後楽園のボクシングと地方のボクシングは違う(コラム) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2017/10/29
地方ボクシングと中央(後楽園ホール)を比較して思う。
あくまで個人的な感覚にはなるのだが…ファンの肌感は全く違うと感じる。
たとえば、チケット代。
興行ごとに違うが、後楽園の最安値では自由席3000円のチケットがある。
刈谷あいおいホールでは、そんな金額のチケットはなくなっているように思う。
4000円か5000円…こちらもピンキリだが。
例えば後楽園ホールで自由席5000円で、マッチメイクが気に入らないと
ブーブー言うファンも多くいる。
これは、毎週安定して興行がある為、後楽園のファンには選択権があることが影響していると思う。
地方ファンには選択肢がない。
自分が通っている中日本の月の興行数は0~2。…とびきり多くて3。
それでも、静岡、北陸、三重、名古屋、刈谷、岐阜…と距離が離れてしまえば、行ける可能性は減少する。
ファンが興行を選ぶという図式はあまりない気がする。
そこにある興行の日付にファンが合わせるのが、地方のスタンスだろう。
やはりそこには窮屈感はあるのかもしれない。
ただし、地方には同じ選手を見続けられる魅力がある。
遠征に出た選手の試合は見逃してしまうことになるが、
基本的には地元興行に出る選手がほとんど。
いろんな選手が継続して見れる。
後楽園ホールだと、興行数が多くなり、同じ選手を見続けようとしても
選手が分散してしまいがちだったりする。
Aという選手を見続ければ、セットでB,C,Dという選手を必然的に見続けることになる地方とは違う。
先月、後楽園ホールに来るタイ人が弱過ぎるという記事がyahooニュースに上がり、
ボクシング選手名鑑でもタイ人選手のページのアクセスが一時的に上昇した。
“噛ませタイ人”に対して、ホールのファンは強い憤りを持っているようだ。
ただ、これの感覚が地方にもまるっと当てはまるかというと僕は違うと思う。
少なくとも、「タイ人だから見に行かない」という感覚は僕の中にはない。
継続して見ているからこそ、前戦やその前の試合という比較対象がある。
試合間の数ヶ月間にどう変わってくるのか…ここに見どころがある以上、
ガチガチのマッチメイクじゃなかったとして、それはそれと思えてしまう。
もちろん、がっかりするファンもいることだろう。
しかし、ガチガチすぎて苛立ちを覚えるファンもいる。
そのあたりの比率は、後楽園と地方では全く別物と思える。
後楽園ホールのファンと完全に一致したような感覚で地方ボクシングを語ると
ズレが出るのは当然で、そもそも構造が違うのだから、違う感覚で語るべきものだと思う。
地方には地方の問題や利点があり、中央には中央の問題や利点がある。
同じ問題を抱えているケースはあるにせよ、中央の問題や楽しみ方を
地方に全てガチっとあてはめるのは違うと思うのだ。
ホールのファンの方が、圧倒的に観戦数が多いのは間違いないが…
その中に地方ボクシングを色濃く知る人間は…ごくわずかではないだろうか。
東京の方が情報量も多いし、ファンの発信量も多い。
インターネットの発達で手軽に情報交換ができるようになった。
だからホールのファンの意見が多勢を占めるように感じるが、
これに地方のファンがかぶれてしまうことはないと思う。
彼らの言葉が正しいわけではない。
生観戦しているから偉いわけでもないし、聖地に行っているから偉いわけでもない。
英語やスペイン語に長けていて、海外情報を入手可能とかも…凄いけど偉いわけじゃない。
「ファンの声」…
世界戦や海外ボクシングのファンもいれば、ホールのファンもいる、
もちろん地方のファンもいて、それぞれは別ジャンルだ。
全て同じではない。
そこはきっちりとすみ分けた方がいい。
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