2019/11/04 -大淀コミュニティセンター 大阪天神興行Ⅰ- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2019/11/04 -大淀コミュニティセンター 大阪天神興行Ⅰ- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

約2か月半ぶりの遠征は大阪。
ABCジャパン管轄で行われる大阪天神興行を観戦に向かった。
メインにはWBFアジアバンタム級王座決定戦が用意されている。

前回、6月の興行ではWBFアジアフライ級タイトルが争われ、超熱戦が繰り広げられた。
マイナータイトルと言われる同王座だが、試合自体が抜群に面白かったこともあり
期待値高く、大阪へ乗り込んだ。
 
 

【ライト級4回戦】
都築 知弘(フリー) vs ヨシ KING(TEAM KING)

都築 知弘 1戦1敗
ヨシ KING デビュー戦
 

1R、19年前、JBCのリングで1戦のみを戦った都築、46歳にしてフリーランスとしてリングに上がる。
フレーム的に少し大きい都築、好戦的に前に出て行き、
普段は総合格闘技の選手として戦うヨシKINGは下がりながらの戦い。

距離が潰れてクリンチになる場面が頻発する中、終盤にはジャブの刺し合いで
ヨシ KINGが上回るも、再び都築が詰め、豊富な手数で攻めて行く。
 

2R、ワンツーを突きながらロープに押し込んだ都築が右フックを入れると、
次に都築が押し込んだ場面ではヨシ KINGが右フックでやり返す。
相変わらず距離は潰れ気味だが、綺麗なヒットは少しずつ増え始める。

ミドルレンジではヨシKINGに上回られながらも、
一発当てるとワンツーを突きながらがむしゃらに手を出して詰めていく都築。
ヨシ KINGも単発ながら、強烈な右を撃ち込む場面を作り始める。
 

3R開始からヨシ KINGが攻め込み始める。
入って来るヨシ KINGに対してサウスポーのスタンスで右フックから
左ストレートを突き刺した都築…こまめにスイッチを繰り返して長いパンチを撃ち込んで行く。

ラウンド中盤からお互いに間合いを測り合う時間が続く中、
終盤に入る頃、ヨシ KINGの右が強烈にヒットし、押し込んで行く中でラウンド終了のゴング。
 

4R、お互い長いパンチを刺し合う中、距離が詰まった場面では、
ヨシ KINGが右を入れる場面を作るも、都築も細かく撃ち込んで対抗。
しかし終盤、コーナーに詰まった都築に、強烈に右フックを叩きこんだヨシ KING。
グラつく都築に対し、一気に攻めて行き更に右フックを追加。
都築は足元をフラつかせながらなんとかパンチをいなして、試合終了のゴング。
 
 

マイジャッジ 38-38 ドロー
 
 

公式ジャッジ

40-38 ヨシ KING
39-38 都築
 
 

 

39-37 ヨシ KING
 
 

2-1の判定でヨシ KINGの勝利。
 
 

前半2Rは明確なヒットが少なかった試合、3Rもどちらに転んでもおかしくないラウンド。
明確だったのは最終ラウンド、ヨシ KINGがKO寸前まで追い込んでしっかりとポイントを押さえた。
ラウンドマストで採点する以上、わずかな差だったが、
試合終了直前の30秒でヨシ KINGが判定を勝ち取った試合に見えた。

普段はボクサーとして戦っているわけではないヨシ KINGの体は、
ボクサーのそれとはまったく違い、腹筋も割れていない状態。
それでも体重は制限内に抑え、試合にもしっかりと勝利した。

「もっと体を絞っていい試合をしたい」と語ったヨシ KING。
他格闘技と並走する選手がいるのも、ABCジャパンのリングの魅力だ。
 

お互いにはっきりとしたヒットが産まれない序盤、
綺麗ではないながらも、しっかりと手数を出していった都築。

リングに未練を残した男の19年ぶりのリング…
力尽きていくように後半に試合を捲られていった。
燃え尽きられただろうか…そうであって欲しいと願うばかりだ。
 
 

 

第2試合に予定されていたヘビー級4回戦は急遽エキシビジョンに。
木田 歩(フリー)が交通事故により出場不可。
対戦する予定だったGLADIATORヘビー級王者の大番 高明(パラエストラ広島)が黒人選手の
マイケル・メイウェザーとエキシビジョン。

2Rの間、猛烈な圧力で一方的に攻め立て続けてお披露目を終えた。
 
 

 

【60kg契約4回戦】
SHINSUKE(フリー) vs 小澤 大将(No.1チャンピオンスクール)

SHINSUKE 1戦1勝
小澤 大将 38戦22勝(13KO)14敗2分

1R、わずかに左を刺し合った中のファーストコンタクト。
小澤の左フックが突き刺さり、一撃でSHINSUKEが失神。
レフリーは即座に試合をストップし、秒殺のTKO劇。
 

倒れたSHINSUKEに対し、「弱ぇなおい!ふざけんじゃねぇぞこの野郎!」と吐き捨てた小澤。
「ボクシング舐めんな!これがボクシングだ!」と吠え立てる。
かつてはJBC管轄のリングでA級トーナメントを制した男。
相手を倒してなお、敵意むき出しに吠える小澤に、戦う男の生々しい自己顕示を見る。
 

この日までにタイでムエタイのベルトを獲っていたSHINSUKE。
小澤が吠えた通り、ボクシングという畑の違うリングでの現実を叩き付けられた形。
これで折れるか折れないか…濃厚なドラマは、敗北から立ち上がる時にこそ付随する。
 
 

 

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