦4勝5敗
技術差もスピード差も圧倒的に国本に軍配。
1R終了前には綺麗なカウンターを突き刺して…ギャンソクがダウン。
しかし…ここからギャンソク劇場が始まる。
どれだけもらってもどれだけもらっても、攻めていくギャンソク。
何度も腰を落とす場面を見せながら、危険な角度の一撃をぶち込むシーンも見せる。
気が付けば「ギャンソク頑張れ!」の声援が飛ぶ。
試合終了のゴングが鳴ると、思わず立ち上がって拍手してしまった。
結局はフルマークの3-0(60-54、60-53、60-53)。
試合を通じて国本が圧倒したのは事実。
国本が倒しきれなかった試合…とは表現したくない。
ギャンソクが日本のアマエリートに立ち向かっていった試合。
この男を6Rに渡り制した国本は、デビュー戦で6回デビューの実力をしっかり示したと感じる。
国本は強かった。
ギャンソクは凄かった。
…熱戦が続いたこの日。
書ききれないので続きはまた次回。
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