イギリスの青コーナー争い(コラム) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2017/07/05

イギリスの青コーナー争い(コラム) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2017/07/05
 
 
 

英国で5月に行われる予定だった試合。
突然BOXRECから試合予定が消えてしまった…。
おそらく流れてしまったのではないかと思われる。
 

ミッチェル・スミス(英)vsジョージ・ジャップ(英)(ジョージ・ジュップ?)
 

この2名に注目していたファンはいただろうか…。

ちょうど一年前、ミゲール・ベルチェット(メキシコ)が保持していたWBO世界スーパーフェザー級暫定王座に
挑戦し、6RTKOで世界王座に届かなかったのがジョージ・ジャップ。

ジャップにとってそのひとつ前の試合がミッチェル・スミスとの一戦目。
WBOインターコンチネンタルスーパーフェザー級王座を賭けて争われたこの試合が
事実上の挑戦者決定戦となっていた。
2015年末のことである。
 

当時、まだ12戦しかないキャリアの中で、BBBofC英国南部スーパーフェザー級王座の獲得歴しかなく
キャリアの中に2度の敗北を刻んでいたジャップ。

デビューから13連勝を飾り、BBBofC英国南部スーパーフェザー級王座の他にも、
BBBofCイングランドスーパーフェザー級王座、
WBO欧州スーパーフェザー級王座まで獲得していたスミス。
 

WBOインターコンチネンタルスーパーフェザー級王座のチャンピオンはスミスの方であり、
ホープ同士の対決という構図ではあったものの、ジャップはまぎれもなく挑戦者の立場だった。
 

この試合を、予想を裏切ってジャップが勝ちぬける。
そして世界挑戦の青コーナーを勝ち取ったのである。
 

あと一歩だった世界挑戦をかっさらわれた形のスミス。
その後、1年近くの空白を作ってようやく再起することとなる。
 

ジャップの方もまた、世界挑戦に失敗し、半年後に再起。

二人の再起戦は同日、同リング…
ロンドン北部のハローレジャーセンターで行われた。

お互いにこの試合で生き残ると…
またも両雄の試合が組まれることとなる。
 

それが、今年5月のリターンマッチである。

挑戦者決定戦に敗れた者と、世界戦に敗れた者…
世界トップ戦線の生き残りをかけたバトルである。
 

勝った方は、ランキング的にも優位な位置に踏みとどまり、
負けた方は遠回りを余儀なくされるだろう試合…。
 

世界王者がいくら増えようと、挑戦者に選ばれるのは至難である。
勝者が敗者から多くのものを奪い去る…
 

一つの負けが、ボクサーの商品価値を大きく傷つけるのもボクシング。
一度傷ついた彼らがぶつかるこの試合は、1試合目より略奪戦の要素が濃い。

動画として上がって来るかどうかも解らない試合だが…。
結果だけでも鳥肌が立つ。

それだけに、流れてしまったことが残念極まりない。
その辺りの経緯など、まったくわからないだけに余計に…
 
 

そう言えば、まだネットでの動画が普及する前、
ファンが一番最初に試合結果を確認する術は、専門誌などの紙面だったはず。

古いファンたちは、そこに記載される、○や●に一喜一憂したことだろう。

そして、我慢できないほど楽しみにした試合は…
値段の割に質の悪い、リングジャパン社のVHSを購入して内容に目を通した。

…多分だけど。
 
 

面白い試合は世界中いたるところに転がっている。
想像力も妄想力もフル活用して楽しむ…。

今日も、明日も、明後日も…
それこそBoxRecに上がってこないようなタイの草試合だって…
いつでもボクシングは魅力的だったりする。
 

でもね…マイナーすぎて、幅広すぎて…
マニアック過ぎる所は他の誰とも共有できない…。
ボクシングファンの悩みの種である。
 
 

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