一般人によるボクシング配信のレポート(その3)(雑) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2021/3/11

一般人によるボクシング配信のレポート(その3)(雑) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2021/3/11

 

そんなこんなで迎えた配信当日。

配信された映像は以下からご確認ください。

2020 11/29 SPLENDID BOXING!! 第1部


2020 11/29 SPLENDID BOXING!! 第2部

sakanaさんの入念な準備や計画もあり、
素人が配信するものとしては充分なものが配信できたように感じます。

大成功!と言っていいかと思っています。


数字としては、ライブ配信は予備と併せてリアルタイムでは2000回ほどの視聴回数。
アーカイブとして試合ごとに区切った映像を後日アップしたのですが…。
全ての試合映像の再生回数を合計するとその再生回数は1万回を越えました。

一つの動画で10万回や100万回なんて動画がざらにあるYoutubeの世界。
その枠で見れば少ない数字ではありますが…。
満員でも700人収容の刈谷あいおいホールの試合が、
延べ回数にはなるものの10倍以上、見られたことになります。

特にこの日、スペシャルなKOシーンを見せつけたハンマー・タク(岐阜ヨコゼキ)については
応援したい!なんて声が様々な所から聞こえてきました。
選手にとってのプロモーションの役割を担ってくれたようにも感じます。


今回、メインはスマホ1台での配信と決めて配信を行いましたが、
予備映像として様々な角度からの配信映像が試せたことも大きかったと思います。

どの角度から撮影したいか…今後の配信を考える人の参考になる映像が採取できたかなと。

 

当日はチャット欄に様々な方が訪れ、試合評を書き込んでくれました。
プロの解説を使うことはできなくても、チャット欄の優秀な解説陣のおかげで
TV配信とは違う形の魅力が出てくれたかと思っております。
自分自身もチャット欄に参加して、楽しみながらの配信ができました。


※実はチャット欄の内容は消えてしまっております。
 入場シーンもそのまま配信したため、その部分が音楽の著作権に引っ掛かりました。
 (著作権に引っ掛かっている期間の配信についての収益は
  著作権者に渡る仕様となっており、音楽の著作権者の権利は守られています。)

 この音楽部分に関しては後日、音声カットを行いました。
 処理に時間はかかりますが、Youtubeの機能で楽々クリックで行えます。
 ただし、その際にチャット欄の内容が削除されてしまうという謎仕様により
 かなり勿体ない事になってしまいました。
 ここは反省点となりました。


選手たちからも、遠方の家族や友人に試合を見て貰えたと喜んでもらえました。
実は九州出身者が異常に多い中日本のボクサー達。
普段は試合を見せれない遠方の友人にも、晴れ姿を楽しんでもらえたようです。

さらには、引退を決めていたボクサーが、この試合のライブ配信を見ていたそうで…。
自分の先輩が活躍する姿を見て、復帰を決断してくれました。
自分としてはそれだけでも充分に価値のあった配信だったと思っています。


本当にやってよかった、選手が喜んでくれることこそファン冥利に尽きるというものです。

 

 

しかし、配信を終えて残った問題点が2つあります。
ただし、この問題を提示して「できない」「辞めたほうがいい」と言いたいのではありません。
どんなときも、そこに問題があれば「じゃあどうする」でしかないと思っています。

あくまでやってみての感触、感想を残します。
自分なりに「ここをこうすればいける」という内容を記載しますが、アイディアは無限です。
別のやり方を思いつく人や、これをさらに発展させられる人も沢山いると思っています。
そういったものの種になれば…と思っています。

 

1.独占放映権は決して手軽ではない。


これまでの記事に書いた通り、独占放映権では、配信者がしくじれば
もうその試合は世の中に届かなくなってしまいます。

ライブ配信でなければ、そのプレッシャーも軽減するとは思いますが、
機材トラブルなどにより、配信する映像が残らないこともあり得ます。
特に初めての配信では、不慣れなことが連続するはずです。

「ファンが手軽に配信しよう」

やってみた結果、配信トラブルのリスクがある以上、それは不可能に感じました。

ではどうするのか…。


結論としては、独占でなくすればいい。

独占放映権という形ではなく、配信許可という形にすること。
これまでのボクシング中継がTVが中心だったことから、
配信の権利=独占という先入観がありました。
この先入観を取っ払い、料金を払った人が誰でも配信できる仕組みにすれば、
自分がしくじっても、他が配信している…配信者がそのプレッシャーから逃れることが可能です。

また、興行側にとっても、独占では配信者一人から売上を確保する必要がありますが、
配信許可制にすれば、薄利多売が想定できる分、独占放映権と比較して、
その料金を下げた上でより大きく利益を出せる可能性もあります。

また、配信できるツールはYoutubeだけではありません。
この取り組みの最中、TwitterでTV放送予定のある試合映像が流れるという
ちょっとした事件がありました。

権利関係の問題を鑑みた場合、確かにアウト―!ではあるものの、
正しい正しくないは別として、流してしまった人の動機には、
ボクシングを届けたいというその人なりの「ボクシング愛」があると思うのです。

例えば、料金を払うことによってそれが許可される仕組みがあれば、
TwitterやFacebookなどでフォロワーさんに映像を届けたい人にとっても
正々堂々と映像を届けることができます。


※当然、何もかも、どの試合もというワケにはいかないでしょう。
 TV局や他の配信があれば、そこが放映権を持つ為、プロモーターさんも
 この仕組みを採用することはできないと思います。
 そこには放映権料以外にも、それまでの関係性であったり、
 メディアとのこれからの展望、プロモーターさんの考え方など、様々な要素が存在します。

 

2.システム構築には多額の費用が必要

所定の料金さえ払えば、誰でも手軽にボクシング動画を正式に
配信できるシステムを作りたいと思い、この試みを行いました。

誰もが手軽に配信できる権利と配信できる映像を入手できるように、
実際に配信した経験を踏まえて、Webでの売買システムの構築を想定していました。

どんな感じのシステムか…イメージはヤフオクや楽天くらいの操作で放映権を購入する感じ。

①プロモーターが試合情報をサイトに登録
②ファンがその試合の配信許可をサイトから購入。
③プロモーターとファンの双方に契約書と領収書添付のメールが配信される。
④その領収書を持っていれば、現地での撮影/配信が許可される。
⑤試合後、プロモーター側が試合動画をサイトにアップする。
⑥権利購入者は、その動画をダウンロードしての配信も可能。


⑤と⑥は、現地に来れない人でも配信ができるようにすることを想定しています。
顧客を「現地に来れる人」から日本全国…もしくは世界中に広げたかった。

例えば、ボクシング選手名鑑は最初の100人を掲載するまで、1日のPV(閲覧数)は100程度でした。
それが、掲載6000人を超えるまで情報が蓄積した現在、1日のPVは1万を越えます。
これはある程度、情報が溜まったことで「戦績を確認するならこのサイト」と
認知されたことが大きいと思っています。

右肩上がりにジワジワ上がったわけではありません。
ある程度、ページ数が蓄積されたところで、突然グンっグンっと上がっていきました。

そのチャンネルに行けばボクシング動画が見れる…。
そんなボクシング動画を蓄積するチャンネルを作れば、最初はうまくいかなくとも
そのうちある程度の再生回数は稼いでいけるようになるものと思います。
そういった成功者を出すシステムを作りたかったし、
配信者にとってもメリットがあると考えました。


しかし、販売用の動画をWeb上に保管しておくには、その分のデータ容量が必要となり、
動画が増えれば増える程、ラーニングコストが高騰していく可能性があります。
また、このシステムについて見積もりを取った結果…、
作成期間9ヶ月、作成費用は450万円との概算をもらいました。

相手は信用できる業者ではありますが、決済システム等に関しては実績が少なく
もしかすると、もっと安く、早くシステムを作る業者もあるかもしれません。
また、想定の機能(要件)を削ったり、変更したりすることで実現が可能かもしれません。

ただ…僕にはそのアイディアが現時点ない。
仮に実現できる人がいるならば、僕はそれを全力で応援する側にまわりたい思いがあります。

とにもかくにも、とてもじゃないですが、450万円は自分の財布から出せる金額ではありません。
クラウドファンディングで費用を集めることも考えましたが、
コロナ以降、猛スピードで変化していっているインターネットの世界です。
果たして9か月後、このシステムが必要とされているか…はわかりません。

各プロモーターが自前のチャンネルを作成しての配信を続々と行っており、
A-SIGNは次々に新たな試みに挑んで行く…。
BOXING RIZEは自サイト内にどこよりも数多くのボクシング動画をストックしている。

450万円もの大金を集めた上で作ったシステムを、使い物になりませんでした…とは言えません。
自腹で放映権を購入して配信するのと、人様のお金で何かをするのとでは、
そのハードルは全く変わってきます。


そこで…どうすればいいか。
システムを使わず、アナログ化してしまうことが第一に浮かびました。

・配信許可の販売対象を現地での撮影/配信に絞る。
・売買を受付で行う。購入者は許可証を受け取って撮影/配信ができる。


販売対象は現地に足を運ぶファンのみとなってしまい、絞られることとますが、
フラっと行って現地でお金を払って、許可証を貰えば自由に配信ができる。
この形であれば、プロモーター側、配信者側、双方にとって手軽と言えるかと思います。

難しく考えずにシンプルに…スタートさえすれば、
やっていく中で様々な改善を加えて発展させていくこともできます。

ただし、コロナ期間中は自席での観戦が求められており、
それをやってしまうと、撮影行為が周りのお客さんの観戦の邪魔になってしまう可能性もあります。
撮影スペースを別途作ってやるなど、色々練り込みが必要にも思います。

 

さて、ここまでの記事でやって来たこと、考えている内容をあけっぴろげにさらしました、
なぜこんなことをしたのか、こんなレポートを公開するのか。

自分は業界の外側の人間であること、これまで積み上げて来た大きな何かがあるわけではないこと
お金持ちではないこと、能力的に優れた人間ではないこと…様々な足りないモノが存在します。
こういったことを自分よりうまくやってくれる人は存在していると思っています。

…というか、やり始めたら自分よりうまくやれる人の方が多い気がします。
僕はただ、一歩目をやっただけの話です。

この内容をヒントに、ボクシングの動画配信に対して、
よりよい仕組みを産み出してくれる人がいることを願っています。
僕が願っているのは以下の二つです。

・ボクシング業界に少しでも利益が出ること。
・より多くの試合が人目に触れる場所に置かれること。


自分が成し遂げて、凄い奴になることが目的ではありません。
だから、これを誰かが何かのヒントにしてくれたらとても嬉しいのです。

自分でやってみて、大変な思いもたくさんしました。
だから、だれかやってくれとは言いませんし、
自分がやろうとしたことを誰かに押し付ける気もありません。

ただ、そういう人が出てきてくれたら嬉しいと思います。


あ…それともう一つ。
今回の取り組みの中で気付いたことがあります。

野球やサッカーはフィールドが広い分、スマートホンで試合を撮影しても米粒です。
でも、ボクシングのフィールドはリングという小さな場所に限定されています。
つまり、ボクシングは他のスポーツに比べて、
圧倒的にスマートホンで撮影したり、見たりすることに向いています。

だからこそ、Twitterで試合映像が流れてしまうなんてことが起こってしまうのです。
素人がリングにスマホを向ければ、そこに最高の映像素材があるのです。

映像を見ることがTVからスマートホンに移り変わりつつある現在、
ボクシングはビッグチャンスを迎えています。
どうかこのチャンスを、ボクシングが掴んで欲しいと思っています。

 

長くなりましたが、レポートは以上となります。
大好きなボクシングが、変化していく時代の中で、何十年、
何百年先もあり続けてくれればと思っています。


さて、そんなこんなで終了した素人による初めてのプロボクシング配信。
SNSなどでは情報を発信しておりますが、3/21の中日本新人王トーナメントで
第二弾の配信を行います。

次回、13日の記事はその3/21 中日本新人王トーナメントの見どころ紹介です!

 

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