2024/7/14 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合、第2試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2024/7/14 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合、第2試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【バンタム級4回戦】
川瀬 航(名古屋大橋) vs 加藤 駿希(松田)

 

ロングレンジの選手と思えていた川瀬が前に前に出て行く。
距離が潰れたところでしつこくボディを叩き続ける。

サウスポーvsオーソドックスの戦い。
対して加藤は左ストレートで顔面を弾く。
更には右フックにまでつなげる場面も。
顔面を小気味よく弾く加藤が見栄えのいい前半。

3R、これまでボディを狙い続けて来た川瀬が、
それを伏線に右を加藤の顔面へジャストミート。
確実に効いた一撃にクリンチに逃れようとする加藤。
引き剥がして右を叩き込む川瀬。
大きな山場を作って最終ラウンドへ。

最終ラウンド、マイジャッジは加藤1Pリード。
両者の大砲の交換、顔面を弾き合ってスタートすると、
お互いに捉えては捉えられる一進一退の攻防。


マイジャッジは39-37で加藤。

公式ジャッジ
39-37 川瀬
39-37×2 加藤

2-1 加藤

 

最終ラウンドはパンチ数発の差だったようにも思える接戦。
加藤がギリギリのところを寄り切った。

テクニック、経験で勝る加藤に対して、距離を潰しボディを叩いた川瀬。
さらには3R、加藤を窮地に陥らせた。
この日が初の敗戦となったが、近距離でやれることをしっかり見せた試合。
次への期待値は高くなったように感じる。


加藤にとっても、この試合は大きいと感じる。
これまでは負傷判定で落とした接戦もあった。
この試合では接戦を勝ち切った。

デビュー当初、刈谷のスターになると思わせてくれた選手。
デビュー戦の一撃KO負けで、加藤のボクシングは一度壊れたと思っている。
一度はリングを離れながらも、壊れた自分、こんなはずじゃなかった未来と戦い続けた。
遠回りした分の強さを、さらに上のグレードで発揮してほしい。

川瀬 航 4戦2勝(1KO)1敗1分
加藤 駿希 8戦4勝4敗

 

【バンタム級4回戦】
店長 岩本光市(薬師寺) vs 山城 勇希(天熊丸木)

 

ゴングと共に元気よくコーナーを飛び出していった岩本。
体格で僅かに上回る山城は下がって距離を維持しながら、
迎え撃つように鋭利なパンチを突き刺していく。

攻めに攻め続ける岩本だが、距離は縮まらず。
届くと思ったパンチも山城が上体柔らかにいなしていく。
突っ込んで来る岩本に疲弊を見せることもなく、落ち着いて捌いていく山城。
鋭利な山城のパンチを浴びながら、前進止むことない岩本。

密着した場面でも山城が小さく小さく岩本を捉えて行く。
前に出て距離は潰せているが、岩本が一発捉える前に、山城のショートが大量に襲ってくる。
それでもしつこしつこ攻め込んで行く。
攻めれば攻める程に殴られる、それでも攻めて行く。

最終ラウンドには山城の手が僅かに落ちて来たか、
岩本が強烈なヒットを奪う場面も見せたが、逆転には至らず。
試合終了のゴング。


マイジャッジ 40-36

公式ジャッジ
40-36×3

 

4回戦でもフルマークはなかなか見ない。
山城が完勝でプロ初勝利を挙げた。
3月に組まれたこのカード、いったんは岩本の怪我で流れた。
山城は他のオファーを断って、岩本の復活を待った。
待ち望んだ相手との対決、完璧な試合でこの数か月の成果を出した。
見事としか言いようがない試合だっと感じる。


アグレッシブで1つくらいは岩本にラウンドが流れるかとも思ったが、
岩本にとってそう甘い世界ではなかった。

岩本は頑張った。
殴られても殴られても前に出た。
でも、頑張るだけじゃ勝てない世界…プロのリングはそういう舞台。

負けたことを褒められる世界ではない。
相手のパンチばかり刺さり、自分のパンチは当たらない。
そんな絶望的な中、岩本の足はずっと前に出ていた。
ヘタクソだった、弱かった…だけど、その姿は心の底からカッコいいと思えた。

僕以外にも、その姿が刺さった人間はいたはずだ。
プロボクサーとして、見ている者の心を動かす。
そういった仕事はしたはずだ。

詰めて詰めて届かなかった完敗デビュー。
ここから…ここから岩本のドラマが始まっていく。

店長 岩本光市 1戦1敗
山城 勇希 2戦1勝1敗

 

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