2022/11/27 -富山・富山産業展示館テクノホール- 前置き(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
11月下旬、雪の状況を確認する。
五年ほど前の同時期は、東海北陸道に雪が降った。
名古屋から富山へは滋賀から福井を大きく回るルートと、
奥飛騨を突っ切って直線的に北上する東海北陸道のルートがある。
山々の間を走り抜ける東海北陸道のルートは雪が早い。
運転の苦手な自分は、雪があるなら東海北陸道は避ける必要がある。
国内ボクシングにおける秘境、富山。
「富山までボクシングを見に行った」を自慢にする後楽園ホールのマニアもいる。
遠い場所、スター選手が彩るわけではない。
そんな興行だからこそ、マニア心をくすぐるものがある。
そして今現在、メインイベンターとしてリングに立つ、長谷 和紀(トヤマ)物語を見れる場所。
そこには白川トレーナー物語のような外伝的な物語もある。
長谷が初めて富山のリングに上がった試合。
前半を優位に進めた試合だったがスリップが頻発。
シューズ裏に松ヤニを塗り直す為、一度試合が中断された。
以降、相手選手の頑張りもあり、長谷が握っていた主導権は曖昧に。
それでも判定自体は長谷のものと思えたが、結果はドロー。
セコンドから白川トレーナーが大きな声で飛ばしていた指示があった。
「その距離以外では全部負けてるぞ!」
響き渡ったその声は長谷の劣勢を印象付けたようにも思えた。
いわゆる、空気を作るというものだ、
その指示が試合に影響を与えたのかはわからない。
ただ、本当に微妙でデリケートだった試合、長谷はあと一歩勝利に届かなかった。
あれから5年ほどたち、A級へと昇格した長谷。
トヤマジムから何人もの選手がプロとしてのリングに上がる。
みるみる、富山のボクシングが活性化していく中、
白川が試合中の選手にかける言葉にも変化を感じる。
白川がトレーナーとして歩む道のりも、富山が描いている物語。
島 史来(トヤマ)がプロになるきっかけを与えたのもトレーナーの言葉だった。
様々な人物たちのドラマが絡み合っている。
この日は全日本選手権決勝。
sakanaさんは準決勝まで撮影し、決勝は奥さんに任せて富山入り。
アマチュアボクシングを撮影の主戦場としてきた人。
その最高峰の舞台を撮影するはずだった…そんな時間を割いて、富山の配信をしてくれる。
配信直前には床に仰向けに寝転がるsakanaさん。
前日まで東京で撮影していた疲れもあるはず、少しでも体力の回復を図っている。
撮影中のトイレなどを懸念して、配信終了までは食事もとらない。
別で職を持ちながら、全国を飛び回っての撮影…。
それなりに壮絶な日々を送っている。
裏を返せば、その日、そのリングで繰り広げられるものにそれだけの価値があるということ。
自分達だけではない、多くの人たちがその戦いに魅せられて、それぞれのボクシング愛を注いでいる。
さて、ここでいつもの言い訳前置き。
自分はファンではあるが、熱狂的なマニア程の肥えた目を持ってはいない。
自分より凄いと思えるファンはそこらじゅうに転がっている。
先に言い訳をしておきたいわけではなく、そういうものだと言っておきたい。
同じ試合を見ていても、違う感想を持つファンもいるわけで…。
ここに書いたことが正解ではないと…。
それだけは認識した上で、読み進めていただきたい。
【カテゴリ別】
2022年中日本ボクシング観戦記一覧に戻る
中日本ボクシング観戦記一覧一覧に戻る
カテゴリ別記事一覧に戻る
【日付別】
【記事一覧】2022年12月に戻る
コメント