2025/04/13 -愛知・刈谷あいおいホール- 前置き(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
前日の夜、三輪 珠輝(名古屋大橋)の家にいた。
名古屋大橋ジムの後輩たちや会員さんを集めた会に呼んでいただいた。
選手とのご飯などはあまり多くはない。
こちらからお誘いすることはあまりない。
試合が決まっているのか、減量にいつ入るのか…こちらはあまり知らない。
お誘いが迷惑になってしまうこともあるからだ。
トランクスワッペンを入れていたりすれば、なおさらだ。
こちらからの誘いが断りづらくなることもある。
直近の試合を計量失格している三輪だが、
対戦相手の秋間 瑞輝(宮田)が三輪への批判を望まない旨をSNSで発進したことや
職場をさらすようなニュースが炎上したこともあって、
三輪に対する大きな批判は起こらず、脇道にそれていった。
それによって救われたのは三輪本人と言うよりは、
三輪を愛する人たちだったようにも思う。
自分の大好きな人間が批判されれば、その人を愛する人たちの心は傷つく。
三輪本人についてはどうだろうか。
自分も人生の中でいくつかやらかしたことはある。
そういった時、はっきりと批判されたり嫌われてしまった方が楽だったようにも思う。
人に批判されずとも、自分で自分の痴態は理解している。
誰かからの鋭利な言葉ではなく、自分自身の罪悪感や情けなさと向き合わなければならない。
4回戦の時も勝ったり負けたり、大きな怪我、移籍、ブランク、B級の壁…
ありとあらゆるものとぶつかりながらA級に昇格し、そのたびに乗り越えてきた三輪。
これほどまでに分厚くA級までの道のりを歩く選手もそういない。
ここをどう乗り越えていくのか…
ライセンス停止期間があるため、まだ答えが出るまでには時間がある。
人の価値は失敗の後で決まる。
ボクシングでもらったあとが大切なのと同じ。
プロ失格の烙印を押される計量失格だが、
だからといって、その人間まで嫌いになることはできない。
三輪のことが大好きな人たちが集まる場所で、改めてそれを実感した。
皆で楽しく過ごす時間。
記憶があいまいだが、三輪の奥さんの発案だったと思う。
これからプロテストを受ける練習生と、天野 博貴(名古屋大橋)のサインを考えることになった。
ちょうど、ボクシング選手名鑑ラジオで天野のことを
「神から授かりし小さな体」と紹介していた。
ミニマム級で戦うにあたってそれは、才能の一つだと…。
「神」を「天」に置き換えても、意味は通じる。
天野の「天」の字を強調しよう…ちょうど三輪の奥さんが書いた天の字がカッコよく映えていた。
出来上がったサインに大喜びの天野。
最初のサインは三輪家に飾られた。
ここでいつもの前置き
自分はファンではあるが、熱狂的なマニア程の肥えた目を持ってはいない。
自分より凄いと思えるファンはそこらじゅうに転がっている。
ここに書く内容に誤りが多分に含まれることもある。
先に言い訳をしておきたいわけではなく、そういうものだと言っておきたい。
同じ試合を見ていても、違う感想を持つファンもいるわけで…。
ここに書いたことが正解ではないと…。
それだけは認識した上で、読み進めていただきたい。
一夜明けた刈谷あいおいホール。
天野もリング設営の手伝いに来ていた。
第1試合のゴング直前、天野が興奮気味にやってくる。
「今!今!今!サイン求められました!」
人生で初めて求められて書いたサイン。
戦績2戦の選手。
今はまだ、知名度もほとんどないだろう。
そんな中で初めて求められたサインに、また一つプロボクサーとしての実感を得たようだ。
次の相手は、今年の新人王戦、注目を集めている選手。
勝てばもちろん、その試合で「天野 博貴」を示せれば、また景色は変わるだろう。
ほとんどの選手が10戦も戦うことなく引退していくプロスポーツ。
一つ一つの試合が持つ意味は大きい。
この日もまた、運命や人生を変える選手が出てくるはず。
中日本ボクシングの聖地、刈谷あいおいホール。
重たい意味を持つゴングが鳴り響く。
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