2023/8/11 -大阪・堺市産業振興センター- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

2023/8/11 -大阪・堺市産業振興センター- (中日本ボクシング観戦記番外編) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

 

約4年ぶりの大阪遠征。
思い立ったのは前々日だった。

気になるカードがあり、眺めていたところ…。
4回戦3試合、8回戦1試合…やけに短い興行だなと。
15:00開始…淡々と進めば17:00には終わりそう。
遅くなっても18:00…。

この日は21:00から名古屋で予定が入っていた。
18:00終わりなら新幹線に乗れば21:00には帰ってこれる。
…行ける。

突発的に思い付き、スケジュールを組む。
名古屋から大阪は近鉄とJRの選択肢がある。
難波から歩いて行けるラーメン屋「友愛亭」にも行きたかったため近鉄で向かうことに。

計量直後のメインイベンター河村 真吾(堺春木)にDMを送り
選手からのチケット購入が間に合うか確認する。
取り置きで対応してもらえることになり、チケットの段取りもできた。
空腹から解放される一番いい時間帯に丁寧に対応してもらった。
感謝しかない。

当日はお盆の帰省ラッシュと重なり、立ちっぱなしの近鉄特急。
人身事故で45分遅れ…友愛亭には顔だけ出し、ラーメンは食べれず。
バタバタと会場に到着した。

受付でチケットを渡してくれたのは奥田 朋子(堺春木)
戦っている姿は映像で見たことがあったが、
リングを降りた姿は当然ながら雰囲気がまったく違う。
気付かないままにチケットを受け取り、後から気付く失態…失礼なことをした。

会場に入ると、先日刈谷で勝利を挙げた辻 永遠(勝輝)が話しかけてくれた。
より大きくなってまた刈谷へ…熱い約束を交わしてくれた。

会場に入って久々の関西の雰囲気を楽しむ。
隣に座ったのは、吉田 聖宰(進光)
明るく大声で色んな人達に話しかけながら観戦を楽しんでいた。

開会式が行われた後、第1試合のゴングが鳴る。
開会式も関西方式…現在の中日本ではないもの。
中日本でこういったものがあっても、楽しめるようにも思えた。

 

【女子バンタム級4回戦】
太田 有香(勝輝) vs 伊集院 佑輝子(湘南龍拳)

太田 有香 デビュー戦
伊集院 佑輝子 2戦1敗1分

アマチュア時代の映像を事前に見ていたため、伊集院のスタイルを
足を使って前の手をひっかけるボクサーと見ていた。
…が、まったく違っていた。

ウェルター級やミドル級で戦っていたアマ時代から体重を大きく落とし
バンタム級ではかなり長身の体躯を持ちながら、前に出て行く。
鋭いストレートをジャストミートさせ、いきなりのダウンを奪って見せた。
しっかりダメージを与えたダウン。
2Rにはバッティングで太田に減点が課せられる。

絶体絶命の太田だったが、ここから壮絶に巻き返す。
鋭く襲い掛かる伊集院の拳を恐れず撃ち返し、強烈にアゴをえぐる場面を何度も作る。
結果は 39-35×2、37-37の2-0で伊集院の勝利。
一者がつけた、37-37が太田の猛烈な巻き返しを物語っている。

変貌し、プロのリングで強くなっている太田。
デビュー戦から熱い戦いぶりを見せた伊集院。
二人の今後が楽しみでならない。

 

【ライトフライ級4回戦】
中 友彌(MR) vs 松村 輝紀(オキナワ)

中 友彌 デビュー戦
松村 輝紀 1戦1敗

中がガッチリと距離を固定し、一切距離を譲らず。
この状態で力のこもったパンチを時折ヒットさせる村松も凄いが
単発以上は許さない中。

圧巻の内容で中がほぼフルマークの判定勝利。
40-36、40-36、39-37

松村はトライし続けていた、決して悪いボクサーではない。
デビュー戦、アマ実績は1戦のみでのこの試合内容。
もしかすると、とんでもない逸材を見つけたかもしれない。
そんな思いにさせられた。

 

【スーパーライト級4回戦】
野口 海音(MR) vs ナムチャイ・チョムカムスリ(タイ)

野口 海音 5戦3勝(3KO)2敗
ナムチャイ・チョムカムスリ 6戦5勝(1KO)1敗

最初の一撃を効かせた野口が、一気にパンチをまとめた。
その全弾が容赦なくナムチャイの顔面を跳ね上げ、レフリーが割って入った。
圧巻の1R1分8秒TKO。

一撃ももらわずの一方的な1RTKOは実力差があったと言わざる得ないが、
ナムチャイは無気力な選手ではなく、しっかりと自分から攻めようとしていた。
いくら実力差があっても、これだけの鮮烈なKOはなかなか見れないもの。

見せるものはしっかり見せてのB級昇格となった。

 

【スーパーバンタム級8回戦】
河村 真吾(堺春木) vs 小林 廉(エスペランサ)

河村 真吾 30戦16勝(8KO)10敗4分
小林 廉 11戦6勝(2KO)3敗2分

序盤、河村が足運びで小林をコーナーに追い込むシーンが目立つ。
キャリアの差を発揮して優位に進めるが、小林が強烈なボディで中盤から盛り返す。
最終ラウンドは二人が出し切るように壮絶に撃ち合い、
会場には大きな声援が飛び交う熱戦となった。

マイジャッジは河村の77-75
公式ジャッジは77-75が一者、残り二者が76-76のドロー。

判定が発表された瞬間、悔しそうな顔を見せた河村。
だがすぐに笑顔になり、小林の腹を軽くたたいて健闘を称える。
岐阜で見た、誰にもマイナスの感情を与えない河村がそこにいた。
誰よりカッコいい河村が見れた。
この男が報われる瞬間を見れたとき、どれだけの感動を与えてくれるだろうか。
このドローは、その伏線にも思えた。

A級初戦で日本ランカーとドロー。
ランカークラスの実力を結果で指示した小林。
勝ちには届かなかったものの、力はある…
いずれ、上位にも食い込んで来る選手に思えた。

 

全試合が終わり、急ぎ電車に飛び乗る。

スマートホンで別会場の試合結果を確認する。
エディオンアリーナ大阪第1競技場では村井 貴裕(名古屋大橋)
福永 宇宙(黒潮)とランカー対決を戦っていた。

惜敗…しかし、試合内容は称賛されるものだったようだ。
勝たなければ意味がない…確かに勝負事である以上、それも真実。
ただ、客席の感情を揺さぶるのも、プロの仕事。

スマホの画面の中で何試合も見て来た好きな選手が褒めたたえられている。
負けの残念な気持ちと、少しだけ誇らしい気持ちが入り混じる。

地下鉄で新大阪に向かう。
帰りは新幹線…難波は経由しない。
友愛亭のラーメンを食べ損ねた。

また来よう…近いうちに。

 

【カテゴリ別】
2023年中日本ボクシング観戦記一覧に戻る

中日本ボクシング観戦記一覧一覧に戻る

カテゴリ別記事一覧に戻る

 

【日付別】
【記事一覧】2023年8月に戻る

【記事一覧】2023年に戻る

【記事一覧】に戻る

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました