トミナガ シンペイ(中日)が負けた。
そのショックを引きずりながらの前夜。
できるだけ記憶が新鮮なうちに観戦記を書いてしまわないと、翌日も興行がある…。
気持ちをPCの画面に集中させて書いていくが…
トミナガが負けた試合を思い起こしながら書いていくうちに、やっぱり泣けてしまう。
しばし中断し、暖かくなった夜の名古屋を少しだけ散歩する。
夜桜が綺麗に咲き乱れている。
ほんのわずかな期間しか花をつけることなく、あっという間に散ってしまう。
「桜が愛されるのはすぐに散ってしまうから」なんて言葉を思い出し、
ボクサーに似ているな…と、ボクシング好きにとってはありがちなことを思う。
トミナガに出会う前にハマっていたボクサーと言えば、荒川 高志(緑)。
今思い出して見て、脳内で美化されるかと思いきや、やっぱり脳内再生の中でも荒川は弱かった。
「人を殴る」という狂気の目的を持った相手と向かい合う、普通の青年だった。
そんな荒川が大好きで、こいつが勝つとこ見れたら、きっと俺もやれるってことだ…なんて青臭いことを思う。
で、負ける荒川を見て…必死にあらがう荒川を見て、ちきしょう!ちきしょう!ってなりながら…。
いくつか勝ったけど、運の巡り会わせ悪く、負け試合ばかり見た。
俺は荒川の疫病神だろうか…なんて思ったりした。
ある日突然、このブログのコメントに書き込みが…荒川が事故で死去。
仕事帰りに電車途中で降りて、人気のない公園に行って号泣。
もう、何が何だかわからないくらいに声をあげて泣いて。
勝つとこ見たかった。
本当に勝つとこ見たかった。
そこから、しばらく経ったか、被ってたか曖昧だけど、トミナガにドハマりした。
毎試合のように見れるようになったのは実はここ2年くらい。
それまでは仕事の都合でスケジュールが合わないこともあり、行けるときだけ行く…と言ったスタンス。
中日本が都合が合わなければ後楽園ホールに顔を出していた。
だから運が悪いと見れてない選手もいたりする。
実際、トミナガを発見したのはもう彼がいくつもの戦歴を刻んだあとだった。
そんな自分の近代史を振り返りながら思う。
散ってくれるなトミナガ…。
明日の興行は…運命を分ける試合が並ぶ。
半分は勝ち、半分は負ける。
半分の選手のファンは…こんな気持ちになるんだろうか。
ぶらぶら歩き続け、結局遅い帰宅。
少し頑張って書いたが、AM3:00を越え、書ききれなかった観戦記は後日に回して明日の興行に備える。
翌朝、少し寝坊して遅い起床になる。
慌てて準備を整えて刈谷に向かう。
電車の中でカードに思いを馳せる。
名勝負再び…なるか、中日本ライトフライ級準決勝。
今年の新人王候補がぶつかる4回戦。
「ケンカボクシング」が誉め言葉になってしまう試合に…
アマチュアで結果を残した期待選手のデビュー戦。
運命を分ける中日本新人王三賞受賞者2名の戦い。
勝ち負けを重ねながらB級に辿り着いた者通しの濃厚な6回戦。
そして我らが中日本新人王が東日本新人王MVPを迎える試合。
メインは我らが全日本新人王が凱旋。
さて、ここでいつもの
自分はファンではあるが、熱狂的なマニア程の肥えた目を持ってはいない。
自分より凄いと思えるファンはそこらじゅうに転がっている。
そして、TVで観戦するのとは違い、1つの角度しか見れず、スロー再生もない。
レフリーで隠れたタイミングでパンチが入っても気付けないし、かなり離れた自由席での観戦。
ここに書く内容に誤りが多分に含まれることもある。
先に言い訳をしておきたいわけではなく、そういうものだと言っておきたい。
同じ試合を見ていても、違う感想を持つファンもいるわけで…。
ここに書いたことが正解ではないと…。
それだけは認識したうえで、読み進めていただきたい。
落ち込んだ気持ちはボクシングでしか救われない。
会場に滑り込み、受付に激励賞を渡したいが…と相談する。
すると、HEYWAジムでマネージャーを務める二村さんが受け取ってくれた。
「選手とも関係者とも面識ありません」と正直に伝えると
「じゃあ俺がもらっちゃうよ」なんて嘯きながら、しっかり選手に渡してくれると約束してくれた。
祝儀袋にボクシング選手名鑑と記載したのが引っ掛かったようなので…
「ブログ書いてまして…」と一言だけ説明。
ブログ名がボクモバの選手紹介のページと被っているから
そっちと勘違いしたのかもしれない。
ボクモバに比べたら、重箱の隅のようなブログなのは間違いない。
実はボクモバに加入したのは昨年の秋ごろ。
被っていることに全く気付いていなかった。
そのまま会場の階段を駆け上がり、最後方から2F通路へ回り込む。
後楽園ホールで言うバルコニーの位置。
僕の絶好のポジション。
いつもの定位置に行く途中、マンモス 和則(薬師寺)とすれ違う。
そしてその先には…やはりいた!マンモス母ちゃん。
僕が行くとスッと場所を開け、定位置を譲ってくれる。
そして笑顔で「いつもありがとう…」
あ…バレてる。
しかし、その刈谷あいおいホール絶好のポジション(あくまで個人的)は、
マンモス母ちゃん…あなたが勝ち取ったものだ。
そんな思いで少しずれた場所で試合を見る。
自分の息子が試合に出る。
少しでもいい場所で見て欲しい。
リングの上には眞野リングアナ。
今年初めてその声を聞く。
嬉しい…嬉しいぞ!!!!
テンションが上がったところにマンモスが入場。
隣から響く「お兄ちゃん頑張れ!」の声。
落ち込んでいることも忘れて…。
いつも通り、視線がリングに惹き込まれていく…。
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