2023/10/22 -静岡・ツインメッセ静岡- みどころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
全日本新人王を輩出し、平石ジムからLUSHジムへ名称を変更。
4回戦からバンバンと有望選手を輩出しまくるLUSHジムが初主催興行。
刈谷の3倍以上の大きな会場にも関わらず、
1か月以上前に、当日券は完売の盛況ぶり。
チケット買い逃した方、 Travel TV で配信予定です。
【ライト級4回戦】
高井 広大(唯心) vs 中根 一樹(天熊丸木)
高井 広大 1戦1敗
今年の中日本新人王戦でデビュー。
いきなりダウンを奪われる展開の中、一発目を外されて入ることができず。
しかし、疲弊する中でも最後まで手を出し続けた姿は印象的だった。
中根 一樹 3戦3敗
これまで3戦連続の1RKO負け。
まだ、その力をリングの上で発揮するに至ったことはない。
遅いデビューから初勝利を目指す36歳。
両者とも全敗戦績の二人。
前戦、経験上の相手に思うような戦いぶりを許してもらえなかったようにも思う。
中根はまだ、自分が攻撃に行く場面もなかなか披露できずにいる。
心折られてもおかしくない負けの苦しさを乗り越えてリングに上がってくる二人。
せっかくプロになったからこそ、リングの上で「いいとこ」を見せて欲しい。
【ライトフライ級4回戦】
細川 弦汰(駿河) vs 岡田 駿也(西遠)
細川 弦汰 デビュー戦
昨年の第4回ジュニア・チャンピオンズリーグ全国大会 U-18フライ級で優勝。
「駿河フック」と名付けた強打を武器に勝ち上がったそう。
競技開始は2019年、4年の経験がある。
デビュー戦の為に初見。
岡田 駿也 1戦1敗 サウスポー
デビュー戦は後楽園ホール。
いきなりダウンを奪う立ち上がりも、相手にボディから切り崩されての逆転KO負け。
中日本のリング初登場の為に初見。
しっかりとした実績を持ってプロデビューする細川。
対するは聖地のリングで1戦を踏み、プロの1勝に迫った岡田。
前評判の高い選手に勝てば、もちろん岡田はその名を上げることになる。
細川のお披露目と言った試合になるか…それとも中日本初登場の岡田がその名を叩き付けるか。
【62kg級4回戦】
月田 翔一郎(LUSH) vs 馬渕 智仁(岐阜ヨコゼキ)
月田 翔一郎 2戦1勝(1KO)1敗
抜群のセンスが光る。スピードもキレもある選手。
デビュー戦でこそ、相手の丁寧なファイトに崩されたが、2戦目では圧巻の1RTKO勝利。
馬渕 智仁 デビュー戦
デビュー戦の為に初見。
馬渕がデビュー戦であり、前情報もない為、言及しずらい部分があるが、
デビュー戦から月田を撃破するとなれば当然注目の対象となる。
来年の中日本新人王戦、組み合わせ次第では優勝候補に推される可能性もあると思える月田。
動きの良さは過去2試合でしっかりと披露している。
試合のペース配分等に着目して見て見たい。
【女子アトム級4回戦】
安久 夏実(唯心) vs 神成 咲良(changes)
安久 夏実 3戦3敗
全敗戦績だが、少しブランクを置いて挑んだ前回の試合では
これまでとは比べ物にならない成長ぶりを見せている。
強くなって戻って来た安久…大注目。
神成 咲良 2戦2敗
北海道のジムからやって来る選手だが、デビュー戦は刈谷のリング。
ハンドスピードと豊富な手数が魅力的。
スピードやシャープさに美しさを感じさせ、さらに果敢にアタックしていく。
美しさと勇敢さは「ジャンヌダルク」と呼びたくなる印象を与えた。
お互いに初勝利を目指す戦いだが、いずれもその力は持っている。
数年前から格段に面白くなっている中日本の女子ボクシング。
デビュー3連敗スタートの安久が立ち位置を作って行く物語もまた面白く感じる。
また、神成はその試合一つ切り取っても面白みを感じさせる。
【女子52.1Kg契約4回戦】
高木 千尋(薬師寺) vs 福家 由布季(三迫)
高木 千尋 2戦1勝1分 サウスポー
刈谷の激闘女王が静岡のリングに来襲する。
止まらない手数、もらっても突っ込んで行くぶっ飛んだボクシング。
細かい事ぶっ飛ばして「さぁ、殴り合おうぜ」な大激闘が期待される。
福家 由布季 2戦2勝(1KO)
東京の三迫ジムから手数の鬼がやってくる。
デビュー2戦目はアマチュア実績もある北陸期待の福岡 恋緒那(カシミ)を
猛烈な手数で4RTKOに沈めて、この地方にも名前を売った。
激闘女王と猛烈な手数の福家。
戦前から凄まじい試合が予想される。
意表を突いてどちらかが引く…そんなシナリオもなきにしもあらずだが…。
期待されるのは間違いなく正面衝突のガッチャンコ。
「今、中日本の女子ボクシングは面白い」
この言葉をきっとこの二人が証明してくれるはずだと思っている。
【55Kg契約4回戦】
藤本 翔大(LUSH) vs 川合 絢也(西遠)
藤本 翔大 4戦2敗2分
実力はありながらも出し切れない試合が続いた初期。
少しずつ実力を発揮し始めるようになると、立ちはだかるのは強豪選手。
未だ未勝利、しかし、見て来た誰もが警戒すべき選手と知っている。
川合 絢也 6戦3勝(1KO)3敗
勝ち負けを繰り返しているが、万能型の器用な選手で技術的な伸びも著しい。
選択肢が豊富な分、どういった選択をしてくるかが読めない怖さがある。
陶芸家ボクサーとしての顔も持ち、西遠ジムの興行では作品が販売されている。
強さが知られているからこそ、安易なマッチメイクが成立しない藤本。
今回の相手もプロでコンスタントに経験を積み上げながらB級昇格まであと1勝と迫る川合。
技術的に幅があり、陣営とタッグで状況に応じた戦いを仕掛けて来る難敵。
初勝利に向けて…簡単な道が用意されることはない。
勝負論で楽しみな一戦。
【スーパーフェザー級6回戦】
山辺 蓮(市野) vs 原口 秀司(リングサイド)
山辺 蓮 8戦6勝(6KO)2敗 サウスポー
デビュー戦から左ストレートのタイミングに秀でていたが、
右フックのキレが増し、より左の怖さが際立ってきたように思える。
さらには安定感も出て来ており、元々才能豊かな選手ではあったが、
グングン強くなってきている。
A級昇格まであと1勝。
原口 秀司 9戦5勝(2KO)2敗2分
ロングレンジから重いパンチを飛ばして来るのが特徴。
刈谷のリングでは2戦1勝1分。
前戦では中村 龍明(市野)を破っている。
B級2勝は達成済みで既にA級昇格の権利を得ている。
現在引き分けを挟んで4連勝中。
地元興行ではママチャリやバイクで入場し、最終的にはゴンドラでの入場が噂されるなど
強烈なパフォーマンスとキャラクターを印象付けている山辺。
A級昇格し、結果でその名を知らせていくことで、きっと愛される選手になると感じる。
相手は中日本のリングに3度目の登場となる原口。
懐が深く、入ろうとする相手を止めるパンチも重い厄介な選手。
敵地2戦負け無しと、難易度の高いことをしっかりとやって見せている。
この難敵を相手にA級昇格を決めれるかどうか。
抜群のセンスを誇る山辺が挑んで行く。
【スーパーフライ級8回戦】
佐野 遥渉(LUSH) vs 青山 功(セレス)
佐野 遥渉 7戦6勝(3KO)1分 日本スーパーフライ級14位
UJ、U-15、高校ボクシングで実績豊かに乗り込んで来たプロのリング。
全日本新人王を圧倒的な強さで獲得し、駆け上がっていく佐野。
ジャブの多彩さ、駆け引きの巧みさ、パンチ威力もしっかりある。
青山 功 25戦13勝(4KO)11敗1分 日本スーパーフライ級10位
これで二度目の中日本来襲となる青山。
前回は日本フライ級王座への挑戦が決まっている村上 勝也(名古屋大橋)と対戦し、
試合自体は敗戦したものの、強靭なフィジカルと体力で、村上の長所を完全に消し去った。
結果は2-1の大接戦。戦績は五分だがランキング上位に食い込んでもおかしくない実力者。
デビュー戦こそ引分けスタートだったものの、
ここまで順調にそのキャリアを伸ばして来た佐野が
ランキングアップを狙ってのランカー対決。
相手は負けの数こそ多いモノの、刈谷のリングでさらに上を狙える力を見せた青山。
佐野の3倍以上のキャリアもまた、青山の強みに思える。
これで2度目のメインイベンターとなる佐野だが、
所属ジムの初自主興行でのメインとなればまた毛色が違う。
20歳とまだまだ若い佐野が名実ともに看板として、この日の主役を務める。
ただ、佐野が行く先に立つ相応しい舞台を考えれば、まだまだ小さな舞台。
威風堂々の戦いを期待したい。
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