2017/3/26 刈谷あいおいホール-見どころ(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ
昨年の中日本ボクシングの開幕も3月だった。
今年は刈谷で中日本のボクシングが開幕する。
セミファイナル、ファイナルともに薬師寺ジムの4回戦ホープが登場。
デビューしてわずかな期間で看板となってしまった彼らの実力に注目が集まる。
併せて前座の5試合が中日本新人王予選となる豪華なカード。
A級ボクサーが出場しない興行だが、3~4年後から振り返った時
豪華布陣と言われて欲しいレベルの選手たちがしのぎを削る。
昨年より遅い開幕ではあるものの、中日本では4月に5つもの興行が組まれている。
近年あまり見ない状況である。
話は少し変わり、岐阜で高校総体が開催された。
現地観戦してきたのだが、将来のメダリストを期待できる選手もおり
それはそれは熱くさせられた。
近年の高校ボクシングは右肩上がりのレベルアップを遂げている。
高校総体の参加者も過去最多だったらしい。
少子化が進む中、本来なら減っていくはずの競技人口が増えている。
…ボクシングが熱を取り戻しつつあるのを感じる。
この過渡期を見逃してたまるかと、むりくり仕事に穴を作ってスケジュール。
27日から、観戦記をあげていく予定だが、その前に見どころ紹介。
現地で見るべき熱いカードが並んでいる。
——
■中日本フライ級新人王準々決勝
【フライ級4回戦】
近藤 冬真(蟹江) vs 中山 慶伍(駿河)
・近藤 冬真 3戦2勝1敗
中日本新人王1発目のカードには僕のイチ推し近藤が登場。
フライ級はガードの巧い近藤が制すると予想。
しかしながら…情報乏しい4回戦。
見たことがない逸材が登場するのもいつものこと。
順調に勝ち抜けなるか…。
・中山 慶伍 2戦1勝(1KO)1敗
静岡からやって来る中山、実は初見。
昨年8月にデビューし、1RTKOで初陣を飾るも、次戦では逆に1RTKOで敗れている。
当たった者勝ちなレコードに見えてしまうけれども、どんなボクサーなのか…
また新しくボクサーを知れることにワクワク…。
■中日本バンタム級新人王準々決勝
【バンタム級4回戦】
ヤノ ジョン(駿河男児) vs 桐林 迅児(HEIWA)
・ヤノ ジョン 3戦1勝2敗
フィリピン生まれのヤノが中日本新人王にエントリー。
昨年12月に初勝利を収めた相手、室田 桂秀(畑中)とは両者勝ち抜ければ準決勝で当たる。
相手は実力者の桐林。
勇敢なピノイの血が流れるヤノ、躍進なるか!
・桐林 迅児 1戦1勝(1KO)
デビュー戦では相手のパンチをガードで弾きながら圧倒。
その強さはひと際、目立っていた。
僕が推すこの階級の優勝候補…果たして…。
■中日本スーパーバンタム級新人王準々決勝
【スーパーバンタム級4回戦】
豊島 竜樹(伊豆) vs 甲斐 貞行(HEIWA)
・豊島 竜樹 デビュー戦
デビュー戦で中日本新人王にエントリー。
勝利をつかめるか!?
・甲斐 貞行 デビュー戦
豊島と同じくデビュー戦。
同門の桐林の後となる試合。
渡されるバトンの流れにも注目。
■中日本フェザー級新人王準々決勝
【フェザー級4回戦】
畑 直宏(MSG平石) vs 中野 元気(トコナメ)
・畑 直宏 デビュー戦
デビュー戦エントリーの為、情報はほとんどなし。
・中野 元気 3戦1勝(1KO)2敗
2年連続エントリーの中野。
昨年は準優勝の佐々木 政城(天熊丸木)に敗退。
今年も佐々木はエントリー。
両者勝ち抜けば決勝戦で対戦することとなる。
この直後の試合で準決勝を戦う。
この試合の勝者は準決勝で松谷 亮佑(コパン星野)と対戦予定。
■中日本フェザー級新人王準決勝
【フェザー級4回戦】
高瀬 衆斗(蟹江) vs 佐々木 政城(天熊丸木)
・高瀬 衆斗 3戦3勝(1KO)
昨年の僕のイチ推しだったミゲル・オカンポ(緑)に勝利した男。
右ストレートが逸品のこの選手を中日本フェザー級の優勝候補に予想。
・佐々木 政城 4戦3勝(1KO)1敗
昨年の中日本新人王準優勝。
あと一歩届かなかったタイトルに再度エントリー。
見れた試合では、相手のバランスが崩れたタイミングにストレートを撃ち込む姿に、
相手を倒す嗅覚を感じた。
反対のブロックより1試合少なく、勝者は決勝進出。
好カードとなったこの試合に勝てば、一気にタイトルが近づく。
【48.2kg契約 4回戦】
井上 夕雅(尼崎亀谷) vs 太田 アレックス(西遠)
・井上 夕雅 2戦2勝
無敗の井上が兵庫から遠征。
所見だが…果たして。
・太田 アレックス 1戦1勝
デビュー戦ではブル 弘師(トコナメ)との激戦を制している。
手数の弾幕に怯むことなく応戦し、勝利をもぎ取った日系ブラジル人。
実力も心も備わっている。
【ライトフライ級4回戦】
中山 和則(薬師寺) vs 村若 宏祐(広拳)
・中山 和則 1戦1勝(1KO)
デビュー戦では速攻の1RTKOで勝利した中山。
ゴング開始とともに突っ込んでいったデビュー戦は目撃したものの…。
早く終わりすぎてその実力はつかめず。
・村若 宏祐 2戦1敗1分
初勝利を目指して広島拳闘会から遠征。
オーソドックスのファイタースタイル。
【65.5kg契約 6回戦】
山口 鉄也(蟹江) vs トミナガ シンペイ(中日)
・山口 鉄也 10戦3勝(2KO)5敗
現在3連敗中の山口。
前戦で初めての6回戦を戦い、あと一歩の0-2で敗北。
トンネル脱出なるか!?
・トミナガ シンペイ 9戦4勝(4KO)5敗
昨年のウェルター級中日本新人王。
西部日本新人王のチェンジ 濱島(関門JAPAN)に敗北し、西軍代表選への出場を逃している。
勝った試合は全てKO。
A級昇格王手を狙う。
【ライトフライ級 6回戦】
戸谷 彰宏(蟹江) vs 冨田 真(HEIWA)
・戸谷 彰宏 8戦6勝(1KO)2敗
昨年の全日本ライトフライ級新人王。
高校選抜優勝のアマエリート、郡司 勇也(帝拳)を破ってのタイトル奪取。
現在日本ランキング12位に名を連ねている。
この試合に勝てばA級昇格の権利を手に入れ、ランカー対決などにも踏み出せる。
絶対に負けられない試合。
・冨田 真 10戦5勝3敗2分
現在3連勝中。
初の6回戦でランカー挑戦。
3敗のうち2敗は戸谷に喫したものであり、二人の試合はラバーマッチ。
1度目は大差、2度目は僅差での敗北。
細かいステップでの出入りの早さが特徴的な選手。
3度目の正直は…大物食いになる可能性…。
【フライ級 6回戦】
村上 勝也(薬師寺) vs 勝江 仁(高砂)
・村上 勝也 6戦4勝(1KO)1敗1分
昨年の中日本スーパーフライ級新人王。
中日本新人王のMVPを受賞し、西軍代表との対抗戦に勝利するも、西軍代表決定戦で敗北。
B級を駆け抜けていくのか、停滞するのか…今後を占う重要な一戦。
・勝江 仁 7戦4勝(2KO)3敗
前戦で初の6回戦に挑むも大差判定で敗れた勝江。
中京への遠征でB級に王手をかけれるか…。
【58Kg契約 4回戦】
森 武蔵(薬師寺) vs 上岡 基伸(ハラダ)
・森 武蔵 1戦1勝(1KO)
昨年デビューを飾ったスーパーホープ。
アマチュアではU-15王者を2度獲得。
中学卒業後、進学せずに薬師寺ジムに所属。
プロの世界で生き抜く覚悟の出来上がった18歳。
デビュー戦と同じく、4回戦ながらセミファイナルのリングに登場。
・上岡 基伸 3戦3敗
デビュー以来、3連続KO負け。
しかしながら…負けを乗り越えて強くなっていくのがボクシング。
相手は強豪ながら、プロのリングに立った時間は40秒。
チャンスと捉えて挑んでくれれば…生き様に期待。
【フライ級 4回戦】
矢吹 正道(薬師寺) vs キム・カンミン(韓)
・矢吹 正道 4戦3勝(3KO)1敗
デビューから3試合、全ての試合でタンカが出るほど強烈な1RKOを演出。
中日本新人王を獲得後、西軍代表戦ではMVPに選出され、全日本新人王決定戦へ進出。
相手は世界を期待されるホープの中谷 潤人(M.T)。
東日本新人王でMVPを獲得していた中谷との試合は
“日本刀の切り合い”と形容される緊張感あふれる名勝負。
この試合には敗れてしまうものの、注目を集めるには充分。
この試合に勝てば、B級昇格の権利が手に入る。
・キム・カンミン 2戦1敗1分
韓国からやってくる4回戦ボクサー。
当然ながら情報に乏しく、謎の存在。
優秀な人材がアマチュアに流れる韓国。
土壌はある為、プロの世界での復興が待たれる。
現在、世界王者を数多く輩出する日本でアピールしたいところ。
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ホープたちと新人王予選。
これから始まっていくボクサーたちの物語の序章である。
ここを見ていくことで、数年後に見る試合で感じる感情の厚みは一気に増大する。
絶対に見逃せないので…さっきから鳴っている仕事の電話には出ないことにする。
なんだか嫌な予感がするんだもん。
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