2024/6/16 -石川・石川県産業展示館2号館- 第1試合、第2試合(中日本ボクシング観戦記)　ボクシング選手名鑑ピックアップ！

序盤から地方強く右を振るっていく知賀。
カウンターで強烈に刺さる場面も。

中村が入ったところ、知賀が右を撃ち下すと、連続して右を叩きつけて行く。
積極的にジャブを出しながら、右が刺さると連続して右強打で襲っていく。
2R中盤に入ると至近距離で中村がボディから押し込みにかかるが、
知賀は右フックのカウンターが連続して叩き込み、ダウンを奪取。

3R、コーナーからくっつけの指示に応じて密着戦を仕掛ける中村。
これまで少なかった手数が一気に増えて行くが、
少し距離ができると知賀の強烈な右が襲い掛かる。

徹底的にボディを叩く中村、ガードを固めてこらえながら知賀が反撃の一発を狙う知賀。
しかし、攻め立てる中村に知賀の手が圧倒的に少なくなる中、レフリーは知賀にダウンを宣告。

最終ラウンド、自信をもって攻めていく中村、上下に責め立てていく。
こらえながら反撃の知賀が反撃の右フックを振るった瞬間。
ここで中村の右フックがカウンターで突き刺さる。

強烈な一撃から中村が一気に責め立て、この試合2度目のスタンディングダウン。
判定まで行けば勝利濃厚な状況となる中、それでも中村は攻めていく。

しかし…ここで知賀が狙い続けた一撃を炸裂させ、中村が揺れる。
揺れた中村に右強打を連続して叩き付ける中村だったが…。
疲弊とダメージで足元を危うくしながらも、中村がボディからまたも責め立てる。

ロープに詰めてパンチをまとめたところでレフリーが割って入ってのTKO。

TKOタイムは4R 2分48秒

試合はまさにシーソーゲーム。
前半2Rで圧倒された中村が、試合を至近距離の攻防に持ち込み、
ボディから上回って大逆転のKO劇を演じた。

しかし、ただただやられるわけではなかった知賀。
耐えて耐えて、あわや逆転の一撃を放り込んだうえで力尽きた。
オープニングから繰り広げられた大死闘。

これだけの試合を演じられる両者。
今後の活躍が楽しみになった。

中村永遠　1戦1勝(1KO)
知賀竜一　2戦1勝(1KO)1敗

出入りする柊野に対して木内はなかなか距離が掴めないか
木内は手を出してもなかなか遠い。
勝ち受けて右でテンプルを叩く場面も見せるが、
忙しく出入りして、しっかりと手を出す柊野がヒットも多く奪っていく。

2Rに入ると、柊野が前にでて押し込みながらパンチを浴びせて行く。
木内も反撃の右を撃ち込むが、柊野が頭をしっかりと動かして外していく。
足も状態も忙しく動かし、ヒットを最小限に抑える柊野。
前に出る場面ではしっかりとコンビネーションを浴びせてポイントをピックアップ。

撃ち込んでは頭を動かし、体をあずけ、撃たれずに撃つを体現。
離れる場面では中途半端な距離には立たず、しっかりと離れる。
冷静に、落ち着いて試合を作って行く。

木内が強烈に撃ち込む場面でも、リアクションは最小限。
体が流れた危ない場面では、しっかりガードが上がっており、
危ない場面もしっかりリカバー。

最終ラウンドには前に出て押し込みながら強烈な左右フックで木内を捉えた。

マイジャッジ　40-36　柊野

公式ジャッジ
39-37×2
40-36

3-0で勝者は柊野。

とにかく柊野が巧かった。
丁寧にクレバーに、そしてしっかりとした運動量で試合を制した。

身体的に優れた何かを見せたわけではない。
日々の練習で培ったものを丁寧に丁寧に披露し、
プロ初勝利に繋げたように見えた。

何かに恵まれたわけではない自分たちにとって自己投影できるボクサー。
頑張れば、自分も何かを残せるかもしれない。
そんな夢を見させてくれる選手に思えた。

これまで攻撃的な姿を見せて来た木内。
この試合でもその姿はあったが、柊野の前に不発に終わった印象。
とにかく相手が巧かった。
出し切ることさえ許してもらえなかったようにも見えた。

ただし、ここが終わりではない。
この敗戦を踏まえて…デビュー3連敗から描くドラマを期待したい。

木内翔太　3戦3敗
しゃかりきロビン柊野　3戦1勝2敗

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