2024/8/4 -静岡・ふじさんめっせ産業交流展示場- 第4試合、第5試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2024/8/4 -静岡・ふじさんめっせ産業交流展示場- 第4試合、第5試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【バンタム級4回戦】
ジェド・エンシナレス(駿河男児) vs 五十嵐 太輔(トコナメ)

動画:試合時間 1:25:40 – 1:40:06

お互い長いパンチの交換で始まった立ち上がり。
いったん落ち着いた中盤は、ジェドが積極的に踏み込んで行く。
ジェドの右フックで五十嵐がバランスを崩す場面も。
後半は五十嵐の右ストレートがジェドを捉える場面が目立つ。

2R、お互いフェイントをかけながらの睨み合いは、
ジェドの右ストレート、アッパーが先制。
五十嵐も強打をぶつけていくが、ジェドのガードは高い。

3R、五十嵐が積極性を増し、ジェドを押し込んで行く。
しかし中盤には五十嵐の大きな振りの内側をジェドがショートでえぐって行く。
ラウンド終了間際にはジェドの強烈な右ストレートが炸裂。

4R、駆け引き合戦ではジェドが巧みに強打を浴びせて行く。
ジェドのペースかと思えたところ、
ラウンド中盤から五十嵐が相撃ち気味に右をカウンターで振り抜く。
さらに、ジェドをロープに押し付けた状態でボディへのストレート。

ここから下がり始めたジェドに対して、
玉砕覚悟にも見える右のカウンターを再び…。
手の出なくなったジェドを追い詰めて一気のラッシュ。
一方的にパンチを浴びるジェドをレフリーが救出した。

TKOタイムは4R 2分25秒

この時点、マイジャッジはジェド…。
もらうことを恐れぬ一撃で五十嵐が逆転のTKOを飾ったように見えた。
まさに肉を切らせて骨を断つ…デビュー戦からプロらしい戦いぶり。
ジェドの巧みさを覚悟の強打で打ち破った。

中間距離で見合う場面では五十嵐を上回っていたジェド。
意表を突いた左、当てたらすぐにサイドにまわりこむステップ。
高いガードでディフェンス面もいい選手に思えた。

4回戦に好選手がひしめく中日本のバンタム級。
また、有望選手がこの階級に現れた。
来年の新人王トーナメント、誰がエントリーするのか。
楽しみがまた増えたように思える。

ジェド・エンシナレス 1戦1敗
五十嵐 太輔 1戦1勝(1KO)

 

【51.5Kg契約4回戦】
中村 翔氣(M.T) vs 工藤 晃大(ダッシュ東保)

動画:試合時間 1:46:18 – 1:19:

サウスポー対決、中村のリーチがとにかく長い。
リングを広く使いながらジャブを突き刺す中村。
工藤は入ってきたところに右フックを強烈に突き刺して見せる。
ジャブで数多くのヒットを奪っていた中村だが、
終盤、中村が入ったところを工藤の左フックが強烈に襲い始める。
数では中村、印象的なヒットは工藤といったところか。

長いリーチでジャブを撃ちこんでくる中村に対し、その引きに強打を撃ち込む工藤。
中村も工藤が入ったところに強烈にな左フックを突き刺して、工藤がバランスを崩す。
膝を着くが、その直後の体の押し合いでついたということか、スリップの判定。
中村が素早く出入りし、コンビネーションを叩き込んだ所でラウンド終了。

3R、長いジャブと足で工藤を近付けさせない中村。
工藤が飛び込んだ所で右フックをあびせ、工藤がリングに倒れ込む。
ここは足が絡まっており、スリップの判定…ヒヤリとする場面。
ラウンド終盤まで中村が出入りで工藤を空転させたが、
中村が入ったところに工藤がコンビネーションを浴びせてラウンド終了。
主導権はどちらにも渡り切らぬまま。

4R、入って来るところを捉える工藤、出入りで拳を浴びせる中村。
最終ラウンド中盤以降はお互いに足を止めて強打を浴びせあう。
ここはわずかに工藤が上回ったか…しかし、ラウンド全体を通せば互角か。

明確なラウンドが無かった試合。
判定はどうついてもおかしくない。

マイジャッジは39-37 工藤

公式ジャッジは
39-37×2
40-36

3-0で中村となった。


俊敏に出入りし、長いリーチを活かして戦った中村。
体格の優位をしっかりとボクシングに落とし込んでいるスタイルは
これからの成熟を楽しみにさせてくれるように感じた。

対して、リーチ差を苦にせず、入ってきたところを強打で襲い、
パンチの引きに合わせて強打を撃ち込んで行った工藤。
相手の変化、展開の変化にしっかりと対応できる引出しを感じた。

東日本の中村と西部日本の工藤、継続的に見て行くことはできないが、
これから先、彼らの試合を観戦できる縁を願いたい。
成長した姿が楽しみになる二人。

もしかすると工藤は来年あたり、西部日本新人王として
中日本のリングに再び現れるかもしれない。
そんな期待にも胸が高鳴った。

中村 翔氣 2戦1勝1敗
工藤 晃大 4戦2勝(2KO)2敗

 

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