2018/02/18 大阪天神興行-経緯②(中日本ボクシング観戦記【番外編】) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2018/02/18 大阪天神興行-経緯②(中日本ボクシング観戦記【番外編】) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

「大阪に面白いものがある」
 

そんな発信をするうちに、頻繁に電話が鳴るようになる。
「ABCジャパンって何なの?」

冒頭で記した内容である。
 
 

この類の連絡は、DMやメールで頻繁に届くようになった。
ファンからではなく、現役選手からのものが大半だ。
 
 

JBCが採用する、クラブオーナーライセンス制度では、選手の権利をすべてジムの会長が握ることとなる。
ジムと揉めたり、不満を持ったりしても、移籍するには「移籍金」という慣例がある。
選手自身がジムに金を払い、ジムの会長が移籍を承諾した旨の印鑑をもらわないと移籍ができない。
その移籍金の金額は、ジム側が自由に設定できる。

例えば、クラブオーナーライセンス制度では選手の試合を組むのもジム側のため、
選手の試合を組まないでおこうと思えば、それを実行することが可能である。
そのうえで、選手が移籍を申し出ても、払えない金額を要求すれば簡単に選手を干せてしまう。

「他でボクシングができると思うなよ」

なんて言葉をキメ台詞にする会長さんもいるほど、選手とジムの関係性はジム側優位になっている。
だからこそ、移籍は容易ではなく、様々な難題が待ち構えていて、選手はファイトマネーをケチられても、
激励賞(ファンが選手に贈る賞金)の中身を抜かれても、我慢するしかなかったりする。

もちろん、選手側に問題のあるケースもあるのだろうが、どちらが悪いというよりも
ジム側が自由に好き勝手に選手のボクシング人生をコントロールできてしまう力の差は、
ファンの間でも叫ばれる問題となっている。

もちろん善良なジムも多数あるが、その慣例を悪用するジムも多数あり、
ジムとのいさかいでリングを去ってしまうボクサーたちは後を絶たない。
 
 

「移籍をしたい」
その言葉はボクシングを奪われる可能性と紙一重。
抑鬱的な環境に立たされながら、現在進行形で戦っているボクサーも多くいる。
 

そんなボクサーたちにとって、国内でマネージャー制度で戦えるリングがあるという情報は
とても魅力的に映ったようだ。
ただし…ネット上でそのリングの情報を探しても、なかなかその全貌をつかめる情報は出てこない。
その存在をモヤっとしか知らない、または全く知らないボクサーも大勢いた。

そこで、発信した僕のところに連絡が来たわけである。
 

僕自身も一般的な目から見れば、マニアと言われる存在だが、
恥ずかしい話、何年もABCジャパンの存在を調べようともせずに過ごしてきた。
 

「一国一コミッション制度、日本のボクシングはすべてJBCが管轄している」
事実とは違うそんな情報を鵜呑みにして、疑いさえしなかったのである。
 
 

しかも…いざ調べようと思ってもなかなかはっきりとつかめない部分もある。
ABCについて詳しく書かれた資料があるわけでもない。

マネージメント制度の欠点もあるだろうし、それなりのリスクもあるだろう。
しかし、その部分について正確に答えられないのである。

想像では…
ドン・キングのようなプロモーターと契約してしまう可能性だってあるし
そもそも日本人は契約社会に馴染みがない。
結んだ契約は自己責任として割り切るしかないのではないか。
…とか、そんなレベルである。

実態を何もつかんでいない。
 
 

困ってしまう質問は、その後も多数…。
当然、ジムとの関係や今後もJBC管轄で戦うことを考慮してのことだろう。
ダイレクトメッセージやメールなど、開かれていない場所での連絡が多く、
情報を欲しがった選手の中にはタイトルマッチを終えたばかりの現役ランカーもいたりするが
僕も「具体的に誰から」を明かしてしまうと、その選手のその後に影響を与えてしまう可能性もあるため
安易に第三者に○○からこんな相談が…とは言えない。
 
 

ABCジャパンを知らなければならない。
僕自身が、その必要性に迫られていた。
 
 
 

当然、見てもいないリングを詳しくなんて語る資格はない。
知る限りの概要や、その存在に対する期待感は語っても、それ以上の発信は避ける日々が続く。
 

大阪天神ジムが主催する大阪の興行を、今か今かと待つ時間ばかりが過ぎていった。
 
 
 

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