2021/05/09 -刈谷・あいおいホール- セミファイナル~ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2021/05/09 -刈谷・あいおいホール- セミファイナル~ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

【52.0kg契約4回戦】
梅村 吏玖(薬師寺) vs 森川 祐輝(緑)

梅村 吏玖 デビュー戦 サウスポー
森川 祐輝 1戦1分 サウスポー

 

1R、凄まじい出入りのスピードで森川が右フック、左ストレートを突き刺していく。
梅村も怯まず踏み込んで右フックを浴びせる。

サウスポーとオーソドックスの戦い…前に出る足が重なるタイミングが頻発する中、
森川は自分の足を叩いて「踏むな」のアピールをする余裕を見せる。

集中力高く、梅村が踏み込んだ所を、背中の方まで周りこんで強烈に右フックを浴びせる。
圧倒的なスピード差の中、左ストレートを叩き込んだところでラウンドが終了。


2R、グイグイと詰めていく梅村に対して、クリンチで処理する森川だったが
頭が衝突し、右目上をカット…ドクターチェックが入るもここは続行。
再開後、大きなパンチで梅村の顔面を何度も弾き上げる森川だったが、梅村は躊躇なく詰め続ける。

そんな中、森川の左ストレートがジャストミートして、梅村が腰を落として後ずさり。
ここはなんとか踏みとどまった梅村…森川は無理に追うことはせず。
ラウンド終了直前、2度目のドクターチェックが入るが、ここも続行。


3R、森川の足が止まり始めたか…クリンチになる場面が増え始める。
強引にボディを叩いていく梅村だったが、右ボディが森川の股間に入って試合は中断。
森川に休息が与えられたのち、試合が最下位。

再開後は森川が足運びを取り戻し、右フックと左ストレートを何度も突き刺してラウンド終了。


4R、変わらず前進しつづける梅村を捌き切れなくなる森川。
ロープに詰められて、強烈な被弾からクリンチに逃れる場面が何度も訪れる。
森川も撃ってはいるが、序盤とは別人のような大きなパンチ。
ダメージか、スタミナか…明らかに疲弊している状況。
攻めて行く梅村だったが、森川がなんとか組み付き、凌ぎ切る形で試合はタイムアップ。


マイジャッジ 39-37 森川

公式ジャッジ
39-37 森川

 

序盤の動きは明らかに上のグレードで勝負できるレベルだった。
しかし、3Rあたりから足が止まり、徐々に試合を巻き返された。
仮に1Rの動きが維持できるようになれば、A級で活躍することは固いレベルの選手だと感じる。

デビュー戦も後半を巻き返されてのドローだった森川。
ここから、どのような変化を見せていくか…
これだけのスピードを持つ選手はなかなかいないと感じるだけに、
期待を持って見ていたいと思う。

森川も8月8日の中日本新人王決勝に登場。
相手は先日のデビュー戦でこちらもえぐいスピードを見せた松浦 克己(岡崎)。
胸が高鳴るスピードスター対決となる。

 

 

【フライ級8回戦】
村上 勝也(名古屋大橋) vs 須藤 大介(三迫)

村上 勝也 12戦9勝(2KO)2敗1分
須藤 大介 16戦7勝6敗(2KO)3分

1R、ふたまわりほど小さな須藤がゴングと共に攻め込んで行く。
潜り込んでボディを叩く須藤に対し、村上は捌きながら強烈な左ボディと
左アッパーを中心に、足を使いながら待ち受ける形で須藤を襲う。

ラウンド中盤以降には、村上が須藤の高く上げたガードの隙間に
強烈に右アッパーを差し込んで、須藤の顔面を跳ね上げる。


2R、飛び込みながらの左フックを撃ち込む須藤だが、
村上は常に動いており、単発に終わる。

対して村上は、入って来るところに強烈なボディを集め、
時折アッパーを顔面に撃ち込んでいく。

後半に進むにつれ、村上のボディが強烈に須藤をえぐる場面が増えていく。


3R、展開は変わらず。
時折左右フックを飛び込んで撃ち込む須藤だったが
村上が足を使って捌きながら、強烈にボディも顔面も襲っていく。

ただし、詰め続ける須藤…これが村上の失速を招けば…
一気に展開を持っていくことも想像できるが、
数えきれないほど強烈にボディを貰っている状況…果たして追い切れるか。


4R、これまで以上に圧を強めた須藤だったが、相変わらず村上が捌く。
そんな中、須藤が踏み込んだ所に村上の右アッパーがジャストミート。
尻餅をつくようにダウン…立ち上がろうとするが、明らかに膝に来ている状態。

試合は続行されるものの、須藤の手が出ない中、
村上がボディに連打を集め続けると、セコンドがタオルを振って試合をストップ。

 

TKOタイムは4R 1分9秒

 

貫くように攻め続けた須藤。
どれだけ強烈に被弾しようとも、その前進は止まることはなかった。
トランクスに刻まれた「貫」の文字が良く似合う。
また、刈谷のリングに来てくれる日を楽しみにしたいと思う。

そして圧巻の村上。
ここ2試合、安定の勝ちっぷりを見せている。

実力者揃いの日本フライ級ランキング…
これでランキングがどれだけ上がるかにもよるが、
上位に食い込んでいくような勝負の時が近いようにも感じる。

刈谷の客席からは、早い時期からその力を期待された存在。
まずはその名を全国区へ…。

 

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