2020/11/01 -刈谷・あいおいホール- セミファイナル・ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【スーパーフライ級8回戦】
頼政 和法(レパード玉熊) vs 村上 勝也(名古屋大橋)
頼政 和法 14戦5勝(2KO)6敗3分
村上 勝也 11戦8勝(2KO)2敗1分 日本フライ級14位
お互いに距離を置いた1R。
村上が先手で踏み込み、ワンツー、右ボディストレートを撃ち込んで行く展開。
ラウンド終盤、頼政が入ろうと試み始めるが、村上の懐は深く、離れ際に右ストレートを浴びる。
2R、じわりじわりと入ろうとする頼政を右ストレートを浴びせる村上。
どっしり構える村上の周りを小さなステップでまわりながら踏み込むタイミングを探す。
効かせるようなヒットはないが、頼政に入る隙を与えず、村上がガッチリと主導権を握る。
3R、頼政が思い切って振り出した右ストレートに強烈に右ストレートを合わせる村上。
タイミング的には危ないものだが、頼政はビクともしない。
頼政が飛び込むタイミングを増やし、強烈に左ボディを撃ち込む場面を作るものの
拳を当てられる場面は多くない。
4R、常に一定の距離をキープし、時折長いパンチを入れていく村上。
ボディストレートを伸ばすなど、頼政のパンチもヒット。
主導権自体は村上にあるように見えるが、頼政のディフェンスも良く、
ビッグヒットは貰わない。
5R、開始直後、より圧力を強めた頼政のジャブでこの日初めて村上のアゴがあがる。
詰めていく頼政に、少しずつ、村上の足が忙しくなる。
しっかりと捌きながら右ボディや右アッパーなど、時折村上のパワーおアンチがヒットするように…。
距離が詰まる場面は増えたが、頼政が主導権を握るには至らない。
6R、前に出てくる頼政に対し、下がりながらも時折グッと足を止めてボディを襲う村上。
村上が小気味よくジャブをヒットさせる中、頼政の右がカウンターで刺さる場面も。
ポイントでは圧倒的に離されているように見える中、
頼政が前に出る場面を増やし、少しずつ、少しずつ可能性を高めていく。
7R、足を使って完全に捌きにかかる村上。
アウトボクサー対ファイターで、アウトボクサーが優位に立つ典型のような形で頼政を翻弄する。
しかし…頼政も追いかける展開で飛び込んで右ストレートをヒット。
迎え撃つ村上のパンチを浴びながらも、可能性に賭けていく。
8R、愚直な前身で追いかけていく頼政。
ラウンド中盤には、村上は足を止めてパンチを交わす場面も作り
鋭利な左アッパーで頼政の顔面を跳ね上げて魅せる。
ラウンド終盤、しつこく追いかけ続ける頼政と撃ち合い、
そこでも上回ってみせて試合終了のゴング。
マイジャッジ 80-72 村上
公式ジャッジ
80-72×2
79-73
3-0 村上
【59.5キロ契約8回戦】
力石 政法(緑) vs それいけ 太一(湘南山神)
力石 政法 9戦8勝(4KO)1敗 日本ライト級2位 OPBF東洋太平洋ライト級9位
それいけ 太一 10戦7勝(5KO)3敗 日本スーパーフェザー級16位
1R、じわりじわりと前に出る太一に対し、同じ分だけ下がりながら間合いを測る力石。
中盤過ぎ、太一が飛び込むと、前の手の右フックを引っ掛けて周る力石。
緊張感は継続されるなか、力石が時折ジャブを突き刺していく展開でこのラウンドが終了。
2R、アタックを増やす太一。
しかし、力石はそのたびに再度に周り、なかなか捉えることはできない…。
入ろうとする度に右で止められる…。
力石の方は左をなかなか出さず、ビッグヒットはなかなか生まれないまま
このラウンドも終わるかと終わるかと思えたタイミングで、
突如力石が放ったワンツーで、太一が後ろ倒しにダウン。
太一が立ち上がったところでこのラウンドが終了。
3R、このラウンドもジッと相手を見据えながら距離を維持する力石。
飛び込むタイミングを探る太一に対し、またも突如のワンツーを突き刺してダウンを奪う。
ここも立ち上がった太一、状況を打開しようと自ら前に出るも、
待っていたのは力石の右フック…ぐしゃりと突き刺さってのダウンにレフリーは試合をストップ。
TKOタイムは3R 1分25秒。
2度の強烈なダウンを奪われながら、前に出て展開を変えようと試みた太一。
力の差はあったが…食い下がろうとした姿に、なんとしてでも勝ちを目指す…
そんな姿を見た気がした。
また刈谷のリングで見たいと感じる。
試合後、スーパーフェザー級でのタイトルを目指す旨を口にした力石。
現在、日本王座のベルトを巻くのは坂 晃典(仲里)。
力石に唯一の黒星を付けた男だ。
既に指名挑戦者は決まっており、日本2位の力石が勝利を飾ったとは言え、
二人のボクサーズロードが交わるかどうかには、まだ不確定要素が多い。
坂がその王座を守れるか否か、また、防衛したとしても、
現在の坂はOPBF東洋太平洋1位、WBOアジア太平洋2位と、それぞれの王座に手が届く位置にいる。
それでも、もし二人が戦うべき二人なのであれば…
自然と交わる方向に行く…そういうものだと思っている。
それぞれがそれぞれに目指す場所がある。
だからこそ、二人が再び拳を交わす日を願っている。
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