登竜門 ロジャー・メイウェザー(米)③ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/09/15
ロジャー・メイウェザー(米)のピックアップ3日目。
前回は、連戦連勝でロジャーがホープ対決に辿り着いたところまで。
ホープとホープがぶつかりあい、お互いの実力を確かめ合う。
世界戦線に喰い込んでいくのにふさわしいかどうか…
勝てば華々しく注目され、さらに高いレベルの相手が用意され…
負ければ地味で苦しい遠回りを余儀なくされる…。
そんな1戦、対角コーナーにたたずむのは19勝1敗のカールトン・スパロウ(米)。
このとき、ロジャーは9戦9勝。
プロキャリアでは倍を誇る相手との戦い。
ハイスピードの攻防で幕を開けたロジャーとスパロウの試合。
オープニングヒットはスパローの強烈なワンツー。
しかし、ロジャーもカウンターで右の強打を二つ入れてやり返すと
スパロウのダッキングに合わせてもう一つ右を撃ち降ろす。
スパロウはロジャーに突進し、ロープ際まで追い込むとまたもワンツーをたたき込み
離れ際に右ボディフックをめり込ませる。
さらに攻めようとしたスパロウに、アッパーを直撃させて体を入れ替えるロジャー。
そのままロープ際からエスケープするかと思いきや、
少し余裕があるのを見て、右フックを3つに、左右のアッパーを1つずつ入れてから脱出。
…落ち着き払ったロジャーの攻防は、勢いで攻めるスパロウに対して一枚も二枚も上の実力差を見せつける。
リーチ差で劣るスパロウは突進してガチャガチャとしたインファイトを求めるものの、
ロジャーは下がりながらのカウンターで右の強打を突き刺しながら、
接近するとクリンチでスパロウを絡め取る。
さらに活路が接近戦にしかないスパロウが、遠い距離から強引なロングフックを振るい体が流れると
ロジャーはそこに右ストレートを突き刺し、スパロウは尻もち。
バランスが崩れたところ突き刺した、ロジャーの巧さが光るダウン奪取。
再開後、挽回しようと一気に攻めて出るスパロウ。
下がりながら強烈なカウンターを浴びせるロジャーを追いかけまわし、
相撃ちながらもロジャーに強烈な右アッパーを入れると、
後続打で綺麗に左フックをヒットさせてこのラウンドをゴング。
濃厚な1Rが終了します。
2Rが開始されると、1Rよりディフェンスに意識を置いたロジャー。
こうなると試合は一方的になってしまう。
攻めれば攻めるほどカウンターに襲われるスパロウ。
しかしそれでも懐の深いロジャーには攻め込んでいくしかない。
時折パンチをヒットさせても、後続の流れは断ち切られてしまう。
3R終盤には撃ち降ろしの右を直撃させられるスパロウ。
そのまま攻め込もうとしたところで足がもつれて前のめりに倒れ込む。
ヒットからワンテンポずれたことで、スリップにはなりましたが…
既に抱え込んだダメージは大きそうに見える。
4R序盤、スパロウはワンツーで攻め込み右ストレートをクリーンヒット。
しかし、以降は攻めれば攻めるだけカウンターを突き刺される展開に、
既に手が出なくなってきたスパロウ。
繰り出すパンチはワンツーがほとんど。
5R序盤、スパロウはクリンチ際で何度もボディを突き刺す。
これまでもラウンド開始直後は優勢に進める場面もあるものの、
時間が進むにつれてカウンターの餌食になっていってしまう。
このラウンドもまた、同じ展開を辿り…
ラウンド終盤、ロジャーがワンツーのタイミングで放った左フックからの右ストレートが突き刺さる。
スパロウは意識が飛び…大きく膝を折る。
このチャンスに攻め込んだロジャーは大きな右を4つ立て続けに放り込む。
たまらず崩れ落ちたスパロウ…
なんとか立ち上がったものの、足元の定まらないスパロウに、レフリーは試合をストップ。
スパロウ…実はタイトルとは全く無縁の選手だったんですが…
ロジャーに食い下がれるほどのスピードを持ち、撃ち込むパンチも強烈。
しかし、技術とフレームの差で圧倒的にロジャーの前に散ってしまいます。
ホープ対決に勝ち残ったロジャー。
さらにその力を試されるように、次戦ではこの時、既に50戦以上のキャリアを持ち
WBC世界スーパーフェザー級王座に挑戦経験のあるベテラン、アルツーロ・レオン(米)と対戦。
実績豊かなこの相手に対して3-0の判定勝利。
さらにはNABF北米ライト級王座に挑戦経験のあるフランキー・モールトリー(米)を9RTKO…。
ここまでデビューからわずか1年4か月。
ホープやベテランの難敵たちを一蹴しての12連勝。
注目度を増して、8年も先にデビューした兄、フロイド・メイウェザー(米)より先に
地域王座への挑戦を実現させます。
メイウェザー家にとって初めてのベルトがかかった試合。
階段飛ばしで辿り着いたロジャー…経験不足の声もある中…
さらに高いレベルで実力を見せつけることとなります。
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