2025/09/29 -東京・後楽園ホール- ファイナル(中日本ボクシング観戦記・番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
■日本スーパーミドル級タイトルマッチ
【スーパーミドル級10回戦】
帝尊 康輝(一力) vs ペク・キヨル(韓)
前の手をつぶしあっての大砲勝負の序盤。
サウスポー帝尊の左ストレートがボディに刺さる。
じりじりと距離が詰まった後半、ベクの右フックが何度もヒット。
2Rも大砲を構えあっての前の手のつぶしあい。
中盤、ベクがジャブ、左フックと左の軌道多彩にヒットを奪う。
なかなか手が出てこない帝尊、旗色悪いかと思えたが
強烈なボディを当てて、ベクが下がると立て続けに腹を襲う。
3Rも同じ展開、帝尊の強烈なボディが目を引くが、
ラウンド終盤、撃ち合いになるとベクの強烈な右が立て続けにヒットする。
4R、イケると踏んだか、ベクががんがんと前に出始める。
馬力も回転もあるベクに、押し込まれる帝尊。
ボディを強烈にたたくが、ベクはなかなか止まらず。
ベクが入ってくるところで、頭も頻繁に衝突。
5R、押し込まれる帝尊。
時折強烈に返し、帝尊の左フックでベクがぐらついたように見える場面も。
ひとたびボディが入ると立て続けにボディをたたく帝尊。
マイジャッジ
50-45 ベク
48-47 帝尊
48-47 帝尊
48-47 ベク
6R、コンビネーションで上を攻めるベクと、ボディを攻める帝尊。
カウンターで入った左ボディに明らかにペースが落ちるベク。
クリンチに逃れるなどベクが苦しそうにする中、帝尊ボディが一発低く入り注意。
ここで、ローブローが効いたかのような素振りで休憩を手に入れるベク。
なかなかしたたか。
7R、どんどん前に出るベク。
頭も頻繁に当たるため、レフリーから何度も注意。
何度かの注意からの再開後、ベクの一撃が効いたか立て続けにもらう帝尊。
8Rも帝尊にとって旗色の悪い撃ち合いだったが、ラウンド終盤、
帝尊が相打ちを効かせると、ベクの動きが止まる。
一気に攻め立てる帝尊…強打を何度もたたきつける。
ベクはなりふり構わずクリンチで休みにかかる。
9R、両者ともに疲弊が見える中、飛び掛かるベクに対して、待ってカウンターの帝尊。
攻め手に回るベク。
このラウンドは帝尊が後手に回らされた印象。
10R、攻め込むベクに迎え撃つ帝尊。
同じ展開が続いていく中、アグレッシブな分、ベクのヒット数が増えていく。
試合終了まであと3秒、帝尊の渾身の左フックが
カウンターでベクをとらえるが、試合を終わらせるには至らず。
マイジャッジ 97-93 ベク
公式ジャッジ 96-94×3 帝尊
序盤でマイジャッジと大きく開いた分、マイジャッジと公式ジャッジが大きく開いた印象。
ボディで効いた素振りも多かったベク、逆にはついたが納得の範囲。
敵地に乗り込み、あわやの戦いを見せたベク。
バッティングも辞さない戦いぶりや、効かされた場面での躊躇なきクリンチ。
したたかになりふり構わず勝利を狙ってきたように思えた。
強敵を退け日本王座を防衛した帝尊。
アジア圏でのサバイバルを生き残った形。
勝ち続ければこそ、見える先があるようにも感じる。
「どこまでいけるか」
今後の戦いも注視していきたい。
帝尊 康輝 28戦19勝(15KO)6敗3分
ペク・キヨル 12戦7勝(4KO)3敗2分
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