8月遠征選手の結果(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2020/09/01
さて、先月分から開始した、遠征する中日本ボクサーたちの紹介記事ですが…。
せっかくなら結果についても触れておこうと…。
※観戦には行けておりませんので、動画での確認や聞きかじりを含みます。
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8月9日 CRASH BOXING vol.20 in枚方
大阪府:枚方市総合体育館
■日本スーバーバンタム級ユースタイトルマッチ
【スーパーバンタム級8回戦】
下町 俊貴(グリーンツダ) ○(5RTKO) vs 英 洸貴(カシミ)
英、まさかのボディに沈んだ一戦。
西のホープ、下町は懐深く、英が追いかけていく展開。
後半勝負にも思えた最中、サウスポー下町の強烈な左ボディに英が膝を着く。
再開後にパンチを纏められてのTKO。
これで下町に敗れた中日本のボクサーは干場 悟(蟹江)に続いて二人目。
ガッチガチのハードマッチメイクの中での15戦12勝(8KO)1敗2分の戦績は伊達じゃないと言うよりも、
「前より強なってるやん!ふざけんな下町!」の連続。
誰か…下町を止めろ!なんて思いも湧いてしまいます。
対して、初の敗北がボディに沈むという、屈辱的な敗北となった英。
粗削りな原石が光を放ち始めた矢先…これを布石とできるかどうか。
ここから立ち上がって挑む先は「男を賭けた戦い」にも感じてしまいます。
大丈夫でしょう…まだまだここから輝いていく選手です。
【59.5kg契約4回戦】
狼 漆(寝屋川石田) ○(3RTKO) vs ハンマー・タク(岐阜ヨコゼキ)
ハンマー・タク…デビュー戦だと思っていたら、川瀬 太玖がリングネームにしていたのね。
デビュー戦は1分満たずに敗北していたタクだったが、この試合では2Rにガツンと効かせる見せ場を作る。
狼の豊富な手数の中、攻めの姿勢を貫いた結果、反撃を浴びての敗北。
少しずつ、少しずつ…。
初勝利の日を心待ちにしたいと思っております。
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2020年8月10日 APOLLO KO LIVE
大阪府:淀川区民センター
【56.2kg契約4回戦】
湯浅 悠希(アポロ) vs ○(4RTKO) 西井 伸翼(テンカウント滋賀)
圧力と手数で相手を押し込んでのTKO勝利との報がありました。
近畿地方ながら管轄は中日本と言う特殊な立地の滋賀県の選手。
中日本のリングで見ることが叶うでしょうか…。
とにもかくにも、デビュー戦勝利で順調なスタートを切ってくれました。
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2020年8月14日 千里馬スーパーファイト.61
兵庫県:神戸常盤アリーナ
【フェザー級6回戦】
高原 裕之(千里馬神戸) ○(3RTKO) vs 溝越 斗夢(緑)
高原の右にまったく反応できないまま、1Rに右ストレートを効かされ、
3Rには同じく右ストレートを強烈に貰ってリングに沈んだ溝越。
そうさせられたのか、そうなってしまったのか…こんな溝越を見るのは初めて。
あまりにも衝撃的な敗北シーンでした。
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2020年8月19日 SLUGFEST.14
東京都:後楽園ホール
【ライト級8回戦】
粕谷 雄一郎(角海老宝石) vs ○(8R判定) 力石 政法(緑)
緊張感のある展開の中、持ち前のクレバーさを発揮し、ハイレベルな攻防を展開した8R。
7Rにはヒリヒリする撃ち合いにもなりましたが、試合をしっかりと制し、大差判定で力石が勝ち残りました。
ランカー同士のサバイバルマッチ…まずは結果をしっかりと残してくれたことにホッとしました。
しかし…「まだまだこんなもんじゃない」は力石の戦いぶりを
見て来た多くの人が思うところではないでしょうか。
もちろん、主導権を渡さないのは、力石の絶対的なストロングポイントの一つ。
贅沢な期待を抱いてしまうのは…それだけの輝きを信じているファンの性でしょうか。
そのうち自然と…「この男が国内にとどまるはずがない」と感じさせてくれる、その強さに
客席が気付いていくことだろうと思っています。
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2020年8月24日 フェニックスバトル.73
東京都:後楽園ホール
【フェザー級8回戦】
松本 亮(大橋) ○(8R判定) vs 水野 拓哉(松田)
世界挑戦経験者を相手に、中京のホープとも呼ばれた地方の看板選手が挑んだ試合。
結果…試合結果には「松本辛勝」の文字が踊り、スリップ気味のダウン1つが明暗を分けた試合に。
この結果を、善戦と呼ぶか、健闘と呼ぶか…自分としては惜敗と呼びたい試合。
水野は強い…それは、こちらで水野の戦いぶりを見てきた以上、はっきりとわかっていること。
決してたまたま善戦したわけでなく、相性の問題などでもないと思っています。
実力的に拮抗していたから、接戦になった…ただそれだけだと。
これで連敗となってしまいましたが…間違いなく現時点で国内トップ戦線に挑んで行く力のある選手。
ゴングが聞こえなくなるほどの声援を背負って刈谷のリングに上がっていた水野。
あの大声援が、刈谷に戻って来ることを願っています。
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【スーパーフライ級6回戦】
中垣 龍汰朗(大橋) ○(2RTKO) vs 堀井 翔平(トコナメ)
アマチュア8冠、世界を期待されるホープのデビュー戦。
対峙したのは4回戦で何度も負けながら、二桁の10戦を経てB級昇格の権利(4勝)を得た堀井。
結果としては中垣が圧巻の戦いぶりで華々しいデビューを飾りましたが…。
相手が強いのは解り切っていながら挑んで行った堀井。
こういった試合にトライしながら、客席がひっくり返るようなアップセットで浮上する…。
地方ボクサーの王道とも言えるチャレンジマッチに胸が熱くなりました。
トライした奴にだけチャンスがある…まだまだ頑張って欲しい選手です。
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(所感)
かつて、中日本新人王戦でドローとなった英と溝越。
二人のホープが西日本で共に敗北した姿を見て、
この二人のボクサーズロードが再び交わることがないものかと強く思いました。
どちらも初のKO負け…溝越は顎を折られ、英はボディに沈む。
二人のボクサーズロードに勝手にライバル関係を見て来た自分としては
その構図に対する思いに益々拍車がかかってしまいました。
この敗北から立ち上がり、ボクサーとしての未来を切り開いていくのはどちらか。
いつか二人が決着をつける日が来るとして…。
そのカードが最も輝くときはいつでしょうか…そこを狙うのはカードを組む、その道のプロのお仕事。
どうか、この先、いっちばん美味しいタイミングで実現して欲しいと思っています。
中日本選手8月の敵地戦績合計 7戦2勝5敗
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