2019/7/27 -後楽園ホールⅢ- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2019/7/27 -後楽園ホールⅢ- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
 
 

■OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ
【スーパーバンタム級12回戦】
三代 大訓(ワタナベ) vs 竹中 良(三迫)

OPBF東洋太平洋バンタム級王者
三代 大訓 8戦7勝(2KO)1分

日本フェザー級10位/OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級10位/WBOアジア太平洋スーパーフェザー級9位
竹中 良 24戦18勝(11KO)5敗1分
 

1R、お互いにジャブを刺し合う中、三代のスピードあるジャブが竹中を捉えて行く。
竹中は頭を振りながら、時折そのジャブをかいくぐり強烈に左ボディを突き刺す。
長い距離の攻防、ジャブの距離は三代が長いか…左を数多く撃ちながら、
ラウンド終了間際、右ストレートを強烈に突き刺す。
 

2R、開始直後、踏み込んだ竹中が左右ボディから左フックを撃ち込む。
さらにジャブをおとりにボディへの右ストレート…一気に攻勢を強める。
ジャブの刺し合いが続く中、ラウンド中盤、三代も強烈に左ボディを撃ち込んで見せる。
終盤、竹中の左右をガードした三代…その外側から竹中が右ストレートを撃ち込む。
三代は竹中がスッと下がった瞬間に右アッパーを撃ち込む。

竹中のジャブも増えたこのラウンド、終了直前にはお互いに攻勢を強めて終了のゴング。
 

3R、ジャブを突く三代に竹中が強烈な左フックを撃ち込むも、三代はしっかりガード。
さらに竹中は詰めた場面で強烈にボディを襲い、ラウンド中盤に差し掛かる頃、
強烈に右ストレートで三代を捉え、三代はクリンチに逃れる。
ここから、竹中が手数を増やし、的確に三代を捉えて行くも、
三代も右ストレートで反撃すると今度は三代の番。
こちらも強烈に竹中を捉えて譲らず…ラウンド終盤はまたジャブの刺し合いへ。
 

4R序盤、竹中が強烈に右アッパーを突き刺すと、さらに左フックを顔面からボディに撃ち込み、
さらに右フックを強烈に突き刺す…竹中がコンビネーションで襲っていく。
しかし中盤には三代が強烈な左フックで竹中の顔面を弾き飛ばし、エグい角度のボディでえぐる。
ここから手数の減った竹中を、三代のパンチが強烈に襲う場面が増え始める。
はっきりと下がる竹中を三代が追いかけながら長いパンチを撃ち込んでラウンドが終了。
 

途中採点が発表 三者とも38-38 
しかし、直前のラウンドでこの試合初めてはっきりとしたラウンドを作った三代。
流れは三代にも思える…
 

5R、竹中は引き下がらず、三代のガードの脇から強烈に右フックをねじ込んでこのラウンドを先制。
三代も継続的にジャブを撃ち込みながら、右アッパーを撃ち込む。
ラウンド終盤、両者が強烈に左ボディを撃ち込み合うと、
ここからお互いに攻勢を強めて捉え合うシーンが増える。
終了直前には竹中の右ストレートが痛烈に刺さる。
 

6R、さらにお互いに捉え合うようになったこのラウンド。
一進一退の中、竹中が強烈にボディを襲いながら、右ストレートを撃ち込む場面が目立つ。
しかし、三代が強烈にボディを突き刺した終盤、竹中が若干の失速を見せる。
 

7R、ガードを固めてぐっと前に出た竹中、コンビネーションでボディから顔面へ三代を襲う。
さらにボディを徹底的に撃ち込んでいく竹中…一気に主導権を握るかに思えたが、
ラウンド終盤に差し掛かると、三代が右アッパーから右の撃ち下ろしを撃ち込むと
ここから三代が一気に竹中にパンチを集めていく。
ラウンド終盤には竹中をロープに押し付けて強烈な右ストレートを見舞う。
 

8R、このラウンドも距離の詰まったファイト。
ボディを強烈に襲う竹中に対し、顔面を跳ね上げる三代。
竹中をコーナー際まで詰めて三代がコンビネーションを浴びせると
竹中はカウンターの右ストレートで三代の顔面を弾き飛ばす。

ラウンド中盤、三代が飛び込みながらの右ストレートを強烈にヒットさせると
後退する竹中をコーナーに追い込み一気にラッシュ。
ここで竹中は左右フックを振り回して三代の顔面を強烈に捉える。
逆に顔面を次々に襲われる中、三代が相撃ちの右を振り抜くと、前のめりにグラついた竹中。
三代の追撃の右ストレートが竹中のテンプルに突き刺さり…。

崩れ落ちるように竹中がダウン。
仰向けに天井を見上げる竹中にカウントが数えられる中、
ここでコーナーからタオルが投げ込まれた。
 

TKOタイムは8R 1分56秒
 
 

OPBF二階級目のベルトを狙ったベテラン竹中。
10歳年下の王者の前に力尽きた。
 

意味のあるジャブを交錯させ続けた二人。
竹中は徹底してボディから攻め、三代はボディで竹中を下がらせた。
超ハイクオリティに基本的なことが突き詰められた試合。

マイジャッジはここまで1P三代のリード。
ダメージをほとんど表に出さなかった竹中だったが
三代が飛び込みながら撃ち込んだ右ストレートに後退…

この勝負所をしっかりと見極めた三代。
しかし、コーナーに詰まった竹中は大逆襲のように左右を振り回し、
三代の顔面を連続で捉えた…。

ここで三代は引かず…もらいながらも相撃ちで仕留め切る。
 

基本的なレベルも高く、そして底力もパワーも勝負勘もある。
この王者は強い…そして、この試合を経て、また強くなる予感も感じさせる。
 

ここからより多くの人々の注目を集めていくであろう若き王者と
歴戦を重ねた元ベテラン王者の戦い…。

試合前、「最後のチャンス」と口にしていた竹中。
この試合後、熊本に戻ったそうだ。
まだまだやれるだろう戦いぶり…しかし、必ず終わりはやって来る。
引退の報を聞き、最後天井を見上げる竹中の姿が、記憶に焼き付けられたように感じた。
 
 
 

観戦中、アルコールをごちそうになり、少し酔ってしまった。
試合後は大阪から観戦に来ていた方と少し飲み、8月の神戸でまた会うことを約束。
滅多に見れないほどに充実した試合が続いたこの日。
いい気持ちで酒におぼれてしまい、気が付いたら朝の漫画喫茶。

二日酔いに苦しみながら、始発に乗り込み名古屋への帰路につく。
電車の中でTwitterを覗き、自分の投稿に驚く…どうやら一人でもう一杯ひっかけたようだ。
…記憶がない。

いい試合を見た後の酒はうまい。
しかし…翌日の弊害も凄い。
 

いい出会いの多かった今回の東京遠征。
6週連続の8興行観戦を予定している今年の夏。
既に2週…3興行分が終了したが、面白くてたまらない試合が続いている。

後楽園ホールの余韻に浸りながら、中日本の興行がもっと増えてほしい思いに心底駆られた。
もっともっと…ボクシングが見たい。
 
 

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