中日本所属選手 10月の試合結果(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2022/10/31
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2022年10月1日
東京都:後楽園ホール
【ライトフライ級6回戦】
田中 佳斗(帝拳) △ vs △ 大木 彪楽(浜松堀内)
1-0(58-56、57-57、57-57)
B級デビュー対決はドロー。
前半を獲りながら、しつこい手数とボディ攻めでまくられたとのこと。
試合自体熱戦となり、大木の名前を憶えて帰ったファンも多数らしく
デビュー戦勝利はならなかったものの中日本のファンとしては誇らしい限り。
戦う姿を見れる日を楽しみにしています。
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2022年10月2日
沖縄県:多目的ドーム
西部・中日本新人王対抗戦
【ミニマム級4回戦】
坂田 一颯(S&K) vs ○ 宮澤 漣斗(蟹江)
0-3(37-39、37-38、37-38)
中日本の全日本新人王候補が西部の全日本新人王候補を撃破。
全国に有望選手が揃い、激戦区となったミニマム級。
噂通りの好選手、坂田からいきなりのダウンを奪ったうえで、
守りに入らず、ファイトを仕掛けて試合を制した形。
今後も強敵が立ちはだかるこの階級、一つ一つクリアして欲しい。
【ライトフライ級4回戦】
楢崎 鎌(YANAGIHARA) ○ vs 赤塚 翔(名古屋大橋)
3-0(38-37、39-36、39-36)
痛烈なボディから右フックを浴び、1Rからダウンを奪われた赤塚。
ボディに大きなダメージを負ったように見えたが、
熱闘男は手負いでも引かず…。
ボディを効かされればあとは右肩下がりに消耗していく…
そんなイメージを完全に覆し、相手を熱闘に引きずり込んだ。
負けはしたものの九州のリングでその魅力を爆発させてくれた。
そして「強くはないが、いい試合はする。」印象だった赤塚。
確実に強くなっている…
この選手がメインを張るようになったらどれほど面白いだろうか。
そんな妄想もしてしまった。
胸が震える試合、赤塚、でかした!
この負けは、胸を張って欲しい。
【フライ級4回戦】
濱村 悠太郎(YANAGIHARA) vs ○ 坂井 涼(畑中)
0-3(36-40、37-39、37-39)
鋭い踏み込みで濱村を何度も揺らした坂井。
ファイトを仕掛けていき、猛烈な撃ち合いも制し明確な判定勝利。
ただ、濱村のファイトも凄まじいものだった。
強い選手により強い選手が勝った試合という印象。
多くの選手が坂井との対戦を避けたと言われる今年の中日本フライ級新人王トーナメント。
この日の試合からも、全日本新人王を獲る実力は間違いなくあると感じる。
高く上げたガードを割られた被弾も多数あったように見えた。
しっかりダメージを抜いて西軍代表戦に挑んで欲しい。
【スーパーフライ級4回戦】
三嶋 広太(S&K) vs ○ 佐野 遥渉(平石)
1RTKO
佐野が相手の入り際に右を撃ち下ろし、一撃で試合を決めた。
立ち上がった三嶋を仕留めそこなうことなく、TKO勝利。
相手のパンチが僅かに届かない距離に位置取り、射程に入った瞬間に拳が飛ぶ。
たった1分少々の試合だったが、距離感の精度により強くなっている佐野を感じた。
今年、全日本新人王を獲ってくれる選手だとは思っているが、
仮に獲り逃せば、試合枯れもあり得る強さを見せている。
実力があるが故の崖っぷちの戦いでもあると感じる。
残り2勝…断固たる決意で挑んで欲しい。
【バンタム級4回戦】
甲斐 裕幸(ウェスタン延岡) vs ○ 大城 雄都(トコナメ)
3RTKO
大城がしつこいインファイトで粘着質に戦う中、
右フック一閃、カウンターで突き刺さりダウンを奪取。
立ち上がれない甲斐にタオルが投げられてのTKO勝利。
ポイント的には拮抗しているように見えた展開だったが、
流れとしては大城がしつこさで追い込み始めた場面でのことだったように感じる。
今年の中日本新人王の中で、最も力を伸ばした選手とも思える大城。
全日本新人王まで残り2勝、この日と同じく、「らしい」戦いを期待したい。
【スーパーバンタム級4回戦】
進 心輝(HKスポーツ) ○ vs 川合 絢也(西遠)
3-0(40-36、40-36、40-36)
フルマークの敗戦ではあるが、紙一重のラウンドが3つ。
各ラウンドをわずかずつ進に上回られた印象。
試合運びもディフェンスもタイミングも、全てにおいて巧みな相手に攻めあぐねた。
ただし、お互いに空転させあった時間も長く、
ディフェンス面で大きく成長した姿を見せたようにも思う。
元々反応は良かった選手、能力に技術が追い付いて来始めているといった印象。
今年はここで敗退…だけど、まだまだ強くなる。
来年、その先にも期待して行きたい。
【フェザー級4回戦】
岡本 恭佑(HKスポーツ) △ vs △ 富平 謙伸(中日)
1-0(39-37、38-38、38-38) 優勢点:岡本
拮抗したラウンドばかりが並んだ試合。
岡本のアウトボクシングに空転させられた富平だったが、
相手のパンチもそれ程食ったわけではない。
パンチが届かない距離を維持された前半…後半に入ると強引に詰めて強烈にパンチを浴びせた。
その分、強烈なアッパーも貰った。
マイジャッジはドロー、優勢点:富平
アグレッシブをもう少しだけでも取ってもらえれば
富平の手が上がっていたようにも思うが、
攻めている印象を与えきれなかった結果とも見えた。
トーナメント敗退は残念だが、富平がいい試合に出会ったと喜びたいと思う。
きっとこの先の富平がこの試合をそういう位置づけにしてくれるはず。
おしかった…本当にあと僅かだった。
【スーパーフェザー級4回戦】
藤澤 孟則(冷研鶴崎) vs ○ 山辺 蓮(市野)
3RTKO
序盤から試合を優勢に進めながらも、
大きく足を使う藤澤を捉えきれずに迎えた3R。
引っ掛けるような左でダウン寸前のダメージを与えると、
最後は強烈なボディでリングに沈めた。
全日本を獲る実力があることは間違いないと思える分、
手こずらされた印象も受ける。
必殺の左ストレートで致命的なダメージを与える場面は作らせてもらえなかった。
それだけ対策されていたようにも感じる中で、しっかりと倒し切った試合。
決して簡単な相手ではなかったように思える。
これで昨年、一撃に泣いた対抗戦をクリア。
次が今年の全日本を目指すうえで最大の難敵が待ち受ける西軍代表決定戦。
戦前予想不利がたつ可能性もある。
山辺にとっては未体験の構図だが、
真価を発揮すれば越えられない壁ではないと思っている。
センスも努力もある選手、結果がついてきて欲しいと願っている。
【ライト級4回戦】
樋口 優太(福岡帝拳) ○ vs 中尾 公信(鈴鹿ニイミ)
3RTKO
強烈なボディを撃ち込み、左フックを痛烈に浴びせて樋口を後退させる場面も作った。
ポイントは獲れていたように見える。
しかし、3Rに一気に攻勢を強めた樋口に飲み込まれた。
強烈にパンチを浴び、立て続けにグラつかされてのレフリーストップ。
ただ、中尾がここまでやるとは思っていなかった。
アマチュアエリートでなくとも、アマで数戦を踏んでプロの舞台に上がる選手が多い昨今、
比較すると中尾はボクシング歴が圧倒的に短い選手となる。
対戦相手の棄権で得た舞台。まだ少し早いようにも思えていた。
しかし、中尾は前半2Rをしっかりと西部日本新人王と渡り合って見せた。
まだまだ粗は多い選手だと感じるが、それは伸び代。
しっかり力を伸ばして再チャレンジして欲しい。
【スーパーライト級4回戦】
野田 知鷹(FUKUOKA) vs ○ 藤崎 紘成(和光)
1RTKO
お互いタイミングを計り合う中で、相手が踏み込んだファーストコンタクト。
左を撃ち下ろしていきなりのダウンを奪う。
再開後、ワイルドな右フックをヒットさせ、そのままラッシュでTKOに持ち込んだ。
藤崎が完勝で西軍代表決定戦へ。
昨年敗れた舞台…リベンジのチャンスを自らの力で奪取。
まだ相手の動きも見ていない初動で完璧な撃ち下ろしを叩き込んだ場面、
ダウンからの再開後、相手がまだ戦闘態勢に入っていないとみるや、
相手にいきなり大砲をぶつけた場面…。
動物的な強さ、人を殴る才能を感じさせる戦いぶり。
西のリングで観衆の背筋を凍らせるような戦いを期待したい。
【ウェルター級4回戦】
塩尻 りんたろう(鹿児島) vs ○ 松岡 陸(浜松堀内)
3RTKO
カチッとセットしたところから、威力のあるパンチを繰り出していく松岡。
空振りしても体は流れず、スッと元の形に戻る為、
どれだけ空振りしても隙は僅かで、回転よく手が出て来る。
決して振り回すことなく、シャープに撃ち込み塩尻を襲っていった。
上体柔らかく、反応も良かった塩尻だが、
徐々に飲み込まれていき、最後はダメージを蓄積させて崩れ落ちた。
しっかりと強い勝ち方を見せて、西日本新人王と対決する西軍代表決定戦へコマを進めた。
立ちはだかる強敵たちとどう戦っていくか、楽しみで仕方ない。
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2022年10月9日
大阪府:大阪市立住吉区民センター
【58.5kg契約4回戦】
ポジティブ 太郎(六島) ○ vs ハンマー・タク(岐阜ヨコゼキ)
2-0(39-37、39-37、38-38)
おしかった…。勝ち星の遠いタクだが、アウトボクシングに徹する相手を
しつこくしつこく追いかけ、数多くのボディをえぐった。
マイジャッジは39-37でタク。
これがタクが好きすぎての思い入れ補正があってのことか自信がないが、
ボディがもう少し評価してもらえれば…との思いが残った。
何にせよもうあと一歩のところまで来ている。
勝ちが遠い中、何度負けてもコンスタントにリングに上がり続ける。
その強さを、2勝目に繋げて欲しい。
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2022年10月25日
東京都:後楽園ホール
【スーパーバンタム級6回戦】
冨田 風弥(TRIBE SHIZUOKA) vs ○ 坂本 佳朗(本多)
1-2(55-59、60-55、56-58)
攻め続けたものの、巧みに捌かれた試合とのこと。
これでB級戦線1勝4敗となった冨田だが、最終的に強くなればいいだけのこと。
チャンピオンになるには、チャンピオンより強くならなければいけない。
「B級の壁」が冨田をより大きくしてくれることを願いたい。
【62Kg契約10回戦】
岩佐 亮佑(セレス) ○ vs ゼネシス・カシミ・セルバニア(カシミ)
4RKO
当初フェザー級で予定されていた試合。
セルバニアが体重を作れないとのことで、契約体重が引き上げられた。
両者とも無事でよかった。
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(所感)
対抗戦でせきちゃんに最も感動を与えてくれたのは…赤塚 翔。
また、刈谷での戦いを楽しみにしています。
中日本選手10月の敵地戦績合計 13戦7勝(5KO)4敗2分
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