2024/7/21 -愛知・刈谷あいおいホール- ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【56.0kg契約8回戦】
三輪 珠輝(名古屋大橋) vs 高橋 烈(KG大和)
ゴングと共に駆け寄っていった三輪。
右ストレートを突き刺して先制。
ファイトが展開された1R、終盤は高橋が連打で捉える中で右を撃ち下す。
2Rも肩越しの右を突き刺す三輪。
頻繁にスイッチしながら不意を突いたような強打で捉える高橋。
終盤、三輪がロープを背にした状態で右をカウンターで突き刺し、高橋が膝を着くダウン。
残り10秒、突っ込む三輪だが捉えきれない。
3R、しっかり仕切り直して来た高橋、三輪が入るところに右を撃ち下す。
入り際、撃ち終わりを狙う高橋に、手が止まる三輪。
高橋は不意を突いて自分から攻める場面も作り、しっかり優勢を印象付ける。
ラウンド終盤には三輪が距離を潰して互角の撃ち合い。
4R、リングを大きく使い始めた高橋。
スイッチを頻繁に繰り返しながら間合いを制して行く。
撃ち出しをジャブで捉え、入って来るところに強烈に右を叩きつける高橋。
時折右を捻じ込む三輪だが、ヒット数も手数も大きく差を空けられる。
5R、笑顔を浮かべながら戦う高橋。
ガードをまわりこむような右で三輪のテンプルを襲う。
ラビットパンチのアピールをして試合の流れを切ったように見せて
次の瞬間に撃ち出すなど、だまし討ちのような攻撃も…まさにクセモノ。
6R、タイミングもスピードもコロコロと変えながら、高橋がどんどんノッてくる。
高橋が入り込んだ所を強烈に捉える場面も見せる三輪だが、
高橋の右を続々ともらってしまう。
7R、目まぐるしくトリッキーに動き回り、右を撃ち下す高橋。
距離を潰して高橋の動ける範囲を絞る三輪だが、
押し合いの中でも高橋の方が手が出て来る。
距離を潰しても上回られ、離れれば右がタイミングよく襲ってくる。
三輪が八方ふさがりになっているようにも見える。
上を捉えられない分、ボディへの攻撃が増えて行く三輪。
8R、このラウンドも押し合いながらボディの叩き合い。
時折右を顔面にねじ込む三輪だが、隙間が空けば高橋の強打が襲う。
手数は圧倒的に高橋、ヒット数もまた高橋が…。
マイジャッジは76-75 高橋
公式ジャッジ
78-73×2
77-74
3-0 高橋
マイジャッジより高橋にポイントが振られたが、
ダウンラウンド以外、三輪が明確に獲ったラウンドはなかった。
判定は納得の範疇に収まったと感じる。
高橋の目まぐるしく、トリッキーなボクシングはまさにクセモノ。
今後ランキング戦線には食い込むだろうし、大物食いでの戴冠もあり得る選手だと感じた。
万華鏡のように姿かたちを次々に変えていくボクシングは、見ていて楽しいモノ。
勝ち上がる度に、そのボクシングに見惚れるファンを増やしていくだろうとも思う。
三輪にとってはとにかくやりにくいクセモノと対峙した試合。
A級戦線、簡単な相手など一人もいない。
ここまで勝ち抜いて来た選手たちの争いだ。
ダウンを奪いはしたものの完敗。
これでA級では4戦勝ちなしだが、椎間板ヘルニア、B級の壁…
これまで三輪は様々なものを乗り越えてA級へたどり着いている。
三輪だからまだまだ期待できる。
乗り越えて来た道が、まだ三輪を信じていいと証明してくれている。
三輪 珠輝 20戦8勝(1KO)10敗2分
高橋 烈 10戦7勝(2KO)3敗
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