2025/11/30 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合~第5試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2025/11/30 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合~第5試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【50kg契約4回戦】
安田 拳眞(天熊丸木) vs 安井 新空(松田)

4R判定 2-1(40-35、37-38、39-36)
勝者:安田

1R、最初の撃ち合いの中、安田がテンプルに右を撃ちおろし、痛烈なダウンシーン。
立ち上がった安井はクリンチで間をとると落ち着いてこの窮地を逃れる。

強烈なボディから切り崩しにかかる安井に対し、鋭く短いパンチでやり返す安田。
好戦的な安田に対し、頭をつけての撃ち合いになるシーンも。
しかし後半に向けて回転の上がっていく安田が一発当たると立て続けに捉える。、

撃ち合いの中でも、細かくポジションを変えて
外していく安井と上体柔らかくパンチを外す安田。
決して殴り合いではないファイトが繰り広げられていく。

ダウンから、強烈なボディを叩いて巻き返しにかかった安井。
常に足は動き、激しい撃ち合いの中でも丁寧さが目を惹いた。

マイジャッジは39-36で安田。

多彩なコンビネーションとロングレンジから撃ち込む右ボディストレート。
デビュー戦とは思えない安田の動き。
1戦1分の選手とデビュー戦選手の戦いとは思えなかった。
ボクシングのレベル自体が上がり続けていることを感じさせてくれた試合だった。

拮抗したラウンドが続いた試合、ダウンから1ジャッジは安井の逆転とつけた。
デビュー戦選手とは言え、レベルの高い安田を相手にこれだけの戦いを演じた。
新人王トーナメント参戦があれば、ダークホース的な存在となってくれそうにも思えた。

安田 拳眞 1戦1勝
安井 新空 2戦1敗1分

 

【スーパーバンタム級4回戦】
高橋 梨久(トコナメ) vs 中井 裕人(西遠)

4R判定 3-0(40-36、40-36、40-36)
勝者:高橋

足を使ってうるさく左を出し、高橋の前進を阻む中井。
ただ、高橋が巧く外してヒットにはさせず。
左が邪魔にはなるものの、時折詰めてボディから叩く高橋。
不意を突いて左ストレートを突き刺す中井。
どちらともとれるラウンドが並んだ前半。

後半に入ると、高橋が圧力を増し、粘っこく接近する。
はがそうと左を突いても突いても離れず、粘っこく戦っていく高橋。
入り際に叩き込まれる中井のアッパーにもひるまず。

最終ラウンドは圧力を受けながら痛烈に入り際を捉える場面を増やした中井。
ラウンドはより拮抗して終了のゴングを迎える。

マイジャッジは39-37 高橋

明確だったのは3Rくらいだろうか。
際どいラウンドが続くなかでのフルマークとなった。
しつこくしつこく攻め続けた高橋をジャッジは評価。
接戦のフルマーク。

猛烈にトライし続けた高橋。
その圧を受けながらも、動き回り続け強打を叩きこんだ中井。
どちらも消耗を見せることなく走り切った。
普段の努力も、リング上の熱量も伝わる試合。

ナイスファイトと叫んでしまうような試合だった。

高橋 梨久 8戦4勝2敗2分
中井 裕人 3戦1勝2敗

 

【フェザー級4回戦】
山田 佑飛(天熊丸木) vs 杉山 光輝(駿河男児)

2R終了TKO

スピードもバネも抜群、デビュー戦の山田。
右の撃ちおろしをきっかけにロープまで追い込む場面も。
杉山は落ち着いて柔らかく外しながらカウンターで右ストレートをヒット。

2R後半に入ると、お互いに好戦的になっていく中で、
山田のコンビネーションの中の右フックが痛烈にヒット。
さらに別の場面では右ストレートも突き刺さり
ラウンド終盤には右ストレートで杉山の腰が落ちる。

いくつものビッグヒットを重ねた山田。
コーナーへ帰る足取りもおぼつかない杉山。

3R開始のゴング、椅子から立ち上がったところで
杉山コーナーはダメージの深さからか試合を棄権。
インターバルの1分では回復しきらず、試合終了を判断した。

コーナーが冷静に判断し、杉山を守った格好。
圧倒的に攻め込まれてはいたが、杉山の痛烈なヒットもあった。
ダウンもない状態での棄権は勇気がいると思える。
英断だった。

柔らかさも、落ち着きもあった杉山。
弱い選手ではないのは明らかだ。
そんな相手に圧倒的な勝利を収めたと言っていいだろう山田。
来年の新人王戦、注目の選手を見つけた。

山田 佑飛 1戦1勝(1KO)
杉山 光輝 2戦2敗

 

【バンタム級4回戦】
樋田 大知(タキザワ) vs 島袋 友樹(松田)

1RTKO

いきなりジャブからの右オーバーハンドでダウンを奪った樋田。
立ち上がって仕切り直しとなる中、今度は右オーバーハンド。
効いた島袋を攻め立ててねじ伏せるようにレフリーストップを呼びこんだ。

最初の右ストレートで勝負ありだったのかもしれない。
そこから粘った島袋にはらしさを感じた。
勝てなくても地道にしつこくリングに上がり続けて積み重ねた道のり。
ガードを固めて建て直そうとする姿、愛さずにはいられない選手だ。

そして、ここまで多くのものを積み重ねてきた島袋を
豪快にねじ伏せた樋田…まさにスター性爆発といったような試合。
華やかにB級昇格へ王手をかけた。

樋田 大知 4戦3勝(2KO)1敗
島袋 友樹 8戦3勝(2KO)4敗1分

 

【ミニマム級6回戦】
浅井 レイト(一力) vs ファイソル・アクバルJr(インドネシア)

3RTKO
勝者:浅井

ガードを固めてジリジリと出ていくアクバル。
時折強烈に大きく振るアクバルにジャブを突きながら慎重な立ち上がりをみせる浅井。

2Rからは強烈にボディを削り始める浅井。
長いリーチですっぽりとボディまで覆い隠し、
撃ち終わりに強打を振るう…ラウンド終盤にはその大きなパンチが浅井を捉える。
浅井はジャブを飛ばしながら踏み込んでボディを叩き続ける。

3R開始すぐ、遠いところから撃っていたボディを、
より踏み込んで突き刺した浅井。
リングに沈んだアクバル、カウントエイトで
立ち上がろうと体を動かすも立ち上がるには至らず。

ジャブとワンツー、そしてボディだけ。
シンプルな組み立てで、KO劇を演じた浅井。
決めたボディは明らかにこれまでより深く踏み込んだもの。

冷静沈着にじっくりと空く場所を探し、狙いを定めてズドン。
固い固いガードに攻め急げば、アクバルの強打を食った可能性も否めない。
中日本のリングで堂々たる強さを見せつけた。

浅井 レイト 7戦5勝(2KO)2敗
ファイソル・アクバルJr 22戦10勝(3KO)11敗1分

 

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