2024/8/4 -静岡・ふじさんめっせ産業交流展示場- 第6試合~第8試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2024/8/4 -静岡・ふじさんめっせ産業交流展示場- 第6試合~第8試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

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【58.5Kg契約4回戦】
植松 風河(駿河男児) vs 篠田 健斗(岐阜ヨコゼキ)

動画:試合時間 2:23:40 – 2:26:07

出だしから好戦的に攻めて行くのは篠田の方。
植松はしっかりと外しながら撃ち終わりに強打を叩きつけて行く。
強打を浴びても自分から攻めて行く篠田だが、
ラウンド終盤に入る頃、植松の強烈な左フックでダウン。

立ち上がった篠田だが、再開後、植松が一方的に攻め立てたところでレフリーがストップ。

TKOタイムは 1R 2分27秒


3分に満たずに試合が終わってしまったが、
自身のパンチが当たらずとも、常に自分から攻め続けた篠田。
どれだけ強打を浴びても心折れることなく、この強い相手に立ち向かい続けた。
ボクシングとしては完敗だったが、勇敢な姿はリング上でみせた。

ほとんどパンチを浴びずのTKO劇の植松。
初の敗北を喫し、その強さを増したように感じる。
レジュメに黒星がついたが、それで強さが減るわけではない。
黒星を与えた木附 大己(LUSH緑)が植松をここまで強くした…。
そんなふうに感じてしまう。

現在新人王トーナメント中で、先を行く木附。
いつか二人の立ち位置が並ぶときが来るなら、もう一度二人の対決が見たいと感じた。

植松 風河 4戦3勝(3KO)1敗
篠田 健斗 2戦2敗

 

【フェザー級6回戦】
大橋 蓮(大橋) vs ウィラポン・ケトゥナロング(タイ)

動画:試合時間 2:39:27 – 2:48:41

オープニングヒットはウィラポン。
サウスポー大橋の右に左をかぶせてのヒット。
お互いに間合いを測る展開の中、ウィラポンは高いガードで大橋のパンチを受け続ける。
時折大橋のパンチがガードを割り、もしくはサイドを周りウィラポンに着弾するが、
ウィラポンも力のこもったボディストレートや撃ち終わりにカウンターを突き刺して見せる。
1Rのマイジャッジはウィラポン。

高く丁寧なガードの上からポンポンと撃ち込んで行く大橋。
空振りしてバランスを崩したウィラポンの側頭部に浅く大橋の拳がヒット。
そのままリングに手を着いたウィラポンにダウンが宣告される。
再開後、お互いのガードを着けてのファイトとなるが、ヒット数としては互角。
手数はガードの上からでも拳を叩きつける大橋が圧倒。

3R、大橋の左ストレートがガードを割って着弾すると、ウィラポンが後退。
追いかけながらコンビネーションを叩きつける大橋。
ここまで高いガードでパンチを吸収してきたウィラポンだったが、
崩れた体勢を立て直す間を与えてもらえず、連打をもらい、左アッパーでたまらずダウン。
立ち上がりはしたものの、そのまま10カウントが数え上げられた。

KOタイムは 3R 1分13秒

実力差はあったものの、ウィラポンの丁寧な戦いぶりはみどころを産み出したように思う。
撃ち終わりを狙うウィラポンに、隙を与えず、ガードの上からでも叩いていき、
最終的にはウィラポンがバランスを崩した場面を逃さずに捉えた。

もう少し見て見たかったようには思えるが、しっかりと完勝。
A級戦線を勝ち上がっていく姿、この選手に挑んで行く男たちの姿に期待したいと感じた。

大橋 蓮 2戦2勝(2KO)
ウィラポン・ケトゥナロング 21戦9勝(5KO)11敗1分

 

【スーパーバンタム級6回戦】
冨田 風弥(TRIBE) vs アズマー 田中(FLARE山上)

動画:試合時間 2:58:04 – 3:22:53

長身サウスポーの冨田が足を使って、小兵ファイターの田中を迎え撃つ。
入って来るところを強烈に捉える冨田。
潜り込んでボディを叩く田中。

田中の狙いはボディが中心…定石通りに足を止めに来る。
さらにはサイドにまわる冨田に右フックを引っ掛け、冨田が足をばたつかせる場面も。

2Rには詰めて来る田中と撃ち合い、先に撃ち出して互角以上に渡り合う冨田。
強烈に被弾しながらも、ボディを強烈に叩いて反撃する田中。
冨田がどれだけ強打を叩きつけても、しつこくしつこく前進してくる。
お互いに強烈に交換し合い、耐久力勝負の体裁も要す展開。
ヒット数も手数も冨田が上だが、一発一発思い切り撃ち込む田中のボディに少し冨田が鈍り始める。

3R、足を使ってのヒットアンドアウェイで数多くのヒットを奪う冨田。
詰めたところで冨田の弧を描くようなパンチに襲われ、手数自体は少ない田中だが、
撃つときは思い切り、強烈に冨田のボディ、顔面を捉える。

4Rに入ると詰めた場面での手数を増量した田中が強烈なヒットを次々と奪う。
序盤から削り続けて来た田中のボディが効いて来たか、冨田の動きが鈍り、
田中にヒットするパンチはおおよそ右フックを引っ掛けるパターンに絞られ始める。

5R、強烈にボディを襲い続ける田中に、冨田も強烈にボディを返す。
途中右目を大きく腫らせた田中にドクターチェックが入るもここは続行。
負傷はバッティングによるものと判断される。
再開後、大きく距離を取った冨田、接触する場面では両者とも強烈にパンチを交換し合う。

6R、ボディを削る田中と、右フックを叩きつける冨田。
田中の晴れは大きく試合がいつ止まるかわからない状態。
二人はこれまでより活発にパンチを交換し合う。

最中、冨田が右フックを強烈に叩き込んだ所で再度ドクターチェック。
ここで続行不可能として試合はストップされた。

負傷判定…マイジャッジは58-56 冨田

公式ジャッジ
58-56 田中
57-57×2 ドロー

1-0ドロー


6R中の半数のラウンドがどちらについたか際どいラウンド。
どちらが勝っていてもおかしくなかった試合の裁定はドローとなった。
どれだけ強打を叩きつけても田中は止まらず。
やりたいボクシングをできたのは田中の方だろう。
ただ、その田中のボクシングに巻き込まれながらも、決して飲み込まれなった冨田。
勝ちはつかなかったが、相手の土俵の中で立派な戦いぶりだった。

典型的小兵ファイターの田中。
極論、詰めて撃ちまくる一択のボクシングは分かり易く面白い。
後楽園ホールでの人気はどうなんだろうか。
人気ボクサーとなっておかしくない選手だと感じた。
きっと登っていくにつれて、彼のボクシングに魅了されるファンも増えることだろうと感じる。
いつか、よりボクサーとして大きくなった田中の試合を後楽園ホールで観戦したい。

冨田 風弥 14戦7勝(2KO)7敗1分
アズマー 田中 8戦4勝(3KO)3敗2分

 

 

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