2020/09/27 -静岡・ふじサンメッセ- ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2020/09/27 -静岡・ふじサンメッセ- ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

 

【バンタム級8回戦】
村地 翼(駿河男児) vs 川端 遼太郎(真正)

村地 翼 5戦4勝(3KO)1敗
川端 遼太郎 17戦12勝(6KO)3敗2分
 

1R、フェイントをかけ合う中、村地が強烈なジャブで川端の顔面を跳ね上げる。
川端が、ボディから顔面へ返すと、村地は負けん気強く左右の連打を突き刺しながら川端を後退させる。
その後も、目まぐるしい駆け引きの応酬の中で、村地が強烈なジャブを先手で突き刺していき、
右ストレートで捉える場面も作る。
川端は、右ストレートから入って左フックを突き刺す場面も作るが、

村地がジャブ、ワンツーをどんどんヒットさせていき、
なかなか見栄えのいい場面を作ることができないまま最初の3分間が終了。
 

2R、このラウンドも村地のジャブが主導権を離さない。
しかし、村地がワンツーで川端の顔面を跳ね上げて
距離を詰めた瞬間、川端が肩越しに右を捻じ込んで村地を捉える。
さらにお互いの拳を交錯させ合う中で、川端の左フックがヒット。
しかし直後に村地も左フックでやり返し、スピードに乗った鋭利なパンチの応酬が繰り広げられる。

この場は一旦、村地がジャブを撃ち込んで戦況を整えると、今度は頭を着けての撃ち合い。
お互いにボディを強烈に叩き合うなか、村地がさらに上へのコンビネーションに繋げてみせる。
スピードに乗った鋭利な拳を交換させるハイクオリティな技術戦。
 

3R、村地がジャブで制しながら、時折左フック、右ストレートを交えて攻防を先取していく。
川端が貰いながらも撃ち込んで捉える場面があるものの、
村地は必ずその次で負けん気強くお返しを撃ち込む。
 

4Rもまた村地のジャブが冴えわたる。
ラウンド中盤にはワンツーで川端の顔面を跳ね上げる。
他の大きなパンチは外す川端だが、このジャブと
続くストレートを被弾する場面が目立ち終盤には鼻血を吹き出す。
 

5R、ジリジリと前に進み始めた村地…ファイトする様相を見せる。
村地が強烈に左ボディから左フックを叩きつけ、右ストレートをダイレクトに突き刺す中、
村地が進んだ分、川端は下がって距離を維持。

しかし…コーナー付近で村地が「来い!」のジェスチャー。
呼応するように川端は前に出て、肩越しに右ストレートをヒットさせる。
さらに強烈に右ボディから右フック、さらに右ボディ…
合間に村地の撃ち下ろしを貰いながらも、好戦的に襲い始める。

その後も強烈に右ボディを叩き、そこから顔面に繋げる場面を作る川端。
反撃の右ストレートを貰いながらではあるも、光明を感じる展開。
 

6R、村地がプレスをかけながらダイレクトの右を多用。
ジャブ、ワンツー、右ストレート…長いパンチが何度も川端を襲う。
中盤、左フックを引っ掛けるシーンを何度か作った川端だったが、後続は続かず…。
 

7R、ポイント的に明らかに劣勢の川端。
前に出て左フックをヒットさせるが、このラウンド、村地が徹底的に突くジャブに追撃は成らず。
ひたすらに村地がジャブを突き続け、何度も川端の顔面を捉えて行く。
 

ラストラウンド、攻めにかかる川端。
ガードの上からでもコンビネーションを叩きつける中、
村地の右に合わせる形で、右のストレートをヒットさせる。
攻めの姿勢を強める川端に、村地も応じて強烈な左アッパーで川端の顔面を跳ね上げる。
激しく撃ち合う中、村地のパンチがカウンターとして次々と川端を襲う。
しかし、川端は勢いを止めず、ラウンド中盤には強烈な相撃ち。

村地の強烈なカウンターを浴びながらも攻め込む川端に対し、
村地は足とクリンチで逃げ切りを図る。

試合終了直前、村地の強烈な右をカウンターで浴びて腰を落とした川端だったが
ここをこらえて、最後まで攻めの姿勢を見せたまま試合終了。
 

マイジャッジ 79-73 村地
 

公式ジャッジ
79-73
80-72
80-72
 

3-0 村地
 
 

18戦の戦歴を持ち、技術も高い川端だったが、村地のジャブが全てを凌駕していった形だった。
結果フルマークに近い敗戦だったが、WBOアジア太平洋タイトルに挑戦経験のある村地に対し
前に出る場面ではしっかりと捉える場面もあった。

キャリアに3年間の空白を作った選手だが、まだまだランキングを争って行ける選手に思える。
今後、彼がどのようなキャリアを描いていくのか、西のリングを気にしていたいと思う。
 

対して、前戦の壮絶な敗北からの復活となった村地。
まずはホッと一安心するとともに、ほぼほぼジャブで試合を制してしまった姿に驚いた。
根本的な強さを見せつけられたように感じる。

リング上の村地にはどこかで無茶してしまいそうなハラハラ感に、
ヒリつくようなワクワク感がセットで付随する。
技術高く、スピードもある中、気の強さをはらむそのボクシング。
タイトル戦線で戦っていく力は充分にあるはず。
ここから先、彼がまたベルトに挑む道のりを楽しんでいたいと感じた。
 
 
 

これでこの日の興行は終了。
コメント欄には、撮影者として有名な方も登場し、
「自分ならどう撮るか」といった視点で見ているボクシングにはかなり興味をそそられた。

誰かとその試合について会話しながら観戦しているは時間はとても楽しい。
多少の軋轢は起こっても、大きく荒れることなく、配信終了までやり取りは楽しめた。

配信が終わり、余韻に浸る…場所が自宅なのがなんだか少し違和感がある。
いつもなら、疲れ切った体を引きずりながら、電車の中でその試合を回想するが
家での回想は、娘たちの「お父さーん!終わったー!?」の声で現実に引き戻される。
 

折角できた時間、娘と少し遊ぼうか…。
回想に浸るのは深夜の布団の中になるだろうか。
配信での観戦は、疲れもそれほどなく、時間の消費もお金の消費も少ない。
これはこれでいいところは沢山あるが…やっぱり生で観戦したかったな…なんてのが本音。

来年にはきっとコロナのワクチンも出ているだろう。
また…来年、楽しみにしておこうと思う。
 
 
 

【カテゴリ別】
2020年中日本ボクシング観戦記一覧に戻る

中日本ボクシング観戦記一覧一覧に戻る

カテゴリ別記事一覧に戻る
 
 

【日付別】
【記事一覧】2020年10月に戻る

【記事一覧】2020年に戻る

【記事一覧】に戻る
 
 

各選手の戦績はこちら。
ボクシング選手名鑑
 
 
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました