2022/04/24 -三重・メッセウィングみえ- 第3試合、セミファイナル(中日本ボクシング観戦記)　ボクシング選手名鑑ピックアップ！

■2022年度中日本スーパーフェザー級新人王準決勝
【スーパーフェザー級4回戦】
山辺蓮(市野)　vs　佐藤康平(中日)

山辺蓮　3戦2勝(2KO)1敗
佐藤康平　6戦1勝(1KO)4敗1分

　※試合映像がある為、試合描写は割愛いたします。

山辺の強さばかりが際立った試合。
消耗戦に強い佐藤だったが、その消耗戦に持ち込む前にねじ伏せられた。

タフなはずの佐藤から複数回のダウンを奪った左はやはり逸品。
ただただ、山辺が強かった。
階級を落としたが、キレもよく、全日本新人王の頂きへ向けて
好スタートを切ったように感じる。

二度目の網膜剥離から復帰の佐藤。
TKOとなったダウンは痛烈な被弾だったが、
すくっと立ち上がりダメージは感じさせず、タフさと回復の早さは健在に見えた。

多少の実力差があっても混戦に持ち込める選手だと思っている。
体で押し合う展開に持ち込めれば、誰がやっても厄介な選手になる。
有望選手を佐藤ワールドに引きずり込んでいくのではないか…そんな期待感が消えることはない。

全ての試合を勝っていくような選手ではないが、
驚きの結果をもたらす可能性のある選手。
この先も、佐藤が何かを巻き起こすこと、期待して行きたいと思う。

濱口人夢　11戦6勝3敗2分
テルのび太　10戦6勝(3KO)3敗1分

　※試合映像がある為、試合描写は割愛いたします。

前半から中盤にかけて、テルが圧倒した。
インファイトの中でポジションをコントロールし、
コンビネーションの中で、多彩な角度から拳を捻じ込んで行く。
中日本No.1インファイターが、その精度と質をさらに上げて来た。

カエル飛び、アンパンチ、そして真上から振り下ろす「トムボンバー」。
ド変則のファイトをみせる濱口に対して、崩されることがなかった。
テルのファイトが強固に練り上げられたものであることを示しているように思う。

フルマークの結果が示す通り、テルのび太がその強さを爆発させていた。

対して濱口は、ラッシュを浴びながら観客に拍手を要求。
挑発行為も多数ありながら、度胆を抜く変則パンチで会場を盛り上げ
対戦相手のテルからも「真のエンターテイナー」と評された。

抜群のタフネスで後半に入ると、ポイントをとるまではいかないまでも、
圧倒的に上回られていたファイトを盛り返す。
信じられないタイミングで拳を放り込んで行く姿には、
観客席の元選手からも「このタイミングで撃てる！？」と驚愕の声。

渾身で放り込む右拳は試合前から骨折しているもの。
ネジがぶっ飛んだ戦いぶりは、濱口人夢ここにあり！感が凄かった。
ぜひとも映像で見てもらいたい試合。

なお、濱口のSNSには「次が最後の試合」等の内容が残っているが
引退宣言は撤回済みで、気持ちはもう既に先へ向かっている様子。
異端児が巻き起こすファイトを楽しみにしている。

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