ハグラーの得意パターン 渡辺 二郎(大阪帝拳)④ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2015/12/21

ハグラーの得意パターン 渡辺 二郎(大阪帝拳)④ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2015/12/21
 
 
 

最近ですね、自分でふと気付いたのが、僕、人にしゃべる時の内山 高志(ワタナベ)評が高くない。

日本ボクシングの大エースですよ。
年齢行ってて故障がちで…ってマイナスはもちろんあるんですが、とっても強い。

数いる日本人世界王者の中でもトップ3に入る飛び抜けた選手であることは間違いないんですが、
なぜそんな内山評を低く語ってしまうのか…考えたんですね。

出た結論が、“強過ぎる”。
対戦相手ね、強豪揃いなんですよ。
でも強過ぎるもんだから相手が弱く見えちゃって、よく知らない人は弱い相手を選んだとか言っちゃう。

かたやマニアックなファンは統一戦を望んで…防衛数的にも実績的にもその資格は充分だし
あとは内山の世界的知名度…どれだけ金になる選手か…ってだけなんですね。
相手が選んでくれるかどうかのお話。
 

現実的に語れるところまでは来てて、でも年齢もあって…
この辺を語り合うのは凄く面白いんだけど、ネット上でそのやりとりを見た詳しくない方は
「内山が統一戦から逃げてる…」「内山は世界に認められてない…」みたいなマイナスイメージを持っちゃう。
「次の対戦相手なんか弱いんだからさっさと統一戦やれよ!」…みたいに言われたり。

だからね、内山凄くいい相手とやってるよ!
次の相手だって強いし見どころいっぱいなんだからね!
…って言ってるうちに、なんだか、さも内山負けるんじゃ…みたいな論調で語っちゃってるときがあって。

未熟極まれり。
そんな自分に悔しい思い無限大。
年末勝ってもらって、どうか僕にリベンジのチャンスを下さい…。

神様、内山様、ウォータース様…
 
 

さ、渡辺 二郎(大阪帝拳)の第4回。
 

WBA王者の渡辺が、WBC王者のパヤオ・プーンタラット(タイ)と戦うところから。
 

パヤオのロングレンジからのボクシングに、渡辺が内側からショートを集める展開。
パヤオはリーチが長く、パンチもある選手。
2Rに渡辺が後ろに倒れたのはダウンを取られてもおかしくないスリップ。

この試合、判定2-1で渡辺の勝利。
未だにボクヲタ同士がパヤオの勝ちだ、渡辺の勝ちだと言い争うくらいの好勝負。

こういう結果になるときって、結局運だと思うんですよね。
ジャッジがジャブを優先するか、ダメージを優先するか、ヒットか、手数か…

5P差で渡辺に付けたジャッジと、1P差でパヤオに付けたジャッジ…。
これはジャッジによって優先するものが違ってて、
際どいラウンド程どっちにポイントを振るかが割れやすい。
際どいラウンドが続いたもんだから、
最大6ポイント差がつくほど採点が割れていった…って話だと思うんです。

例えばこのジャッジの中にヒット数を優先してポイントを振るジャッジが2名だったとしたら、
この判定はパヤオのものになっていた…
たまたま渡辺のボクシング優勢と振るジャッジが3名の中に2名いたってだけの話なんですよ。
どのジャッジに当たるかっていう運なんですね。
 
 

ともあれ、一瞬だけWBA/WBC統一王者になった渡辺。
試合終了と共にWBAのベルトを剥奪され、WBC王者となります。
 

この試合の判定に納得いかないパヤオはWBCに提訴。
渡辺側も「ボクシングとしては相手が一枚上だった」と認め、
初防衛戦はパヤオとのリターンマッチになります。

渡辺×パヤオの2戦目、5Rに右のカウンターが炸裂、大の字になるようにダウンしたパヤオ。
しかしこのラウンドはゴングに救われます。

そして迎えた11R、ひっかけるような右フックで意識を飛ばされたパヤオ。
追撃の左ストレートでふっ飛ばされます。
カウント8で再開しますが、強烈な左ストレートが入ったところでレフリーが試合をストップ。

再戦で白黒はっきりつけることとなります。
 
 
 

2度目の防衛戦。
相手は37勝を積み上げて世界初挑戦のフリオ・ソト・ソラノ(パナマ)

この試合、いつも通り力の差とクレバーさを見せる渡辺ですが…。
いつもと違うのは切って落とすような右フックでのダウンが最後まで見れなかったこと。
渡辺優勢のまま進んでいった試合、タイミングさえ合えば…というところで入りそうで入らない。

結果無難にポイントを集めたような見栄えの試合に。
実力差は見せた形で判定勝利。
 
 
 

3度目の防衛戦はかつて渡辺が全日本新人王で破った小林 光二(角海老宝石)
痛烈なTKOで破り世界挑戦に漕ぎ着けた勝間 和雄(神林)
この頃の小林はWBC世界フライ級王座陥落後、世界再挑戦に向けてあと一歩のところ。
その小林を破って引退に追い込み、チャンスを手に入れた格好の勝間。

元々は完全な無名選手で噛ませ犬としてリングに立ち、各上選手に何度も噛みついてここまで来た選手。
17勝8敗1分と、敗戦の多いレコードはある意味、無謀な挑戦を繰り返した勲章でもあります。
逆転KOが多く、国内戦線の人気選手でもありました。

ただし、渡辺とは圧倒的に実力差があり、弄ばれるように7RTKO。
 

この後、いよいよあのヒルベルト・ローマン(メキシコ)を日本に迎えます。
渡辺終焉間近!
そのあたりまた次回!
 
 

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