2025/10/05 -愛知・刈谷あいおいホール(一部)- 第5試合~第8試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2025/10/05 -愛知・刈谷あいおいホール(一部)- 第5試合~第8試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

■中日本・西部日本フライ級新人王対抗戦
【フライ級4回戦】
高橋 昭麿(ARITOMI) vs 工藤 晃大(ダッシュ東保)

 

 

勝者:工藤
4RTKO


ロングレンジの攻防が続いたサウスポー同士の試合。
2Rあたりから工藤の左が高橋を続々と捉えていく。
高橋のパンチを丁寧に外し、自分のパンチを着実に突き刺していく。
延々と続く展開の中、積み重なる被弾にレフリーが試合をストップ。


痛烈な被弾が重なる中、撃ち終わりには必ず手を返していた高橋。
丁寧に戦ったが、それ以上に工藤がその撃ち終わりのパンチを外し続けた。
結果、一方的に工藤のパンチが刺さっていく形となった。

主導権をがっちり握ると、その展開を全く変えさせることなく
淡々とヒットを積み重ねてのKO劇。
盤石の勝利にその強さを感じさせた。


撃ち終わりに返しても空を切り続ける拳。
八方ふさがりの絶望的な展開が続いていく中、TKOの宣告に悔しそうな姿を見せた高橋。
最後まで心折れずに勝利を求め続けた男の姿を感じた。

同門選手たちが結果を出し、
吹きかけたARITOMI大旋風だったが、その主役となることはできず。
ただ、これで終わったわけじゃない。
ARITOMI大旋風は2026年に持ち越されただけだ。


高橋 昭麿 5戦4敗1分
工藤 晃大 7戦5勝(4KO)2敗

 

■中日本・西部日本スーパーフライ級新人王対抗戦
【スーパーフライ級4回戦】
中村 勇翔(緑) vs 鶴丸 潤知(折尾)

 

 

勝者:鶴丸
4R負傷判定 2-0(39-38、39-37、38-38)


マイジャッジは38-38


序盤から拮抗した駆け引き合戦。
どちらにも主導権は渡り切らぬまま、息を飲むようなタイミングの奪い合いが続いた。
1Rから側頭部をカットした鶴丸が、最終ラウンドにもカットを作り負傷判定となった。
拮抗したスイングラウンドが続いたが、ジャッジは鶴丸を支持。

トーナメント当初は伏兵とも言えた中村だったが、強豪たちを相手に
接戦に次ぐ接戦をカウンターセンスで勝ち抜けてここまで来た。
その中村を下した鶴丸、はっきりと強い選手と言えると感じた。
ここから、1カ月ごとの試合、カットの具合が気になるところだが、
勝ち上がり、中村の格を上げて欲しいと思う。
それを成す力はある選手だと思えた。

この試合も接戦となったが、勝利には届かなかった中村。
強豪としのぎを削り続けた新人王トーナメント。
本命として名を連ねるだろう、来年の中村が楽しみでたまらない。


中村 勇翔 5戦2勝2敗1分
鶴丸 潤知 7戦6勝(1KO)1敗

 

■中日本・西部日本バンタム級新人王対抗戦
【バンタム級5回戦】
藤本 翔大(中日本協会預かり) vs 手島 和樹(ミサイル工藤)

 

 

勝者:手島
2RTKO

序盤から強打を撃ち抜く手島。
的確に藤本の顔面を襲っていく中、藤本が左フックで捉えて反撃に出ようとしたところ
手島の右フックが突き刺さってのダウン。
1Rはなんとか生き残った藤本だったが、2Rには手島が強打をまとめてTKO。


全てのパンチを振り切り、ダメージブローを叩きつけ続けた手島。
終わってみれば圧倒的な勝利劇だった。
実力者藤本を寄せ付けず…西部日本新人王MVPがその力を誇示して見せた。
ただただ「強い」の言葉しか出てこない。
恐らく、全日本を獲る選手だと思える。

中日本新人王戦で大本命相手に勝利し、開花かと思えた藤本だがここで敗退。
初勝利で開花かと思わせておきながらその後も苦戦した藤本らしさもある。
藤本大躍進は6回戦の舞台へ持ち越しとなった。
完敗を喫したが、力があるのは間違いない選手。
ラウンド数の変化、戦略の変化、そして藤本自身の成長。
いつか来るはずの大躍進に期待していきたい。


藤本 翔大 10戦3勝(2KO)4敗3分
手島 和樹 5戦5勝(5KO)

 

■中日本・西部日本スーパーバンタム級新人王対抗戦
【スーパーバンタム級4回戦】
鈴木 蒼平(とよはし) vs 川添 仁(黒崎KANAO)

 

 

4Rドロー 優勢点:2-1 川添
4R判定 1-0(39-37、38-38、38-38)

身長は低くも体が分厚く、見るからに鍛え抜かれた肉体を持つ川添。
その体で押し込みながらのファイトとなったが、
鈴木もその圧を押し返して隙間を作ってパンチをねじ込む。

肉体と肉体の激突となったような拮抗した試合は1-0のドロー。
残り2者の優勢点は1-1で、ジャッジ2者の支持を集めた川添が勝ち上がった。


入ってくるところ、押し返した後を叩く鈴木と、密着してから振り回した川添。
拳を放つ前の、肉体のぶつかり合い、体の強さ比べ。
パンチ以外のところに勝負の分かれ目があった試合。

鍛え上げられた肉体を感じさせた川添。
その姿はまるで「はじめの一歩」に出てくる島袋。
相手が鈴木だったからこそ削り切ることはできなかったが、
相手にすればなかなか厄介な選手なのは間違いない。
ずば抜けたフィジカルで全日本獲りを期待したい。


色白の体からはわかりにくいが、この相手を押し返した姿から、鈴木の肉体の強さも感じた。
さらには押される展開でスタミナが切れることもなく、練習量を感じさせた。
好選手から強豪へ…それを予感させる戦いぶり。
より強くなって、来年更なる高みへ…。


鈴木 蒼平 5戦2勝(1KO)2敗1分
川添 仁 4戦3勝(1KO)1分

 

 

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