2024/4/7 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合~第3試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2024/4/7 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合~第3試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【女子ミニマム級4回戦】
澤木 美里(名古屋大橋) vs 田戸 心乃(トコナメ)

 

ゴングと共に前に出て行く田戸。
下がりながら的確にとらえて行く澤木。
サウスポー澤木の右アッパー、右フックが決まっていく。
もらってももらっても押し込んで行く田戸、
ラウンド終了間際には右で強烈に捉える場面も。

2R、いきなり飛び込んで右で捉える田戸。
田戸が捕まえて離さない、応じる澤木の手数も多く打撃戦に。
頭が激突しても両者お構いなし。

3Rに入っると思い切り拳を振り抜く田戸。
密着していた前半と比較して少し距離を置き
ダメージブローを撃ち込むスペースを作る。
より試合はスリリングになっていく。

最終ラウンド、猛烈な撃ち合いで澤木が田戸の顔面を跳ね上げる。
田戸も澤木をロープに押し込んで強烈に右を突き刺す。
8分間、余すことなく撃ち合った熱闘は両者出し切るように終了のゴング。


マイジャッジ 39-37 田戸

公式ジャッジ
39-37 田戸
38-38×2 ドロー

1-0 ドロー

どちらについてもおかしくなかった試合。
第1試合から熱戦で幕を開けた。

とにかく前に出る、とにかく手を出して行く。
下がるときも、拳を走らせるスペースを作る為。
とにかく攻撃的に手を出しまくる田戸。
「弾幕女子」なんて呼びたくなるシルエットを残した。

その手数に飲み込まれずに戦った澤木にはボクシングの厚みを感じた。
下がりながらも的確に捉えた前半、くっついて離れない田戸に対し撃ち合いに乗じていった場面。
状況に応じての選択枝をしっかり持ち、相手の土俵に立っても撃ち負けない。
右が当たるとなれば、それを徹底する場面も見せた。

中日本女子ボクシングに続々と登場して来る新たなキャラクター達。
ボクサーズロードのドラマをしっかりと刻んで行って欲しい。

澤木 美里 1戦1分
田戸 心乃 2戦1敗1分

 

【スーパーフライ級4回戦】
今村 太秋(LUSH緑) vs 村松 政実(タキザワ)

 

お互い緊張感高く見合う立ち上がり。
不意を突いて鋭く踏み込んで右を撃ち込めば、
村松はジャブにクロスを合わせ、返す刀で右アッパー。
さらには右のカウンターで強烈に捉える。

2R、長くやって来た二人が駆け引きを繰り返す中、
今村が右のフルスイングをヒットさせる。
今村のジャブにクロスを合わせる村松に、右から入る場面をみせる今村。

その右に、村松が渾身のカウンターを炸裂させる。
グラついた今村を追いかけ、パンチを纏めてダウン奪取。

立ち上がった今村…再会と共に、今村の方がダッシュで飛び掛かり右を叩き付ける。
明らかに効いたダウンながら、即逆転を狙って意地の一撃。
お互いにフルスイングを振り合う中、またも村松の右がカウンターで炸裂。
ロープに下がったところを追い詰めるが、今村は必死にサバイブ。

まだ終われない6年ぶりのリング…
しかし、パンチをまとめた村松、レフリーが割って入って試合を終了。

 

TKOタイムは2R 2分44秒

 

ジャブにクロスを頻繁に合わせることで、今村のジャブを封じ、右を誘い出した。
村松が自分で作った展開の中で、狙っていたであろう一撃を炸裂させた。
8戦戦ってKOの無かった選手、元々ミニマム級だった頃から3階級上げての復帰。

体重による力強さもないとは言わないが、それ以上に磨かれたカウンターに驚いた。
ダウンからの再開後、相手が思い切り振ってくる中でも恐れずに振り抜いた右。
勝ち負けの判定を繰り返して来た村松が、まるで別人のようになって帰って来た。

そして、効いたダウンからの今村劇場は健在。
どんなに負けても、次頑張って欲しいと思わせてくれる選手だった。
この日、効いたダウンから反撃の右。
そして、負けに抵抗した必死のサバイブ。
リング上で、「勝ちたい」の思いを真っ直ぐに表現する選手。
せっかく帰って来た…ここからまた頑張って欲しい。

今村 太秋 6戦1勝(1KO)5敗
村松 政実 9戦5勝(1KO)4敗

 

【54.5kg契約4回戦】
まなべ ゆうた(天熊丸木) vs 坂本 航太(駿河男児)

 

しっかり距離を取ったところからすっと踏み込んで鋭くパンチを差し込む。
きびきびとしたヒットアンドアウェイ。
まなべがロープに追い込んでも、相手に撃たせてスルっと体を入れ替える。

ラウンド中盤を過ぎると、入って来るところで捉える場面も見せるまなべ。
アッパーで坂本の顔面を強烈に跳ね上げるシーンも。

2R、詰める圧力を高めたまなべ。
ノッて来たか、坂本のジャブを綺麗にかわすシーンも印象的。
ラウンド中盤、体で押し合っていたところ、
まなべがスッと引いて右アッパーを突き刺す。

リングに沈む坂本。
立ち上がりはしたものの、足元おぼつかず…テンカウントが数えられた。

KOタイムは 2R 1分48秒

押し合いからスッと引いて相手が前へバランスを崩した所への一撃。
まさに技あり…デビュー戦からこの一撃をみまえることに胆の強さを感じる。

試合開始直後から元気いっぱいに躍動したまなべ。
デビュー戦の固さなどどこ吹く風な戦いっぷりもまた強さ。
きっと大舞台にも強いだろう。
そういった舞台に辿り着く姿が見たいと思えた。

これで3戦目、勝ちが遠い坂本。
入った所、至近距離での被弾が勝敗に直結しているように思える。
長い距離から入るまでは抜群の選手。

プロのリングで戦うにおいて、はっきりとした長所があるのは武器だ。
敗戦から学び、そしてアプローチしていく。
繰り返すことできっと初勝利に届くハズ。
その日を楽しみに待っていたい。

まなべ ゆうた 1戦1勝(1KO)
坂本 航太 3戦2敗1分

 

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