2025/10/05 -愛知・刈谷あいおいホール(一部)- 第1試合~第4試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
■中日本・西部日本スーパーフェザー級新人王対抗戦
【スーパーフェザー級5回戦】
加藤 陸(松田) vs 仲里 健太(WINNER)
勝者:仲里
5R判定 3-0(49-46、49-46、49-46)
マイジャッジは49-46で仲里
お互いに右ストレートを突き刺して、印象的なシーンを作り合った前半。
撃ち終わりを狙い続ける仲里に対して、右ストレートが出なくなる加藤。
最後まで積極的に攻め続けた仲里が後半のポイントをさらっていった。
後半に入ると積極的に踏み込んでラウンドを制していった仲里。
タイミングの奪い合いから、常に踏み込む側に立ち、積極性で優位に立った。
最後はがむしゃらに攻め込んで試合を決定づけた。
パーフェクトレコード撃破の負け越し西部日本新人王。
強豪だらけの階級で、ダークホースがその名を轟かせる結末を楽しみにしていたい。
3Rあたりからか、トラブルかと思えるほどに加藤の手数が激減。
仲里のアタックにそうさせられてしまった可能性もあるが、
どちらにせよ「加藤 陸」が出せた試合ではなかったように思う。
既に5勝を挙げてB級で戦う権利は得ている。
これからさらに高いグレードでの戦いが待ち受ける。
俺たちの加藤はこんなもんじゃない。
加藤 陸 6戦5勝(3KO)1敗
仲里 健太 11戦5勝(4KO)5敗1分
■中日本・西部日本ライトフライ級新人王対抗戦
【ライトフライ級4回戦】
倉坪 惇希(HEIWA) vs 金城 寿幸(沖縄ワールドリング)
勝者:金城
1RTKO
攻め込もうとする倉坪を金城がひらりひらりとかわしていく立ち上がり。
強烈な左フックで倉坪がバランスを崩すと、金城が攻めに転じる。
強烈で猛烈な攻撃の中、もらいながらも返す倉坪だったが
右ストレートを痛烈に浴びてダウン。
立ち上がったが、棒立ち状態で攻めこまれ、レフリーが試合を止めた。
もらいながらも返し続け、気が付けば相手を上回る…
そんな粘りの倉坪ワールドを金城の右ストレートがねじ伏せた。
力の差を見せて、全日本新人王へ猛烈なアピール。
戦前から強さは知られていた選手だったが、その強さをしっかりと誇示したように思える。
これが初の敗戦となった倉坪だったが、
そもそも全戦全勝で勝ち上がっていくようなセンスあふれる選手ではないと思っている。
ボクシングスタイル自体も、粘り強い手数が特筆される選手。
そのスタイルと同じく、粘り強く戦っていってほしい。
まだまだここから。
倉坪 惇希 3戦1勝(1KO)1敗1分
金城 寿幸 6戦5勝(4KO)1敗
■中日本・西部日本ウェルター級新人王対抗戦
【ウェルター級4回戦】
山中 圭市(中日) vs 知念 雄飛(琉球)
勝者:山中
4RTKO
山中が鋭くジャブで捉え、知念が見栄えのいい強打で対抗。
ボディを効かせて攻め込みに行ったところに、知念の右が入り痛恨のダウン。
劣勢に立たされた山中だったが細かく細かく捉えていき、
大量のヒットを積み上げて逆転のTKO勝利。
ダウンを奪い、優勢な中、あと1分半しのぎ切れば勝利の可能性もあった知念。
パンチをまとめられる中、リングに沈むことなくTKOでの敗北となった。
数か月前までのストップ基準であればまだ試合は続いていた可能性もあった。
あと一歩届かなかった西軍代表決定戦。
不戦で獲得した西部日本新人王ではあったが、それに相応しい力は示した。
対してまたも逆転KOで西軍代表選への切符を手に入れた山中。
ダメージもしっかり見て取れたダウンに絶対絶命の中、
焦ることなく小さなパンチを重ね、早くなったストップを利用するかのようなTKO勝利。
決して大振りにはならず、新基準での新たな勝利モデルを
見せるかのような冷静な戦いぶりだった。
必ず窮地に追い込まれ、必ずひっくり返す…強いのか弱いのか、日本ランカーまであと2勝。
わけのわからない面白いボクサー。
最後までしっかりと楽しませていただきたい。
山中 圭市 2戦2勝(2KO)
知念 雄飛 1戦1敗
■中日本・西部日本ミニマム級新人王対抗戦
【ミニマム級5回戦】
細川 弦汰(駿河) vs 玉城 野里斗(WINNER)
勝者:細川
5R判定 2-1(49-46、47-48、48-47)
細川が怒涛の手数で押し込み続けた15分間。
玉城は怒涛の連打の中を、クリティカルなパンチで対抗。
撃ち合いでは決して負けなかったが、延々と続くラッシュの中、徐々に減っていく玉城の手数。
手数を獲れば明らかに細川だったが、印象的なヒットは玉城という取り方次第の展開も、
後半は細川がそのド級のスタミナで飲み込んだ試合に見えた。
猛ラッシュを浴びながら、的確なパンチを返していた玉城。
ジャッジ一者はその的確なパンチをしっかりと評価している。
怒涛の手数の中で強打を返していく姿には、はっきりと強い選手と言えるように思えた。
ここからのB級戦線、九州からの飛躍を楽しみにしていたい。
対して細川が細川らしく勝ち上がった。
手数、ヒット数では圧倒的に上回るが、強烈な被弾でポイントを奪われる。
しかし、後半に進むにつれ、抜群のスタミナがモノを言い、ジャッジの好みを凌駕する。
8回戦に上がるのが楽しみな選手。
全日本新人王決定戦まで勝ち上れば、待ち受けるのはB級資格のある選手。
勝てばA級昇格と日本ランキングの両方を手中にする。
強豪たちに立ち向かう新人王対決、たった2勝、されど2勝。
細川の吉報を待っていたい。
細川 弦汰 7戦5勝(3KO)1敗1分
玉城 野里斗 5戦4勝(2KO)2敗
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