2022/03/20 -愛知・刈谷あいおいホール- 第1試合、第2試合(中日本ボクシング観戦記)　ボクシング選手名鑑ピックアップ！

■中日本ミニマム級新人王準決勝
【ミニマム級4回戦】
水谷流(トコナメ)　vs　宮澤蓮斗(蟹江)

水谷流　6戦3勝3敗
宮澤蓮斗　2戦1勝(1KO)1敗

1Rこそ、サークリングしていた”韋駄天”水谷。
その足は2R以降、前へと進んで行く場面が目立つ。
水谷がまさかのファイトを仕掛けて、試合は熱量の高いファイトへと発展。

予想だにしなかった展開は、宮澤がわずかに上回って2-0の判定勝利。
若き優勝候補の前に、かつての新人王が壁となって立ちはだかり、苦しめた。

水谷がここまで撃ち合える選手だったことに驚いた。
ブランクは空いたが、錆び付くどころか幅を増やして帰って来た。
ここから再スタートとなるのであれば、あと1勝と迫るB級昇格含め期待して行きたい。

また、宮澤に感じるポテンシャルの高さからは、思わぬ苦戦とも感じられるが
それはこの日の水谷が良かったからこそのものだった。
ここまでの3戦、いい相手に恵まれているとも感じている。
こういった運は登っていくうえでかなり効く。
いわゆる「持っている」というもの。
将来への期待値を上方修正したい。

■中日本スーパーフライ級新人王準決勝
【スーパーフライ級4回戦】
加藤駿希(天熊丸木)　vs　佐野遥渉(平石)

加藤駿希　4戦2勝2敗
佐野遥渉　1戦1分

静かな駆け引きにも見応えのあった戦い。
佐野の懐の深さをしっかりと活かす戦いぶりには己を知る強さを感じた。
並みのC級選手なら、当てることさえ難しいとも思える戦いぶりだったが、
加藤もまた、技術のある選手、しっかりとそのナックルをヒットさせる場面を作っていた。

佐野のパンチの引きに合わせて踏み込んで左フックを撃ち込む加藤、
加藤の攻めが過ぎた場面で叩き込む佐野の左ストレート。
パンチの交換一つ一つに会話があるようにも感じさせられた二人の戦い。
叶うことなら、もう少し長いラウンドで見たいと感じた。

新人王トーナメントの難関を勝ち抜けた佐野。
これで堂々の優勝候補となったように思える。

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