2023/4/22 -愛知・刈谷あいおいホール- 第3試合、第4試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2023/4/22 -愛知・刈谷あいおいホール- 第3試合、第4試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【ミニマム級4回戦】
赤塚 翔(名古屋大橋) vs 川本 大地(changes)

赤塚 翔 4戦2勝2敗
川本 大地 デビュー戦

 

 

スピードもボディワークも距離感も…
川本がハイスペックなボクシングを披露する立ち上がり。
赤塚に触らせずに、破壊力のありそうなボディを叩き込んで行く。

しかし…1R後半から赤塚がしこたまもらいながらも詰め続け…
徐々に徐々にリングが赤塚劇場と化していく。
頭がよく動く川本になかなか拳がヒットしない場面が続いたが、
それでも繰り出される赤塚の怒涛の手数に、少しずつ赤塚のヒットが増えていく。

粘りに粘って、川本を乱戦に引きずり込んで行く赤塚。
ロープに詰めてボディを叩くと、川本の動きが落ちていく。

ズルズルに消耗した川本だったが、粘着質な赤塚のボクシングを受け止め続け
威力のあるパンチを最後まで返し続けた。


マイジャッジは 38-38

公式ジャッジ
39-37 赤塚
39-37 川本
38-38 ドロー

 

そこまで器用な選手には見えない赤塚だが、
北海道からやって来た強敵を前に、その真骨頂を示して見せた。

スペックで上回る相手に、とんでもないペースで手を出し続けそのままフルラウンドを走り切るスタミナ。
強烈に被弾しながらも、お構いなく前進を繰り返した打たれ強さ。
赤塚がその強さを示した。


対して、ハイスペックなボクシングを披露した川本。
相手が赤塚でなければ…、序盤、触ることさえ難しかった。
赤塚の怒涛の手数にも、頭をよく動かし、まともな被弾は最小限に抑えた。
印象以上に赤塚の的中率を低く抑えていたようにも思える。
結果、川本につけたジャッジはヒット数を中心に川本へスコアを振ったようにも感じた。

川本が好選手だったからこそ、赤塚のその強さが明るみになり、
赤塚が強かったからこそ、川本ほどの選手が引き分けに甘んじた。
川本がデビュー戦で演じたこの引き分けの価値は、
二人がこの先の道のりで証明してくれると思っている。

 

【エキシビジョンマッチ】
大坪 真実(名古屋大橋) vs 竹中 佳(高砂)

 

 

元OPBF東洋太平洋ライトフライ級王者の竹中と、台湾からプロデビューを目指す大坪。
台湾からの視聴も多くあったようで、日本語でない応援コメントもチャット欄に多くあった。
大坪は普段は台湾に在住し、日本に来たときには名古屋大橋ジムでトレーニングしているそう。

現在中日本女子で活躍する選手と比較しても、ステップワークは既にNo.1 の域にあるように感じる。
台湾での活躍も楽しみだが、プロとして刈谷のリングに上がってくれる日を楽しみにしたいと思う。

そしてWBO世界ライトフライ級王座にも挑んだ選手が中日本のリングに上がってくれた。
今、異質な盛り上がりを見せる中日本の女子ボクシングに華を添えてくれた。

 

【ライト級4回戦】
伊藤 潤哉(西遠) vs 久松 大輝(とよはし)

伊藤 潤哉 デビュー戦
久松 大輝 1戦1勝(1KO)

 

 

詰めて来た久松を伊藤が右ストレートで捉えて久松が足をばたつかせる立ち上がり。
見合いながら久松が踏み込むと、伊藤のカウンターの右で久松が膝を付きかける場面も。
上々の滑り出しを見せた伊藤だが、撃たせた後に強烈な左フックを思い切り撃ち込んでくる久松に
徐々に徐々に伊藤の手数が減り…距離を取りながら待ちの時間が長くなる。

そこから久松が自分から手を出す頻度を増やすと、さらに伊藤の手数が減っていく。
出るしかない状態に追い込まれた伊藤…
最終ラウンド、意を決したように撃ち合いに飛び込むと試合は乱戦へ。

久松は顔面を跳ね上げられる場面を見せながらも、強烈なボディで伊藤を止めに行く。
腹を効かされながら死力を尽くした伊藤…上も下もボコボコに効かされながら
試合終了直前、強烈な左をカウンターで返して見せる。

逆転KOを演出しておかしくないタイミングの強烈な一撃。
ここで久松も強烈に返して試合終了。
熱い熱い最終ラウンドとなった。


マイジャッジ 40-36 久松

公式ジャッジ
39-37×3 久松


反応速度、伸びる左、破壊力のある拳。
スペックの高さは見せた伊藤。
足を使ってのカウンターボクシングもレベルの低いものではないが、
最終ラウンドの撃ち合いも充分相手に脅威を与える戦いぶり。

この敗戦は自信に変えて欲しい。
持ち合わせるものに経験値さえ積み重なれば、いい位置まで登る選手に思えた。


対して、いきなり効かされた久松だったが、それで臆することはなかった。
撃たせてからの左を思い切り撃ち込み、結果、伊藤を封じ込んで行った。
多少の被弾はお構いなしにグイグイ攻め込んで行く思い切りの良さ。
怒涛の攻撃力で押し切る強さを見せつけた。

爽快で面白い試合をする選手。
A級選手として、後楽園ホールで試合をする姿が見たいと思えた。
目の肥えたマニアも、きっと夢中になってしまう選手だと感じる。

 

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