2024/12/01 -愛知・津島市文化会館- 第4試合~セミファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【バンタム級4回戦】
中村 勇翔(LUSH緑) vs 成田 倫(グリーンツダ)
立ち上がりからプレスをかけてくる成田に対し、綺麗なカンターで迎え撃つ中村。
入ろうとする成田、入ってくる成田に対応する中村。
カウンターを飛ばす相手にどう入るか、入ってきた相手にどう対応するか、
一つ一つの選択が濃厚なせめぎ合いを生んでいく。
カウンターを被弾しながらも、トライを繰り返し、
もぐりこんではボディを叩き続ける成田が、後半を盛り返していく展開。
ボディをどれだけ重くとるかにもよって割れそうなラウンドが続いていく。
拮抗しつづけたまま、試合は終了のゴングへ。
マイジャッジ 39-37 中村
公式ジャッジ
39-37 中村
39-37 成田
38-38
1-1 ドロー
どちらに転んでも納得のいく試合。
中村のカウンターが輝き、それに臆せずボディを叩いた成田。
集中力の高い一戦は、優勢劣勢を目まぐるしく入れ替えながら進んでいった。
3分が短く感じられる面白い試合…リングの中に吸い込まれていくような感覚を受けた。
大阪からやってきた成田にも大きな拍手が送られた試合。
プロデビューから1年に満たない二人が「面白い試合」を作り上げた。
いつか再戦があれば…を心から期待していたいと思う。
中村 勇翔 2戦1敗1分
成田 倫 3戦1勝(1KO)2分
【ライト級4回戦】
バンザイ・リオン(天熊丸木) vs 久松 大輝(とよはし)
積極的に拳を飛ばすのがリオン。
遠いところからグンっと伸びるパンチを出入りしながら突き刺していく。
待ち受けながらとらえる時にはコンビネーションをまとめる久松。
2R終盤に入ると、久松が手を増やし撃ち合いに出る。
リオンは下がらず激しく撃ち合っていく。
久松が真骨頂の怒涛の攻めを見せる中、リオンは真っ向勝負。
最終4Rにはボディで押し込み、「あの久松」との撃ち合いを上回る。
最後は久松も盛り返し、ボルテージは右肩上がりのまま試合終了のゴング。
マイジャッジは39-37で久松
公式ジャッジ
39-37 久松
39-37 久松
38-38
2-0 勝者:久松
撃ち合いの久松、強打のリオン…が戦前の展開予想。
一撃はあれど、どちらかといえばテクニシャン寄りと思えたリオンが、
久松を相手に真っ向からの撃ち合いを挑み、久松の土俵で押し込む場面も作った。
逆に久松は、詰めてくるリオンに対し、頭を振り、撃ち終わりに動き、
まとまったパンチをもらうことなく、ディフェンスを攻撃につなげていった。
撃ち合いとなれば、久松が本職。
完全に上回るところまではいかなかったが、久松とここまで撃ち合える…。
強い敗者が、勝者の強さを際立させた試合。
第4Rは「面白いラウンド」として今年の中日本のトップ10に入るように思う。
両者あっぱれ、久松が強い相手を乗り越えてB級昇格を決めた。
バンザイ・リオン 3戦1勝(1KO)1敗1分
久松 大輝 5戦4勝(1KO)1敗
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