不覚 ロジャー・メイウェザー(米)⑨ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/09/27

不覚 ロジャー・メイウェザー(米)⑨ ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2016/09/27
 
 

 

ロジャー・メイウェザー(米)のピックアップ9日目。
 

前回は世界王座陥落後の再起戦でロッキー・ロックリッジ(米)に衝撃の1RKO負け。
WBA世界スーパーフェザー級王座を手放してしまったところまで。
 
 
 

さて、初の敗北で王座陥落となってしまったロジャー。
ここからは、ライト級で戦いスーパーフェザー級とライト級、双方の階級での道を模索します。
 

再起戦では、のちにWBO世界スーパーライト級王座に2度挑戦するトニー・バルタザール(米)と対戦。
ホープとして期待されていたバルタザールですが、同じくホープとして期待された
ハワード・デービスJr(米)、ロビン・ブレイク(米)との試合に敗北。
“The Tiger”と異名された若武者も2つの黒星で出世レースから脱落しかけていた形…。
 

バルタザールにとって、ロジャーとの戦いはビッグチャンス。
相手は世界王座陥落直後の元世界王者。
ここで勝てば一発逆転の世界戦線急浮上は間違いない。

会場はバルタザールのホーム、カリフォルニア。
大声援がバルタザールを後押しします。
 

1Rは足を使いながらジャブを刺していくロジャー。
対してそのジャブをかいくぐってボディから崩したいバルタザール。
踏み込むタイミングを計るところにロジャーが長くスナッピーなジャブを突き刺していきます。
 

2R序盤、ロジャーのジャブの引きに合わせて踏み込んだバルタザール。
強烈に左フックを合わせて、コーナーに追い込むと、インファイトへ持ち込む。
激しいファイトの中で撃ち勝つのはバルタザール。
なんとか、左フックを引っ掛けて抜け出したロジャー…。
以降、警戒を強め、大きく距離をあけてアウトボクシングを徹底する。
 

3R、大きく距離をあけるロジャー。お互いに手数自体が減る。
そんな中でも触るようなジャブでバルタザールから軽いヒットを奪っていくロジャー。
バルタザールのパンチはほとんど届かず、前半はジャブでボディを叩くのがやっと。
しかし後半、プレッシャーを強めて浅いながらも、バルタザールがいくつかヒットを奪う。
 

4R、ロジャーが展開をコントロールし始める。
相変わらず距離をあけ、リーチ差を生かしたアウトボクシングを徹底。
時には右ストレートから入るなど、変化を付けてコントロール。
バルタザールもパンチの引きに合わせて踏み込んで強打をヒットさせるものの、
ヒットの数、手数ともにロジャーに上回られてしまう。
 

5R、徹底的に足を使い続けるロジャーに観衆からブーイングが強まる。
戦う二人はリング上で時折、口論をしているよう。
逃げ回るロジャーに、追いかけるバルタザール。
ヒット数では圧倒的にロジャーが制するものの…
後半に入るとバルタザールの力を込めたパンチがヒットする場面が増え始める。
 

6R、展開自体は変わらないものの、頭を下げて突っ込んでくるバルタザールの
後頭部にパンチを撃ち降ろそうとするロジャーに、
ローブローを撃ち込むバルタザール…試合が荒れ始めてしまう。
 

7R、組みついてクリンチ際で強引に振り始めるバルタザール。
ホールドが甘くこれが有効に作用。
乱されたロジャーはバルタザールのジャブを被弾するようになる。

そのバルタザールが追いかけながら刺すジャブで、ロジャーは何度も膝を折ってしまう。
効くほど強烈なパンチには見えないものの、本来アウトボクサーではないロジャー。
バランスに問題があり、効いたように見えてしまう。
 

8R、攻勢を強めたバルタザール。
相変わらず足を使うロジャーはさらに守勢を強め、その分適格性が若干落ちてくる。
客席からは強いブーイングが…。
ラウンド終盤は二人が撃ち合うものの…距離が詰まる前に強引に撃ち合ったバルタザール。
この場面の撃ち合いはロジャーに軍配。
 

9R、捌くロジャーに追うバルタザール。
お互いに決定的な場面は作れない。
ヒット数で言えばロジャーが上回っている状況は変わらず…しかし、消極的過ぎるようにも見える。
力のこもったヒットはほとんど見られず、ジャッジが何を優先するか…で
ジャッジの採点は変わってしまいそう。
 

10R、最終ラウンド、撃ち合いに出たロジャー。
距離がある程度あればロジャーが上回るものの、
密着するとバルタザールがロジャーのパンチをしっかりガードしながら
ナックルでロジャーを捉えていく…。

体全体でロジャーを押し込みながら、密着戦を求めるバルタザール。
終始この密着戦でバルタザールが上回ったものの、ラウンド終盤には
わずかに出来上がった距離から一気にロジャーがパンチをまとめる。

バルタザールはロジャーのパンチがやむのを待って体を預けて距離をつぶす。
混戦模様の中、試合は終了のゴング。
 
 

判定が読み上げられる…判定は3-0…
 
 

勝者、バルタザール。
元世界王者を破った殊勲に湧き上がる大歓声。
わずかに聞こえるブーイングはかき消される。

信じられない…そんな表情のロジャー。
アグレッシブで言えば間違いなくバルタザール…最大5P開いた点差。
しかし、ヒット数で言えば間違いなくロジャー…。

点差が開いたジャッジがいたとは言え、どう採点するかではロジャーの手が上がっておかしくなかった試合。
自身では勝った感触があったのでしょう…。
しかし、ジャッジ席に誰が座るかは、運の要素を多分に含む。
 

結局、判定での敗北を喫したロジャー…再挑戦への道は遠ざかる。
 
 

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