中日本所属選手 12月の試合結果(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2024/01/07
—
第74回CHAMPION’S ROAD
2023年12月3日(日) 大阪府:大阪市立住吉区民センター
【ライト級4回戦】
高橋 太陽(石田) ○ vs 伊藤 勇大(杉田)
4R判定 2-0(39-37、39-37、38-38)
配信もなく、試合を見ることは叶わず。
かなりの接戦だった様子だが、手数が勝敗のカギを握った様子。
実力まだ見れぬキック出身のボクサー、中日本のリングへの登場を待ちたい。
高橋 太陽 3戦1勝1敗1分
伊藤 勇大 1戦1敗
—
CRASH BOXING vol.30
2023年12月10日(日) 大阪府:エディオンアリーナ大阪第2競技場
【スーパーフライ級4回戦】
橋本 陸(グリーンツダ) ○ vs 名和 祐輔(岐阜ヨコゼキ)
4R判定 3-0(39-37、39-37、40-36)
判定のポイント的には大差がついたが
相手の右を強烈に浴び、ボディを削られながらも、前に出て行った。
ガード高く、愚直に前に出て行き優位な場面も作った姿に
初勝利は遠くないと思えた。
相手の棄権で中日本のリングは流れてしまったが、
いずれその姿を生で見れる日が来ると思っている。
楽しみに待っていたい。
橋本 陸 1戦1勝
名和 祐輔 2戦2敗
【ウェルター級4回戦】
尾沼 椋耶(グリーンツダ) ○ vs 鳥居 翔太(緑)
4R判定 2-1(39-37、39-37、37-39)
前の手でけん制し合いながら強打をぶつけ合った
オーソドックス対サウスポーの試合。
被弾恐れずに振り抜いた迫力満点の鳥居の左は
何度も相手の顔面を跳ね上げたがダウンシーンを産むには至らず。
お互いに効かせ合う展開の中で最後は消耗しての試合終了。
どのラウンドもスイングラウンドに見える難しい試合。
強打の印象では上回ったように見えたが、ヒット数では上回られた。
あと一歩届かずだったデビュー戦だが、いきなりタフな試合を経験した。
今後期待できる選手、刈谷での戦いを楽しみにしている。
尾沼 椋耶 1戦1勝
鳥居 翔太 1戦1敗
—
南栄商事株式会社 株式会社ソニックブームPRESENTS 三田から世界へ23 × 最強マッチ2
2023年12月10日(日) 大阪府:エディオンアリーナ大阪第2競技場
【56Kg契約4回戦】
ビバリー 塚田(緑) ○ vs 辻中 隼人(KWORLD3)
4R判定 3-0(40-36、39-37、39-37)
落ち着いて試合を運びながら、攻めの姿勢を貫き続けた塚田。
何年も勝利の味から遠ざかりながら、移籍後初勝利を飾った。
被弾ありながらも決してペースを譲ることはなく、大阪のリングで勝ち切った。
戦う姿に、「強くありたい」の気持ちが沸き上がってくる。
そんな戦いぶりだったように思う。
感動した。
ビバリー塚田 11戦4勝(2KO)5敗2分
辻中 隼人 3戦2勝1
—
第45弾 ザ・グレイテストボクシング
2023年12月13日(水) 東京都:後楽園ホール
【ライトフライ級6回戦】
チャルキット・ルンサムリット(タイ) vs ○ 大木 彪楽(浜松堀内)
2RKO
大木が危なげない戦いでプロ初勝利とのこと。
無敗のタイ人選手を2R早々にボディで沈めた。
KOタイムは 2R 30秒。
デビュー戦からシビアな戦いを引き分けたB級デビュー選手。
中日本のリングにはまだ立っていないが、その日が来るのを楽しみにしたい。
A級昇格まであと0.5勝、来年の飛躍に期待。
チャルキット・ルンサムリット 4戦3勝(1KO)1敗
大木 彪楽 2戦1勝(1KO)1分
—
株式会社エムエストpresents You Will be the champion 18
2023年12月17日(日) 大阪府・住吉区民センター
【60Kg契約4回戦】
ポジティブ 太郎(六島) vs ○ 加藤 陸(松田)
4R判定 0-3(36-40、36-40、36-40)
加藤がしっかりと出入りしながら強烈なカウンターを叩きつけ続ける。
はっきりとした被弾も数発の一方的な展開だったが、
タフなポジティブに対してリスクヘッジもしっかりとこなしながら、
落ち着いて試合を制し切った。
ボクサー誰もが相手を倒したい…一方的な展開の中で、
欲から雑になってしまいそうな場面でも、落ち着き払って
前に出て来るポジティブに掴まることはなかった。
急な対戦相手変更にもしっかりと対応し、強さを見せつけた試合。
さらに上のグレードで戦って行ける選手。
楽しみなボクサーがまた一人増えたように思えた。
ポジティブ 太郎 4戦2勝2敗
加藤 陸 2戦2勝(1KO)
【53kg契約6回戦】
長井 真太朗(宇部) vs ○ 犬塚 音也(松田)
4R判定 0-3(55-58、54-59、54-59)
じりじりと詰める犬塚を長井が迎え撃つ展開。
被弾しながらも落ち着いて相手をインプットすると、2R後半にはアジャスト。
3Rからは手数も一気に増やし、長井を追い詰めていった。
5Rには右ストレートでダウンも奪い、漬け込む隙のない判定勝利。
高いガードと重たいプレス。
そして焦ることなく3Rには完全に主導権を握った戦いぶりは強いの一言。
今の段階で8R、10Rの長丁場も戦って行ける感覚を受ける。
この先もしっかりと射程に入った戦いぶり、A級昇格まであと1勝。
ランカー級の実力は間違いないように思えた。
来年の飛躍を確信させてくれた。
長井 真太朗 5戦4勝2敗
犬塚 音也 7戦6勝(2KO)1分
【ミニマム級6回戦】
宮川 晟(升田) △ vs △ 宮澤 蓮斗(松田)
6R判定 1-1(56-58、60-54、57-57)
ハイスピードの攻防、主導権も目まぐるしく入れ替わる。
拮抗したスイングラウンドが続いていく中、凄まじい運動量を全く落とさない二人。
見栄えのいいパンチの数なら宮澤に転んでもおかしくなかったが
総じて手数を出し続けた宮川に転ぶのも納得できる試合。
マイジャッジは58-56で宮川
フルマークスコアは微妙なラウンドが続く中で、手数に比重が置かれたか…。
納得できないものではないが、少し極端にも思えた。
いずれにせよ、はっきりとしたラウンドがなかった以上、
どう転んでもおかしくなかった判定。
ただただ、両者ともにスピード豊かな運動量で、6Rを走り切った試合。
もう少し高い位置で両者の再戦が見たいと思えた。
宮川 晟 7戦5勝(2KO)1敗1分
宮澤 蓮斗 8戦6勝(2KO)2敗1分
—
全日本新人王決定戦
2023年12月23日(土) 東京都:後楽園ホール
■全日本フライ級新人王決定戦
【フライ級5回戦】
高熊 龍之介(松本ACE) vs ○ 坂井 涼(畑中)
5R判定 0-3(46-49、46-49、46-49)
回転のいいコンビネーションで主導権を握った坂井が圧倒していく展開。
1発もらっても複数のパンチを返してラウンドを制していく。
上下に撃ち込んで、ディフェンスの的を絞らせず、強さを見せつけるが…。
最終ラウンドにビッグドラマ。
高熊の左フックで坂井が効かされ絶体絶命のピンチに。
なんとかサバイブして試合終了のゴングに逃げ込んだ。
最後の最後に粗を見せたようにも見えた坂井だが、
舞台はランキングを争う全日本新人王決定戦。
相手も熾烈な戦いを乗り越えて来た選手。
簡単に取れる方がどうかしている。
デビュー当時から全日本新人王が確実視された坂井だが、2度目の挑戦でようやく獲得。
簡単に得られる称号ではないことを、体感した上での獲得となった。
一直線に獲れるよりもいい。
B級1勝を経れば、日本ランカーとして、A級選手として、より高いステージでの戦いが待っている。
しっかりと経験値を積み重ねて、ここれからの道のりへ…。
頂を目指す道のりを楽しませてもらいたいと感じる。
高熊 龍之介 8戦7勝(3KO)2敗
坂井 涼 6戦5勝(2KO)1敗
—
■全日本スーパーフライ級新人王決定戦
【スーパーフライ級4回戦】
佐藤 祐(三迫) vs ○ 藤野 零大(カシミ)
4R判定 2-1(39-37、36-40、37-39)
超接近戦へとなだれ込んで行った試合。
パワーで上回った藤野に対し、離れ際の巧さを見せた佐藤。
拮抗したラウンドが続いた試合、最終ラウンドのボディで抜け出した。
中日本新人王トーナメントの目玉選手と思えた犬塚 音也(松田)を相手に
ドローの優勢点で勝ち上がったシンデレラボーイがそのまま全日本まで駆け抜けた。
強打もありながら、接戦で勝ち切る勝負強さ。
戦う相手が強くなれば、接戦は間違いなく増えて行く。
これから待ち受ける強敵たちとの戦いに向けて、明るい材料に思えた。
まだまだ強くなる19歳、まずはタイトルを争えるところまで。
A級昇格まで、B級2勝を乗り越える必要がある。
ここの戦いもまた、楽しみにしていたい。
佐藤 祐 7戦6勝1敗
藤野 零大 5戦4勝(3KO)1分
—
■全日本スーパーバンタム級新人王決定戦
【スーパーバンタム級5回戦】
須藤 大和(伴流) vs ○ 武藤 涼太(松田)
1RKO
サウスポー対決を武藤が右手で圧倒。
巧みに、強烈に前の手で相手をえぐっての1RKO。
今年の新人王戦でデビューした武藤が、
初戦で藤本 翔大(LUSH)と引分優勢点で勝ち上がって以降、
明確な勝利を重ね続けて全日本新人王まで勝ち上がった。
勢いに乗る松田ジムからついに日本ランカーが登場。
ニューフェイスが同ジムの出世争いでも先頭に立った。
来年の彼らがどこまで躍進していくのか。
その中心としても楽しみに思えている。
須藤 大和 8戦7勝(4KO)1敗
武藤 涼太 6戦5勝(3KO)1分
—
■全日本フェザー級新人王決定戦
【フェザー級5回戦】
牧田 健之介(RK蒲田) vs ○ 石崎 大二朗(LUSH)
判定 0-3(46-49、46-49、45-50)
ファイターだと思っていた石崎がまさかのアウトボクシング。
ハードパンチャー牧田を寄せ付けずに勝利した。
ここまでこの引出しを空けずに勝ち上がって来たこと。
そして、新たに見せたそのボクシングは
東日本新人王MVPさえ寄せ付けないクオリティの高さ。
驚きに溢れた試合で全日本新人王獲得。
どこまで強いのか…底知れぬ実力を見せた石崎。
強豪達ならぶフェザー級戦線…
もしかするといち早く上位ランカーたち勝負していけるのはこの男かもしれない。
牧田 健之介 5戦4勝(3KO)1敗
石崎 大二朗 5戦5勝(2KO)
■全日本ウェルター級新人王決定戦
【ウェルター級4回戦】
須賀 大地(オークラ) ○ vs 松岡 蓮(浜松堀内)
4R判定 2-1(38-37、37-38、38-37)
序盤、変則的なボクシングに振り回されかけた松岡だが
2Rに右クロスを合わせてダメージを与えると追撃でダウンを奪取。
しかし、3Rに右を強烈に浴びてポイントを奪われ、最終ラウンド勝負に突入。
難しいラウンドだったが、ここで手数の出た須賀が勝利をもぎ取った。
拮抗した激戦、あと一歩の紙一重で全日本新人王はならず。
ただし、面白い試合を提供する選手であることは示せたはず。
また、「ランカークラス」の実力も誇示した。
負け越しからの逆襲で辿り着いた全日本新人王の舞台。
ここからのB級戦線、逆襲再びに期待したい。
負けを強さに変えて、ドラマを創り上げていく、松岡の専売特許にも思える。
須賀 大地 3戦3勝(1KO)
松岡 蓮 11戦5勝(5KO)6敗1分
—
GOUKEN~志vol,2~×LA FIESTA DEL DIAMANNTEvol,7~完全決着~
2023年12月24日(日) 大阪府:ソフィア堺
【48kg契約4回戦】
松本 磨宙(泉北) ○ vs 渡邉 銀海(トヤマ)
1RKO
随分とプロらしい顔つきになっていた渡邉。
落ち着いて待ち受け、カウンターでダウンを奪取。
しかし、再開後、ボディを強烈に被弾し、押しつぶされるようにダウンすると、
試合はそのまま終了した。
頭が激しく衝突していた試合…
ボディをもらった場面、飛び込んで来た相手の頭を気にしたところに
不意の一撃がボディにめり込んだように見えた。
相手が卑怯なわけでなく、はっきりとした実力負け。
偶然のバッティングは、長身選手の宿命とも言える。
また、オーソドックス対サウスポーは真っ直ぐの動きになれば頭は当たる。
必然的に発生する頭の衝突にどう対峙していくかもまた、これからの課題に見えた。
ただただ、明らかに力は伸ばしてきている渡邊。
この日奪ったダウンの感触は自信に変えて欲しいと思えた。
潜在能力はある選手、彼がボクサーとして成長していく物語はきっと逸品になると思える。
松本 磨宙 5戦4勝(1KO)1敗
渡邉 銀海 3戦1勝2敗
—
BOMBER FIGHTvol.2
2023年12月24日(日) 沖縄県:沖縄空手会館
【バンタム級6回戦】
具志堅 日向(琉豊) ○ vs 美濃 巧人(とよはし)
1RKO
KOタイムは1R 3分7秒。
この間、3度のダウンを奪われ、逆に美濃が入れたパンチはボディくらい。
はっきりと圧倒されての完敗だったとのこと。
激戦で鳴らし、メキシコ修行を敢行した美濃もB級昇格後3連敗。
相手はいずれも上を目指せる強豪ばかりだ。
「強い奴に挑みたい」は本人の希望。
ただし、結果を出すことはできなかった。
ここから改めてA級を目指すのか、それともまた一気に名を挙げるチャンスを狙うか。
いずれにせよ、「強くならなければならない」現実は突きつけられた。
ただし、裏を返せば「強くなればいい」だけの問題とも言える。
このまま終わったとて充分すぎる程の魅力を振り撒いてきたボクサーではある。
激闘派のこれからを見守りたいと思う。
具志堅 日向 4戦3勝(2KO)1敗
美濃 巧人 7戦5勝(2KO)3敗
—
NTT docomo Presents 世界Sバンタム級4団体王座統一戦
2023年12月26日 東京都:有明アリーナ
【フェザー級4回戦】
石川 優(大翔) vs ○ 植松 風河(駿河男児)
4RTKO
TKOタイムは4R 2分46秒
植松がキャリア二桁目に乗り、B級昇格まであと0.5勝と迫る相手を圧倒。
1Rと4Rにダウンを奪ったうえでのTKO勝利。
来年、中日本新人王戦にエントリーして来るようなら主役の一人と思える植松。
2024年、その名を轟かせるか…大きく大きく期待していたい
石川 優 10戦3勝(2KO)6敗1分
植松 風河 2戦2勝(2KO)
—
12月の敵地戦績
9勝(3KO)6敗1分
2023年の敵地戦績
29勝(16KO)35敗4分
(所感)
中日本新人王から4人の全日本新人王排出は過去最多じゃない?
【カテゴリ別】
2023年中日本ボクシング観戦記一覧に戻る
中日本ボクシング観戦記一覧一覧に戻る
カテゴリ別記事一覧に戻る
【日付別】
【記事一覧】2024年1月に戻る
コメント