2018/4/7 -後楽園ホール- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
残業にハマった4/6夜、大慌てで仕事場を飛び出し一旦家へ。
私服に着替えて夜のバスに飛び乗る。
名古屋駅へ到着して、駆け足で夜行バスへ。
半年ぶりの…聖地後楽園ホール。
ワクワクが止まらない。
夜行バスの中でぐっすり眠れるように、前日は夜更かし。
作戦通りに寝不足の頭痛を抱えながらバスに乗り込む。
目が覚めれば新宿バスタ。
電車に乗り、小岩へ向かう。
自分の父親と同じ歳のマニアと落ち合い、電車で千葉に向かって移動。
古い時代の選手達の話を存分に聞かせてもらう。
千葉では80年代の中量級に詳しいマニアと合流。
カラオケボックスに入り、一切歌わずにバカ話と積もる話とボクシングの話。
ひとしきり楽しんだ後は、中野にあるボクシンググッズのお店、go-rockへ。
〒164ー0001
東京都中野区中野5ー52ー15
中野ブロードウェイ3階
go-rock
03ー5380ー8289
営業時間12:00~20:00
水曜定休日
お気に入りのお店。
美人な店主とボクシングの話でとにかく盛り上がれる。
現役選手も元選手も多数訪れるお店なので、驚きの出会いがあるかも!
その後いよいよ後楽園ホール。
キックや他格闘技にも詳しいマニアと水道橋で落ち合っていざホールへ。
途中で「餃子」を購入し、独特の空気漂う階段を上って入口の列に並ぶ。
今回、この興行には中日本の駿河ジムから移籍した青木 クリスチャーノ(角海老宝石)が出場。
角海老宝石ジムに、青木クリスチャーノからチケットを買いたい旨を伝えると…。
マネージャーさんがチケット購入のすべての段取りをつけてくれた。
選手からチケットを買うとその一部が選手のファイトマネーになる…。
これが慣例となっている為、なるべくチケットは選手から買いたいという思いが強くなっていて、
昨年あたりから選手から積極的にチケットを購入しているが…。
試合前の減量がきつい時期にチケットを準備させてしまうこともあり、申し訳ない思いも過ぎったりする。
ジムのマネージャーが代わってその辺りを行ってくれることで、こちらも安心してチケットが買える。
そして…送られてきたチケットと一緒にサイン入りのTシャツやらなんやら…。
こんなのいいんですか!?っていう状況。
嬉しくてたまらない。
角海老宝石ジム…恐るべし。
中日本のジムもぜひ取り入れて欲しい思い。
【ちなみに僕がよく使うチケットの買い方。】
①SNSなどを通じて選手にチケットを買わせてほしい旨を伝える。
②チケット代を振り込む口座番号と、こちらの住所を交換。
③チケット代金を振り込む。
④選手が振り込みを確認出来たら、郵送してもらう。
チケットの裏にサインを書いてくれたり、手紙を添えてくれたり。
選手がチケットを贈ってくれた封筒は宝物としてとってあったりする。
自分にしか手に入らないレアグッズを沢山ゲットできちゃいます。
さてさて、入場して一番最初に受付に、準備してきた激励賞を出したい旨を伝える。
すると…リングアナに渡してくださいとのこと。
リングサイドに向かうと、リングアナ不在…。
杉山レフリーがいた為、激励賞を出したい旨を伝えると、
「中身の現金は抜いて直接本人に渡してください」と言われる。
トラブルのもとになるからだそうだ。
そこで伝える。
「すいません、面識ありません。タイ人なんです。」
レフリー驚愕の表情。
「え!?タイ語しゃべれるの?」
「試合見たことあるの?」
「ほんとにファンなの?」
「動画で見てます、好きなんです!」
今回、激励賞を出したのはラーチャシー・シットサイトーン(タイ)。
タイ人と見れば「噛ませ!噛ませ!」と言われる中で、3人の日本人を討ち倒し、
OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座をぶんどったタイの戦士だ。
タイ人=全員噛ませという空気にジクジクたる思いを抱いていた中で、
ラーチャシーの活躍は鬱憤を晴らしてくれた。
そのうち1試合は事故につながってしまっているが、ラーチャシーには何の罪もない。
何度も日本に来て欲しい…そんな思いがある。
かなりのレアケースらしく戸惑うレフリー。
「ちょっと待ってて…」
詳細は割愛するが、激励賞を手渡しできるよう段取ってくれた。
“ボクシング選手名鑑”とだけ記載した封筒を見て
「名前入れた方がいいんじゃないの?」
「読み上げてもらえるよ?」
「本当にいいの?」
なんて何度も気遣ってくれた。
本当にありがたいが、“ボクシング選手名鑑”の名前と気持ちだけ伝われば充分なので遠慮しておいた。
【左側が勝者】
住田 愛斗(角海老宝石) 6R判定 3-0(59-56、60-54、60-54) 川島 克彦(将拳)
住田は相手を下から崩していく強いボクシングを披露。
頭の中では近藤 冬真(蟹江)と対戦したらどうなるだろう…なんて空想をした。
いきなり有望選手を発見。
川島は小刻みにステップを踏みながら、ガードを高く上げて相手との距離を潰していく変則ファイター。
力は強そうに見えたし、何よりボディを幾度も撃たれながら戦い抜いた試合ぶりに感動させてくれた。
松浦 克貴(岡崎)ならこの曲者とどう対峙するだろう…。
佐藤 剛(角海老宝石) 6R判定 3-0(60-54、60-54、60-54) 阿部 義樹(元気)
長井 佑聖(市野)を倒して全日本新人王を獲得した佐藤が登場。
いや…これは強い。激しい圧力をかけてグイグイ押し込んでくる。
そして、ハンドスピードもある強烈な一撃を撃ち込む。
矢島 大樹(松田)とのランカー対決なんてあったら…どちらが押し勝つんだろうか。
阿部は終始押し込まれてしまった形、最終的にはレフリーのブレイクなどで相手が飛び込んでくる瞬間を
カウンターで狙う一発勝負しか選択肢がない状態にまで陥ったように見えた。
しかし、その勝ち筋を諦めることなく、ダメージと披露でボロボロになりながら最終ラウンドまで抵抗。
わずかな可能性だったかもしれないが、そこに賭け続けた阿部は最高だったと思う。
青木 クリスチャーノ(角海老宝石) 1RTKO ドゥアンビチット・ゲーオクワンリゾートボクシングキャンプ(タイ)
強烈に振って来るドゥアンビチットの強打をもらうシーンもあり、ヒヤリとさせたが
一撃叩き込んで効かせると圧巻の仕留めでダウン奪取。
再開後もしっかり仕留め切って移籍初戦を勝利。
東京でも頑張れ、俺達の中日本新人王!
ドゥアンビチットは別府 優樹(久留米櫛間)からダウンを奪ったその強烈なパンチを大きく振るって見せた。
とにかく速く、そして迫力のあるその強打だったが、一撃効かされた後は一気に衰退。
それでも、しっかり勝利を狙っていった戦士の姿を見た。
福本 祥馬(角海老宝石) 1RTKO マキシ・ナハク(インドネシア)
アマチュア5冠の日本ランカーが危なげなくインドネシア人を仕留めた。
過去にはABCO(WBCアジア)シルバー王座を獲得しているナハクだが…この日はいいところなし。
しかし、最初のダウンはボディブローからだが…ローブローをアピールしながら
リングに膝をつくナハクには何が何でも勝利に対する執念を感じた。
斎藤 一貴(角海老宝石) 4RKO マルボン・ボディオンガン(比)
お互い鋭利なパンチを繰り出し合う試合。
内容は拮抗し、斎藤が危険な角度のパンチを浴びるシーンも複数回。
比国ランカーのボディオンガンはこれで日本3戦目、未勝利だが決して楽な相手ではなさそうに見えた。
しかし、4Rには斎藤がボディで試合を決め、前のめりにうずくまったボディオンガンにテンカウント。
渡部 あきのり(角海老宝石) 8R判定 3-0(78-74、78-74、80-73) ラーチャシー・シットサイトーン(タイ)
前半4Rは拮抗し、マイジャッジはドロー。
後半はお互いに失速したが、随所にテクニックを散りばめたラーチャシー。
しかし、時折ノーガードで渡部に顔面を撃たせ効いてないアピールを繰り返したラーチャシー。
渡部の強打にビクともしないタフさは見せつけたが…ポイントをさらわれて判定負け。
しかし本人は勝っていた実感があったよう。
判定に不満の色を示しながらリングをあとにした。
マイジャッジは78-74で渡部。
強いタイ人として認知を得て来たか、試合後には「ラーチャシー!」の声がファンの間から飛び
その空気が嬉しい限りだった。
【日本フェザー級タイトルマッチ】
源 大輝(ワタナベ) 7RTKO 大橋 健典(角海老宝石)
最強挑戦者決定戦を勝ち抜けた源に対し、
前王者の坂 晃典(仲里)がゴングを勘違いした瞬間を逃さず王座を獲得した大橋。
スピードとパワーに溢れた二人の戦いは、
一発で終わってもおかしくないようなパンチが交錯し合った熱戦。
形としては結果も、KOまでの採点も源が圧倒した形にはなったが
小気味いいスピードも相まって、激烈面白い日本タイトルマッチになった。
翌日は倉敷で観戦予定だったため、最後まで見られるか際どい中…
リミットに設定していた時間を迎えたのはメインの4R終了時点。
余裕をもって設定したリミット時間だった為…我慢できずにギリギリの時間を検索。
粘れるだけ粘ろうと覚悟を決めて以降を観戦。
試合が終わった瞬間、ダッシュで後楽園ホールを後にした。
電車に飛び乗り、試合を振り返る。
外国人が多い興行…噛ませが多い日…なんて声も聞こえたが
実際見てみると、一癖も二癖もあるアジア人が揃っていた。
結果、KOが続いたおかげで最後まで観戦することができたが…
勝った側がしっかりと仕留め切った結果だったと思う。
6回戦も、メインもしっかりと面白かった興行。
満足感いっぱいの中、順調に新宿バスタに到着し…そのまま夜行バスで倉敷へ。
しばし休眠。
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