2024/3/16 -愛知・ポートメッセ名古屋・第3展示館- みどころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
ようやく今年の中日本が開幕する!
ボクシングと音楽の融合をうたったLUSH BOMUがVol.2として名古屋で。
こちらせきちゃんも前半を実況・解説で参戦予定となっております。
老舗名門の緑ジムがLUSHのサポートを受け、ジム名称をLUSH緑へと変更。
看板を書き換えてまで…矢吹、力石兄弟の世界獲りへ本気を感じます。
そのLUSH緑ジムの選手たち、そして静岡のLUSHジムの選手たちが豪華共演。
中日本新人王トーナメントNo.1ビッグカードも!
それではせきちゃんてき見どころでございます!
■2024年度中日本スーパーフライ級新人王準々決勝
【スーパーフライ級4回戦】
桂 ケンシロウ(とよはし) vs 木内 翔太(カシミ)
桂 ケンシロウ デビュー戦
この日がデビュー戦の為に初見。
木内 翔太 1戦1敗
好戦的に出て行ったデビュー戦。
外されて撃たれる展開でも、先に手を出していった。
自分にGOを出せる強さはある選手。
デビュー戦では桂の同門である森村 怜司(とよはし)と対戦している木内。
対戦経験のある選手が身近にいるアドバンテージは大きい。
この試合に勝った方が、今年の新人王戦の目玉選手 村田 碧(和光)と激突する。
大本命へ挑むニューフェイスを決める決戦。
この試合で今年の中日本が開幕する。
■2024年度中日本スーパーフライ級新人王準決勝
【スーパーフライ級4回戦】
平柳 道彦(LUSH) vs 片桐 頌斗(中日)
平柳 道彦 2戦1勝1敗
昨年の中日本新人王戦では決勝で敗退。
ただし、大本命だった樫谷 樹歌(タイガーウイング)に紙一重の大苦戦を強いた。
3年連続の全日本新人王排出を目論むLUSHジム。
負け越しながら知る人誰もが実力を認める藤本 翔大(LUSH)が注目される中、
この男への期待値も決して低くはない。
片桐 頌斗 4戦1勝(1KO)2敗1分
狂った拳…バーサーカー…デビューから4戦でそのフォルムをはっきりと示す。
恐怖心が欠落したような攻めに次ぐ攻めの乱戦を演じて来たが、
前戦では、丁寧な立ち上がりからKO勝ちを収め、乱戦だけではない姿を見せた。
スタイル的にも変革期に入ってきている選手。
この試合でどう出るか…楽しみに待ちたい。
ディフェンス力がある分、大きなパンチで勝負できる平柳。
粗は山もほどありながら、パンチ力もあり、押し切って行ける体も心もある片桐。
どちらも攻撃に魅力があり、接戦になれば前に出る選択をする二人にも思える。
出し尽くすような消耗戦か、それとも名古屋港を揺るがす打撃戦か。
■2024年度中日本フェザー級新人王準決勝
【フェザー級4回戦】
木附 大己(LUSH緑) vs 植松 風河(駿河男児)
木附 大己 4戦2勝(1KO)2分
愛工大名電で4番を打った男、ポテンシャルはずば抜けている。
荒々しく戦っていたところから、徐々にボクシングが磨かれてきたところだが
直近では強敵相手に2戦連続のドロー。
あと1勝でB級昇格の権利を手に入れる。
植松 風河 2戦2勝(2KO)
デビュー戦から経験豊富な相手に危なげない連勝を飾っている。
4回戦としては図抜けた実力を見せつけるような戦いぶり。
今年、この階級のせきちゃん的優勝候補。
今年の中日本新人王戦、既に成立しているカードの中ではダントツのNo.1カード。
「この試合に勝った方が全日本新人王を獲る」と言われておかしくない試合。
トーナメントの運命の中でビッグカードが成立した。
【スーパーフライ級4回戦】
桑高 将称(とよはし) vs 名和 祐輔(岐阜ヨコゼキ)
桑高 将称 デビュー戦
デビュー戦の為に初見。
本職は教師。
名和 祐輔 2戦2敗
中日本のリングには初登場。
岐阜での初登場の予定だったが、相手の棄権により試合が流れていた。
ようやく中日本のリングに立つ現役医師ボクサー。
現役教師vs現役医師の対決。
異色の戦い、そして新たなボクサーと出会える試合。
はっきりとした特色のある二人なだけに、これからの中日本を彩って欲しい。
【51.5kg契約8回戦】
村上 勝也(名古屋大橋) vs コムサン・カエウルエアン(タイ)
村上 勝也 18戦14勝(3KO)3敗1分
シレっと強くてシレっと勝つ。
長身から繰り出される長いジャブで相手を突き放し、冷静に試合を制する。
そんな村上が、日本王座に挑み、敗れながらも熱い熱い戦いを演じた。
この日はその敗戦からの再起戦。
コムサン・カエウルエアン 6戦5勝(3KO)1敗
母国でデビュー5連勝を飾り、日本のリングに登場。
昨年12月にWBO世界1位にランキングされる加納 陸(大成)に敗れている。
日本連戦となるこの日、再起をかける。
両者とも強者に挑んで敗れたところからの再起戦。
村上の日本ランキングは王座挑戦権内ギリギリの12位。
一つでも落ちれば、日本王座再挑戦は遠ざかる。
はっきりと明確な勝利を挙げて、まずはしっかり現在のランキングにとどまりたい所。
【スーパーバンタム級8回戦】
溝越 斗夢(LUSH緑) vs ソンムサック・ヌオーエー(タイ)
溝越 斗夢 16戦10勝(5KO)4敗2分
抜群のカウンターを武器にする元日本ユース王者。
前戦では、日本王座挑戦が決まっている杉本 太一(勝輝)とドロー。
日本王座に挑戦できる力があることは結果で示している。
現在、日本12位、WBOアジア太平洋15位。
ソンムサック・ヌオーエー 5戦4勝(3KO)1敗
母国では負けなしの4勝、日本で藤田 裕史(井岡)に敗れているが、
あと1R獲っていればドローだった紙一重の試合を演じている。
直近では初めて8Rを判定勝利、長いラウンドを戦える力も証明している。
日本王座挑戦権内ギリギリの12位にランキングされる溝越。
仮に引き分けた杉本が4月に王座を獲れば、熾烈なスーパーバンタム級での存在感も増す。
ここから先が見えてきそうなところ…大事な大事な一戦となる。
「緑の呼ぶ外国人は強い」が既に定説となっている中日本のリング。
決して油断できないカードとなっている。
【バンタム級8回戦】
佐野 遥渉(LUSH) vs マテオ・ハンディグ(比)
佐野 遥渉 8戦7勝(3KO)1分
日本スーパーフライ級10位にランキングされ、一桁台も目前。
全日本新人王獲得からメインのリングで連勝。
「世界を獲れる選手」との声も聞こえ始めた。
ジャブの種類、攻めのパターンともに豊富で、20歳とは思えない手札を揃えている。
マテオ・ハンディグ 41戦17勝(11KO)24敗
「ワライ・ウォーリアー」の通り名を持つ元世界ランカー。
「ワライ族は決して引かない」と言われるフィリピンの勇敢な部族の血統だ。
IBF世界王座への挑戦権を掴みながらも実際の挑戦は叶わなかった過去を持つ。
世界4団体で世界王座を獲得した高山 勝成(石田)にも勝利。
負けの数は増えたが、直近2連勝…古豪が復活をかけて来日する。
前々戦では攻撃力の高いフィリピン人にKO勝ち、前戦ではベテラン選手にはっきりとした判定勝利。
今回の相手は、その両方を持ち合わせ、さらに世界トップ戦線の景色を見た選手。
世界戦線を期待される技量は持っている佐野だが、
まだA級2戦目、経験値としてはまだまだと言われる立ち位置。
この試合で得られる経験値はかなりのものになるはずだ。
一筋縄でいく選手が、トップコンテンダーの位置まで上り詰められるはずがない。
強敵を迎えてのセミファイナル…ホープがまたも難敵に立ち向かう。
【50.3kg契約10回戦】
矢吹 正道(LUSH緑) vs ケビン・ビバス(ニカラグア)
矢吹 正道 19戦15勝(14KO)4敗
前WBC世界ライトフライ級王者、世界3団体でランキングに入り、IBFでは2位として挑戦権を持つ。
世界挑戦権を獲得した直後にアキレス腱を断裂し、この試合が怪我明けの試合。
足を使えないことで、スタイルチェンジに取り組んでいる。
絶妙なカウンター、ボディのタイミングはずば抜けている。
世界戦線に挑む前に磨いたジャブは、今や矢吹の代名詞とも言える武器となっている。
ケビン・ビバス 8戦7勝(2KO)1敗
前戦ではWBOランカー同士の対決となったが、正規王座戦のキャンセルに伴い、
その試合が暫定王座戦へと繰り上げられ、急遽の世界挑戦を叶えた。
最終12Rまでポイントリードしながら、1分過ぎに
レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)のボディショットでリングに沈んだ。
あと、たった2分立っていれば世界王者になれていた選手。
負ければ挑戦権も宙に浮く…怪我明けでリスクのある試合。
そんな状態でも、世界目前まで迫った強豪を迎え撃つ。
修羅の道と言われたボクサーズロードは世界を獲った後も陰りなし。
かつて倉敷で拳を交えた、ユーリ阿久井 政悟(倉敷守安)が世界を獲った。
あの試合、どちらにとっても、リスクのある試合をやる意味はなかったはずだ。
お互いに強すぎて対戦相手が見つからなかった…ただそれだけだった。
試合が決まらず矢吹にオファーを出したユーリに対し、
「気持ちがわかる」というたったそれだけの理由でその試合を受けた矢吹。
あの頃と何も変わらない…損得で戦いを選んでいないからこそ、
たくさんのファンが矢吹に熱中していく。
メインイベントに相応しいカード。
この戦いに挑んで行く矢吹を心底楽しみたいと思う。
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