2024/10/12 -愛知・愛知県国際展示場- 第1試合、第2試合(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【60.7kg契約4回戦】
月田 翔一郎(LUSH) vs 仲里 健太(WINNER)
月田が好戦的に左右フックを叩きつける立ち上がり。
中盤、月田の右ストレートが仲里のガードをかすめてテンプルに着弾。
バランスを崩して、仲里がキャンバスに手を着くダウン。
それほどダメージは大きくないか、飛び込みながらの左フックで仲里が反撃を見せる。
2Rは腹の撃ち合いからスタート。
ジャブを鋭く撃ち込みながら、仲里が踏み込んだ所を左フックで襲う月田。
仲里は強打を狙っているか、時折ジャブは突き刺さるものの、手数で下回る。
細かいステップで一定の距離を維持しながら、ジャブで刺し勝っていく月田。
仲里の右ストレートが月田を捉えるシーンも起こるが、
ラスト10秒、コンビネーションを纏めて最終ラウンドへ。
最終ラウンド、倒さなければ敗色濃厚な仲里がこれまで以上に入り込もうとトライを増やす。
そこを捉えてはサイドにまわる月田。
月田がほぼ完封しての試合終了を迎えるかに思えたラスト10秒。
仲里の右ストレートが月田の顔面を貫き、あと数cmでダウンの所まで腰を落とす。
なんとか踏みとどまった月田が反撃のコンビネーションを撃ち込んで試合終了。
マイジャッジは39-36 月田
公式ジャッジ
39-36 月田
38-37×2 月田
3-0 月田
劣勢の展開の中、左ボディからの右ストレートを撃ち込んで千載一遇のチャンスを得た仲里。
最終ラウンドを無鉄砲に攻め込むことはせず、狙い続けて一撃を喰らわせた。
連敗脱出まであとほんの数cm、月田がこらえきれなければ、B級昇格が決まっていたはずだった。
あの右ストレートをヒットさせられる選手、B級戦線で戦える選手だと感じる。
届かなかった数cm、その力を蓄えて、満を持してのB級戦線を見たいと思えた。
終始ジャブで刺し勝ち、試合を制した月田だったが、
完勝目前の最後の最後でビッグヒットをもらった。
あと数センチで勝利がドローへとすり替わった試合。
薄氷ながら勝ち切って、12月の試合へ挑んで行く。
月田 翔一郎 4戦3勝(2KO)1敗
仲里 健太 9戦3勝(3KO)5敗1分
【スーパーウェルター級6回戦】
ピーラポン・ポンケア(タイ) vs 上村 健太(LUSH緑)
重量感があり、身長が低くずんぐり体系のピーラポン。
前に出てインファイトに持ち込んで行く。
リーチで圧倒的に上回る上村が、ジャブを撃ちながら
時折ピーラポンを迎え入れて撃ち合いに応じる。
2Rには距離を長く取り、ジャブ、ストレートを撃っていく上村。
高いガードで受け止めるピーラポン。
ピーラポンが詰めて来ると、ボディを受けながら空いたところを強烈に叩く。
ラウンド終了直前にはピーラポンの右フックに合わせてボディを叩き、
ピーラポンに後ずさりさせる。
3R、このラウンドも長い距離の時間が続く。
一度くっつくと強烈にボディを襲うピーラポン。
撃ち終わりに上村に強打を返されるがビクともせず。
4R、頭を付けて押し合いながらのファイト。
お互いガードが高い中、撃ち終わりの隙を上村が巧く叩く場面が目立つ。
ミドルレンジからサウスポー上村の左ストレートに合わせて
踏み込んで撃つピーラポンの強打はかなりスリリング。
5R、中盤あたりから減り続けて来たピーラポンのアタックが一気に減る。
上村の方が押し込んでファイトに持ち込むと
ピーラポンはほぼ手が出ず、固めたガードの隙間を上村が襲う。
6R、手数を増やして襲っていく上村。
ピーラポンはズルズル下がり続ける。
時折迫力あるパンチを返すピーラポンだが数発にとどまる。
最後はひたすらピーラポンは距離を取り続けて試合終了。
マイジャッジ 59-55 上村
公式ジャッジ
59-55×3
3-0 上村
ずんぐりむっくりな体系でパワフルに襲い掛かって来たピーラポン。
アグレッシブな攻撃は力強く、骨格で下回りながらも体の力で押し込みにかかった。
上村の丁寧なガードがあってこその完敗だったが、
苦戦する日本人選手も少なくないだろうと感じた。
ジャブで制しながら、接近戦では丁寧なガードから撃ち終わりを的確に襲った上村。
相手の攻め手を失わせ、引出しを失ったピーラポンは戦う心を折られていった。
ヤル気なく日本のリングに上がった相手ではない、
勝つために海を渡ったその心をへし折った。
KOには至らなかったが、KOに匹敵する勝ち方だったようにも思う。
A級戦線、期待値をあげて楽しみにしていたいと感じる。
ピーラポン・ポンケア 4戦3勝(3KO)1敗
上村 健太 10戦6勝(3KO)2敗2分
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