2022/08/14 -愛知・刈谷あいおいホール- 第5試合(中日本ボクシング観戦記)　ボクシング選手名鑑ピックアップ！

■2022年度中日本スーパーライト級新人王決勝
柳川竜也(名古屋大橋)　vs　藤崎紘成(和光)

柳川竜也　3戦2勝(1KO)1敗
藤崎紘成　2戦1勝(1KO)1敗

シャープに鋭利に突き刺す藤崎。
比較して不器用にも見える柳川。

左ストレートと前の手のフックを何度も顔面に浴びながら、ボディを攻め続けた柳川。
後半、藤崎の運動量が一気に落ちると、柳川が下から上へと襲い掛かった。

ボディが効いたか、スタミナが切れたか、トラブルか。
後半にパフォーマンスを落とした藤崎だったが、なんとか乗り切った。
これまで対戦相手の棄権が相次ぎ、得られなかった経験値。
苦しい苦しい戦いを乗り越えたことで、足りなかったピースが埋まるようにも感じる。

ここから各地の新人王と相まみえる戦い、この日の戦いを踏まえての進化に期待したい。

対して柳川、かつて1RTKOで敗れた相手に、撃つのに恐怖感がつきまとうボディを叩き続けた。
ボディに合わせた相手のパンチを浴びても一切怯むことなく、相手を失速させた。
マイジャッジは38-38のドロー。

テクニックやスピードで勝る相手をここまで追い詰めた試合。
自信に変えて欲しいと感じた。
もう、倒された頃の柳川とは全く違う、それを内容でも結果でも証明したように感じる。

これで中日本新人王、全選手が出揃うこととなった。

各賞受賞者はいずれも全日本新人王を狙える選手。
実は今年、トーナメント表を見たとき、
抜けた選手は何人かいるものの、谷間の年のように感じた。
まだ少し、時間がかかる選手が多い…というのが率直な感想。

しかし、塩田賢(市野)、大城雄都(トコナメ)、宮崎裕也(薬師寺)…。
このトーナメントの間に急成長を見せた選手が多く、
続けて見ること、追いかけることで、例年以上の感動を与えてくれた。

コロナによる影響は過去最大、途中棄権した選手も多くいた。
しかし、魅力的なドラマがいくつも描かれた。
今年の中日本新人王戦、格別に面白かったと感じてる。

決勝不戦の選手も、この日勝ち上がった選手も、期待を背負う我らが中日本新人王。
ここから、沖縄、大阪、東京…遠く離れた土地から吉報を届けて欲しい。

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