中日本所属選手 12月の試合結果(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2025/01/07

中日本所属選手 12月の試合結果(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2025/01/07

 

2024年12月8日 兵庫県:神戸芸術センター
SENRIMA SUPER FIGHT vol.71

【スーパーバンタム級4回戦】
濱田 広志(天熊丸木) vs ○ 辻村 顕也(VADY)
2RTKO

果敢に攻めたがボディから崩されたとのこと。
中日本にはデビュー4連敗から日本ランカーになった矢島 大樹(松田)がいる。

もちろん、運悪く4連敗を喫したわけでもなく、
運よく日本ランカーになったわけでもないと思える。
その間の変化に、基礎の向上を挙げる関係者もいる。

結果が出ない以上、変化は必要だろうとは思う。
ただ、持ちえる力はある選手。
デビュー5連敗、矢島を越える可能性のある選手が現れたと捉えたい。
どんな形になっても、ボクサーとして魅せれる道はある。

濱田 広志 5戦5敗
辻村 顕也 1戦1勝(1KO)

 


2024年12月8日 山口県:ココランド宇部
株式会社フォーティーン Presents ”BOX-5” Destroy

【バンタム級8回戦】
酒井 大成(宇部) ○ vs テル のび太(LUSH緑)
判定 2-1(75-76、76-75、76-75)

配信されたベジータ石川Yotubeチャンネルで、年間最高試合との評価。
テルらしい大激戦は接戦となり、惜しくも星を逃した。
ジャッジも1名はテルについた以上、テルが勝っていたという声が出るのも自然なこと。
4連敗とはなっているが、全てが接戦…。
あとほんの僅か…この壁を越えれるか否か。
テルの物語のこの章がクライマックスに迫っているように感じる。

酒井 大成 15戦6勝(2KO)6敗3分
テル のび太 16戦8勝(3KO)6敗2分

 


2024年12月8日 大阪府:エディオンアリーナ大阪第二
(株)日商エステム (株)HIC Presents REAL SPIRITS.88×CRASH BOXING.33

【58.0kg契約8回戦】
前田 稔輝(グリーンツダ) ○ vs 山辺 蓮(市野)
8R判定 2-1(77-75、75-77、77-75)

世界を期待される前田を山辺が苦しめた。
もちろん、山辺が勝っていたという声もあり。
日本有数のボクシングライターである本間 暁に
「こんな良い選手の存在を知らなかった自分を恥じる。」と言わしめた。

ランキングは手に入らなかったが、名声は手に入れた。
ただし、「強いノーランカー」…つまり旨味のない選手と化したともいえる。
マッチメイク等、次は市野会長の頑張りどころ!
こんだけの試合したんだ!何とかしてやってくれ!!

前田 稔輝 17戦15勝(9KO)3敗
山辺 蓮 12戦9勝(7KO)4敗

 


2024年12月8日 タイ国:ルンピニースタジアム
FCC9 DOUBLE IMPACT3

■WBCアジア(ABCO)コンチネンタルスーパーフライ級王座決定戦
【スーパーフライ級12回戦】
村上 勝也(名古屋大橋) ○ vs ビチット・オート(カンボジア)
10R判定 3-0(95-94、95-94、96-93)

村上が海外、それもタイの名会場、ルンピニーでの接戦を勝ち切った。
本来、KOの少ない選手は海外戦は不向きなもの。
ジャブと最後の手数で寄り切った様子。
村上が現地でしっかりと認めてもらえた証のタイトルにも思える。

グレードとしては地域タイトルの傘下ベルトではあるが、
厳しい海外での戦いを乗り越えなければ手中にできないベルトでもある。
堂々、ベルトを掲げてほしいと感じる。

村上 勝也 20戦16勝(4KO)3敗1分
ビチット・オート 10戦6勝(4KO)4敗1分

 


2024年12月12日 東京:後楽園ホール
Lemino BOXING フェニックスバトル126

■日本スーパーバンタム級ユース王座決定戦
【スーパーバンタム級8回戦】
山﨑 裕生(大橋) vs ○ 武藤 涼太(松田)
6RTKO

2Rにドンピシャの右フックで試合を決定づけた。
その後、粘る山﨑だったが、6Rについにレフリーストップ。
強さをしっかりと見せたうえでの戴冠劇だった。

全日本新人王獲得で得たランキングはいきなり上位ランカーに挑んだ敗戦で喪失。
しかし、このタイトル獲得ですぐさまに取り返した。
ランキング戦線で戦える力は見せた。

一度は挑んで跳ね返された上位ランカーへの道のり。
このベルトを軸にどう、その立ち位置を上昇させていくか。
まだ若干19歳…強敵たちが待ち受けるグレードでの戦いを楽しみにしている。

山﨑 裕生 5戦4勝(4KO)1敗
武藤 涼太 9戦7勝(4KO)1敗1分

 

■日本ウェルター級タイトルマッチ
【ウェルター級10回戦】
セムジュ・デビッド(中日) ○ vs 小畑 武尊(ダッシュ東保)
10R判定 3-0(97-93、98-92、98-92)

サウスポーのファイター、難敵の小畑をデビッドがはっきりと制した。
元日本暫定王者であり、1位のトップコンテンダーに勝利。
日本王者の強さを指し示した。

世界ランキングに入るのもかなり困難なこの階級。
上を目指す以上に、足場固めも大変なものだ。
この先どんな挑戦者を迎えていくかが楽しみでならない。

中日本の聖地、刈谷あいおいホールでの凱旋試合を楽しみに待っている。

セムジュ・デビッド 8戦7勝(4KO)1敗
小畑 武尊 21戦14勝(6KO)7敗1分

 


2024年12月16日 東京:後楽園ホール
ファイティングビー.33

【62.5kg契約】
堀田 悠真(駿河男児) ○ vs キンノスケ(一力)
4RTKO

キンノスケのアウトボクシングに翻弄された前半から、
後半の猛攻で大逆転のTKO勝利。

4回戦、6回戦がなかなか敵地で勝利を挙げれない時期が続いているが
堀田が大逆転の晴れ晴れしい初勝利で、厳しい戦いをクリアした。
叶うことなら、来年もあるだろう静岡の興行で、逞しくなった姿を見たい。

堀田 悠真 2戦1勝(1KO)1敗
キンノスケ 5戦2勝2敗1分

 


2024年12月21日 東京:後楽園ホール
2024年度全日本新人王決勝戦

【スーパーフライ級5回戦】
高橋 秀太(角海老宝石) vs ○ 村田 碧(松田)
4RTKO

全国的にも注目され、西軍代表戦が終わるころには
「今年の新人王戦では別格」とも評された。

序盤からペースを握り、3Rにはダウンを奪取。
翌4Rには右アッパーで試合を終わらせた。

技能賞を受賞し、「評判通り」の実力を見せつけての全日本新人王。
この勝利でB級2勝目も重なり、A級昇格ともなった。

戦うグレードが大幅に上がる次からの…
順調に来てはいれど、クセモノ揃いの中をどう戦っていくか。
2025年の村田はドラマチックになる予感がする。

高橋 秀太 10戦6勝(4KO)3敗1分
村田 碧 7戦7勝(5KO)

 

【スーパーバンタム級4回戦】
矢野 円来(花形) vs ○ 山本 愛翔(カシミ)
1RTKO

ボディ一撃でダウンを演出すると、立ち上がってきた矢野を仕留めきった。

この勝利で全日本新人王MVPを受賞。
デビュー戦、完敗からスタートしたキャリア。
西軍代表戦時点で、「このままでは苦しい」と言われたその力。
MVPという結果を残し、両の拳で覆してみせた。

よく獲った!やりやがった!

矢野 円来 5戦3勝(2KO)1敗1分
山本 愛翔 6戦5勝(1KO)1敗

 


2024年12月22日 大阪府:大阪市立住吉区民センター
コスメフェリーチェ株式会社 presents You will be the Champion 21

【スーパーフェザー級8回戦】
岡本 恭佑(HKスポーツ) ○ vs 干場 悟(蟹江)
1RKO

恐怖のノーランカー、干場がボディで沈んだ。
岡本が実力を証明したと言っていい試合だと感じる。
異常にしつこく、粘着質に相手を削る干場のボクシングが発揮される前だった。

ただ、溝越 斗夢(LUSH緑)との闘い然り、
相手との相性にも大きく左右される選手だと感じている。
干場のジャイアントキリングの可能性を感じさせる香りは消えない。

岡本 恭佑 11戦9勝(6KO)1敗1分
干場 悟 17戦7勝(2KO)10敗

 

【スーパーフライ級8回戦】
韓 亮昊(六島) ○ vs 近藤 冬真(蟹江)
5RTKO

近藤が圧倒された。
ランカークラスの実力は間違いない近藤だが、それを寄せ付けず。
デビュー3戦目で韓のこの戦いは震撼モノだ。

OPBF下位のランキングも不相応なもの。
早期戴冠も充分に考えられる戦いぶりに、この男によく挑んだとの思いが沸いた。
近藤が強いのは国内ファンなら誰しもが知っている。

結果につながらない日々は5年を超えた。
それでも戦い続ける近藤は誰よりも強い。

韓 亮昊 3戦3勝(1KO)
近藤 冬真 21戦8勝(1KO)10敗3分

 

2024年12月31日 東京:大田区総合体育館
LifeTime Boxing Fights25

【スーパーバンタム級4回戦】
中田 雅大(秩父) ○ vs 山城 勇希(天熊丸木)
2RTKO

パワーで押してくる中田に、ポジションを変えながら飲み込まれなかった山城。
劣勢の1Rを踏まえ、2Rからは前の手をうるさく増やして突進を止めにかかる。
圧力を受けながらの落ち着き、インターバルを挟んでの切り替え。
オールドルーキーらしい、冷静沈着な戦いの中、下がったところに
アッパーを被弾してのTKO負けとなった。

綺麗でもない、速くもない。
ただし、絶えず動き続け、ポジションを変え、やりにくさ満載の戦いぶり。
ありがちな「オールドルーキー」の異名。
似合いすぎるぞ山城!!!

中田 雅大 4戦4勝(4KO)
山城 勇希 4戦1勝3敗

 


12月 中日本選手の敵地戦績
12戦6勝(4KO)6敗

2024年 中日本選手の敵地戦績
69戦29勝(15KO)36敗4分

所感)
2023年の敵地戦績は68戦29勝(16KO)35敗4分。
わずかに下降したものの、ほぼ五分となりました。
昨年全日本新人王4名の当たり年、今年は2名…にもかかわらず。
地力向上の証。時代が変わっていくよ!
聖地にだって負けない…遠くない未来、そう言われてほしい。

 

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