2026/8/16 -愛知・いちのみや中央プラザ体育館- セミファイナル、ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
■WBC世界ミニマム級ユース王座決定戦
【ミニマム級8回戦】
宮澤 蓮斗(松田) vs シャーウィン・ダクーロ(比)
ジャブを刺し合いながら、静かに立ち上がった試合。
オープニングヒットはダクーロの右オーバー。
宮澤は固くガードを固めるダクーロに対して、
ガードの上からでも力強くパンチを叩きつけていく。
ダクーロの反撃は素早い出入りで回避。
2Rに入ると、鋭く踏み込んでボディを叩くダクーロ。
宮澤が攻め込む場面ではもらってでもの相打ちでヒヤリとさせる。
宮澤もしっかり踏み込んではいくが、ダク-ロのガードは高い。
3Rも駆け引きの中でしつこくボディを強烈に叩くダクーロ。
宮澤が出入りしながら痛烈なカウンターを浴びせるが、ダクーロはタフに応戦。
効いていておかしくない角度だが、それをあらわにはせず。
4R、踏み込んだダクーロが宮澤にワンツーを撃ち込む。
ここで前に出た宮澤、ダクーロが迎え撃ち痛烈に捉えるが、
宮澤はそれを意にも介さず、被弾しながらもダクーロの顔面を跳ね上げる。
お互いタフネスに危険なパンチを浴びせあう。
4R終了時点の公開採点は39-37×3で宮澤。
マイジャッジも39-37で宮澤。
後半に入り、大きく足を使う宮澤。
前に出るダクーロに詰めさせず、自ら踏み込んでは離れる。
宮澤が踏み込んだ場面ではダクーロが痛烈にボディを叩き、
宮澤がコンビネーションで顔面を叩く。
撃ち合う場面ではダクーロの大きな右も痛烈に宮澤の顔面を捉える。
6R、このラウンドは宮澤が前に出てファイトへ。
痛烈に撃ち合う中、何度も何度もダクーロの顔面を跳ね上げるが
ダクーロはダメージを見せず、思い切りよくボディを叩いて反撃。
7R、ジャブを突く宮澤、ダクーロの強打をかわしながらカウンターを叩きこんでいくが、
もらってもどんどん出てくるダクーロの大きな右オーバー、ボディを被弾。
どうしてこれで倒れないかと思えるほど、
派手に被弾しながらどんどんと手を出してくるダクーロ。
逆にどうしてこれでも宮澤が落ちないかと思えるほど、ダクーロの叩きこむボディは強烈。
最終ラウンド、ファイトを仕掛けていく宮澤。
倒しに行く宮澤に、被弾から一瞬フリーズするような場面を複数回見せながらも
すぐに反撃を見せ、ビッグヒットを奪うダクーロ。
宮澤は攻め手を緩めず、ダクーロの返す手は減っていくが、
それでも反撃のに威力は脅威を感じさせる。
試合終了間際にはダクーロが宮澤の顔面を跳ね上げる場面も見せて試合終了。
マイジャッジは79-73で宮澤。
公式ジャッジは78-74×2、79-73の3-0で宮澤が勝利。
激しい炸裂音を上げながら、両者の拳が突き刺さり合った試合。
首がよじれるような場面も頻発。
それでもタフに戦い続けた二人、ダメージを表には出さず、消耗も見せない。
強打を恐れず、出入りして数多くのパンチを叩きつけた宮澤。
被弾にも臆することなく、強打を振るい続けたダクーロ。
ただただ、激しく勇敢にフルラウンドを戦い切った。
勇敢な二人がぶつかり合った8Rだったようにも思う。
相手は比国ユース王者、アジアの強豪ホープを相手にはっきりとした勝利で宮澤が戴冠。
これで30位以内に入るだろうWBC世界ランキング。
挑戦資格を得る15位以内に入れば、宮澤の対戦相手としての価値はより大きくなる。
ユース王座を複数回防衛していくことで、かなうことを考えると、
この試合で「世界挑戦資格を射程」に入れたと言っていいと思える。
世界王座に国内で挑むには、世界ランキング15位以内と、必要なものがもう一つ…。
主要地域王座の3つのうちどれか…日本、OPBF、WBO-APのいずれかの戴冠歴が必要となる。
宮澤がいつ挑んでいくのか…一つ一つ、積み重ねた先にそれが待っているはずだ。
宮澤 蓮斗 14戦9勝(3KO)3敗2分
シャーウィン・ダクーロ 9戦6勝(2KO)2敗1分
【52.5kg契約8回戦】
畑中 建人(畑中) vs ケネス・アルビノ(比)
試合開始から好戦的に拳が飛び合う。
ピノイらしく、一撃で終わらせる可能性をはらむ強打を撃ち込んでくるアルビノ。
それに対し、真っ向から拳を交えに行く畑中。
好戦的に強打を振るいスリリングにカウンターを合わせる。
2Rもまた、畑中は好戦的な姿勢を崩さず。
被弾も織り込み済みとばかりに強打を撃ち込んでいく。
振り回すわけでなく、相手の強打に合わせて致命傷となりえる強打を放り込む。
3Rには思い切って右を撃ちこむアルビノに、渾身の右をカウンターで撃ち込む畑中。
タイミングが少しでもズレれば、逆に痛烈なカウンターとなる一激。
これを連発して叩きこんでいく。
度重なる被弾からか、アルビノの圧が弱まる。
4R、ジャブを突きながら距離を取る畑中だが、
アルビノが撃ち込んできたところではやはり強打で応戦。
ロープ際、アルビノのガード脇からの強打に一瞬ヒザが折れる畑中。
5R、足を止めて前に出た畑中。
撃ち合いの中で被弾が目立つと思った矢先…
アルビノが右フックで捉えると畑中はズルズルと後退。
アルビノが一気に攻め込み、捉えていく…。
反撃の手も出ない中、レフリーが割って入るとともに崩れ落ちる畑中。
試合はそのままTKO、タンカが呼び込まれての退場となった。
TKOタイムは5R 56秒
ここまでのマイジャッジは全ラウンド畑中がとっていた。
実力的にも、試合展開的にもリスクを犯す必要はなかったはずだ。
それでも畑中は撃ち合いに行った。
WBO-AP王座の陥落以降だろうか、畑中はこれまで以上に撃ち合う場面を見せるようになった。
倒し合いの試合も演じ、畑中のボクシングはとにかく面白く、
観衆を喜ばせるものになっていったようにも思う。
そこまでがどんな試合であろうと、畑中が出てくれば会場は熱気に包まれる。
看板としては堂々たる戦いっぷりだった。
チケットを買ってやって来るファンを喜ばせる姿に自分は歓喜していた。
畑中の真意はわからない。人間の気持ちのことだ。
ただ、プロボクサーとして、メインイベンターとして。
自分たちの期待に応え続けようとしてくれているように見えた。
コーナーで力尽きるまでに、自分たちのために戦ってくれた。
本当のことはわからない。そう見えた。
畑中建人が今時点、世界最強じゃないことなんかわかっている。
だけど、建人じゃなきゃ見れなかった景色がある。
畑中建人がいる時代に、ボクシングファンであれてよかった。
そしてこれからも、
プリンスピンクの幟旗の中を入場して来る畑中の姿を心待ちにしていきたい。
畑中 建人 20戦18勝(12KO)2敗
ケネス・アルビノ 12戦8勝(5KO)3敗1分
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