2026/4/26 -愛知・津島市文化会館- 第5試合~ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2026/4/26 -愛知・津島市文化会館- 第5試合~ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

■2026年度中日本スーパーバンタム級準決勝
【スーパーバンタム級4回戦】
駒田 倭(市野) vs 佐治 大輝(タイガーウィング)

サウスポー同士の戦い。
ロングレンジでワンツーを撃ち込む駒田に対し、
出入りして左右フックを中心に撃ち込む佐治。
手も足もお互いにスピードに乗った攻防を繰り広げる。

駒田より距離の近い佐治が、踏み込んで戦う。
佐治の距離での時間が続いていくが、その距離でも圧倒はさせない駒田。
上半身柔らかくいなし、致命打は許さず。
2R終盤にはお互いが強打で捉え合う激しい展開。

大砲が交錯する場面を何度も見せながら進む試合。
撃ち合いになると、回転で勝るのは佐治の方か。
3Rにはスピードも力感も落ち始める駒田。

最終ラウンドは激しい撃ち合い。
佐治がとてつもない運動量で手数を回していく。
駒田が痛烈に捉えても止まらずに攻め立てていっての試合終了。

マイジャッジは39-37で佐治。

39-37、38-38×2の佐治から見て1-0のドロー。
優勢点は…いずれのジャッジも佐治。
昨年、ドロー優勢点でトーナメントを敗退した佐治が、ドロー優勢点での勝ち上がり。

中日本新人王を獲る実力は充分とも思える佐治に、あと一歩にまで迫った駒田。
またこの階級に有望な4回戦が登場した。

デビュー戦の固さの中、佐治のペースで試合が進み、
駒田がオーバーペースとなったように見えたが
それ以上に、後半の一番苦しい時間にピッチを上げ続けた佐治に驚いた。

この戦いをされれば、相手は消耗する。
駒田が落ちたというより、佐治がそうさせた展開にも見えた。
どんどん手が回り、手が付けられなくなっていった佐治。
そんな中でも痛烈に捉えた駒田だったが、佐治が止まることはなかった。
プロの凄みを感じさせられたことだろうと思う。

まだまだスタートしたばかりのキャリア。
来年どうなるかが楽しみな素材が増えたように思える。

勝ち上がった佐治は
8/2の刈谷あいおいホールで優勝候補、鈴木 蒼平(とよはし)と激突する。

駒田 倭 1戦1分
佐治 大輝 4戦2勝(2KO)2分

 

【63.0kg契約6回戦】
久松 大輝(とよはし) vs 倉持 廉汰(本望)


頭一つ大きな倉持に対し、遠い場所から踏み込むタイミングを探る久松。
倉持は長いジャブから右を突き刺していく。
緊張感の高い戦いが続く中、久松の踏み込んでのコンビネーションも
倉持のジャブもお互いにまともにはヒットさせない場面が続いていく。
クリーンヒットの少ない試合、たった数発のヒットがそのラウンドのポイントを決める。

ロングレンジの戦いでよくジャブが出ている倉持がコントロールしていると見るか、
踏み込んでの強打の数で上回る久松優勢と獲るか…スイングラウンドが立ち並ぶ。

後半に入ると、久松が踏み込んだところで倉持がコンビネーションで捉える場面が出始める。
久松が飛び込むタイミングを増やす分、両者のヒットも増える。

最終ラウンド、潜り込んで勝負しようとする久松に対し
うるさくジャブを飛ばして遠ざける倉持。
最後は倉持も好戦的になり撃ちあって試合終了。

マイジャッジ 58-56 久松

公式ジャッジは割れて2-1
58-56、55-59、56-58

勝者は倉持へと転んだ。
どちらが勝ってもおかしくなかった試合。
ジャッジ席に誰が座るかの運は倉持に転んだ。

際どい試合だったが、最後まで貫いた。
ガードの上からでも数多くのジャブを叩き続けた。
逆転KO負けの過去もあってか、際どい試合展開でも焦ることなく無理攻めは皆無だった。

ジャッジ席の人間が変われば勝敗は入れ替わっていたかもしれない。
判定になった以上、勝敗は他人の手にゆだねられる。
リングの中でできることは「勝つ確率」を上げること。
その仕事をやり切ったからこその勝利だと思っている。
運が絡まない勝負事は存在しないが、それも一つの要素でしかない。
倉持の強さがあったからこそのB級初勝利に見えた。

そして、これでB級2連敗となった久松だが、
決して勝利に届かない位置ではないことは証明したように思える。
このグレードでも充分に通用するはず。

あとは、勝つまでやるだけ。
勝つまで強くなるだけ。

きっとA級へ登っていけるはず。
信じてこの先を見ていきたいと思っている。

久松 大輝 7戦4勝(1KO)3敗
倉持 廉汰 10戦5勝(1KO)3敗2分

 

■日本バンタム級ユース王座決定戦
【バンタム級8回戦】
松尾 タンク 拓海(真正) vs 樫谷 樹歌(タイガーウイング)

足を使ってジャブを突いていく樫谷に、踏み込むタイミングを探る松尾。
コンスタントに右ストレートも突き刺していく樫谷。

同じ場所にとどまらず、忙しく手を出す樫谷に対して、
ジャブを突きながら踏み込む松尾だが、その数は多くなく
手数でもヒット数でも樫谷が上回っていく。

松尾も頭を振って丁寧に戦うが、次々に手を出してくる樫谷に被弾の差も広がっていく。
時に左フックをひっかけ、踏み込んできたところにアッパーを合わせる樫谷。
タフに戦ってきた全日本新人王をしっかりとコントロールする。

4Rに入ると樫谷から踏み込む場面も増え、出入りしながら強打を叩きつけていく。
テンポのいい樫谷に、松尾の手数は増えず。

4R終了時の公開採点で40-36×2、39-37の3-0で樫谷。
この時点で松尾にとってはダウンなしでは王座獲得はない状態。

圧力を増す松尾、樫谷のジャブ、ストレートにパンチを被せ、
グイグイと攻め込んでいくが、そのパンチをかわして樫谷がパンチを差し込んでいく。
しかし、5R終了間際、松尾が立て続けに強打で捉え、
この日初めて松尾がチャンスと言える場面を作る。

6Rには相撃ちで樫谷がバランスを崩す場面も。
このラウンドも松尾が強打を立て続けにヒットさせ、樫谷がクリンチで切る場面。
相変わらず樫谷がジャブと足でヒットを重ねる時間は長いものの、
松尾が印象的な場面を作り始める。

どんどん出てくる松尾にジャブを撃ち込んでいく樫谷。
7Rをしっかりコントロールし、迎えた最終ラウンド。
なりふり構わず攻め込んでくる松尾に対し、撃ち合いに出た樫谷。
ここで撃ち合いが土俵とも思える松尾の動きをボディで止め、
はっきりと撃ち勝って試合終了のゴング。

マイジャッジ 78-74 樫谷
公式ジャッジは78-75、78-74、76-76。
2-0で勝者は樫谷。

昨年の全日本新人王達の中でも注目株の一人だった松尾。
完封された前半から、圧力を増して見せ場を作った後半は流石とも思えた。
この敗戦でランク落ちになるかもしれないが、いずれまた登って来る素材にも思える。

この相手にとった樫谷のユース王座には大きな価値があると思える。
アウトボクシングで完封した前半、窮地にしっかりと流れを切った冷静さ。
さらには最終ラウンド、撃ち合いでも上回った。

様々な局面で強さを見せた樫谷。
これで日本ユース王者となるとともに日本ランカーへ。
ランキングを守る戦い、さらにはそのランキングを上昇させていく戦い。

これまでよりシビアなグレードへ突入していく。
しかし、その力をしっかりとリングの上で出せるようになってきた樫谷は
充分にそのグレードで勝ち上がっていけるようにも思える。

どこまで行けるのか…
同世代のホープたちから出遅れた分、積み重ねたものも大きいはず。
そして、ボクサーとしてのドラマも分厚くなった。

俺たちの樫谷 樹歌。
これからの道のりにしっかりと熱くなっていきたい。

松尾 タンク 拓海 8戦6勝(2KO)1敗1分
樫谷 樹歌 12戦9勝(2KO)2敗1分

 

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